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「メルルちゃん、、メルルちゃん、、、」
「…………」
「メルルちゃん、、メルル……ちゃん!」
「ぅぅッ……」
誰かの呼び声がして、朦朧とする意識の中、私は目を覚ましました。
床に突っ伏した状態で私はうつ伏せに倒れ込んでいたようです。
何だか頭がガンガンするんですけど……。
「あっ、よかった、目が覚めたんだねメルルちゃん!」
「先生………」
気が付くと傍にトトリ先生がいました。
目を開けた私を見て、ほっとしたように胸をなで下ろしています。
「いったい何が………」
周囲を見渡してみると、どこか広い開けた場所のようです。
あ、トトリ先生の横にミミさんがいました。
「目が覚めたようね、メルル」
「ミミさん。私は……」
「今まで眠ってたのよ。さっき突然の光に包まれてからずっと」
「光……?」
ええと、さっきは何が起こったんでしたっけ?
確かステルクさんが怪しげな水晶玉を持ってきたんですよね。
そして私達に呪いを解いてほしいって依頼をしてきて。
で、そしたら突然水晶玉から物凄い光が………。
「そういえば…!あの光で目が眩んで……」
気が付いたら何故か地面に突っ伏していたわけです。
感触ではミミさんの言う通りおそらく寝落ちしていた?みたいですね。
「大丈夫?メルルちゃん」
トトリ先生が心配そうに私の顔をのぞき込んできます。
「あ、ああ、体調なら全然大丈夫ですよ。ちょっと頭痛はしますけど」
突然眠らされた影響か、頭の奥が嫌な感じにジンジン痛みます。
まあしばらくすれば直るでしょう。
「ところで、先生達はどうだったんですか?あの光を浴びた後」
「うん、私もミミちゃんも、気が付いたらメルルちゃんと同じように眠っていたみたいなの」
「私が最初に起きたのよ。そしたら場所が変わってるわあんた達は眠ってるわで、焦ったわ」
ミミさんの言葉を聞いて、私はもう一度辺りを見渡してみました。確かに、見慣れた景色とはかなり違っています。
周囲は私のアトリエの内装ではなく、壁の色も天井の高さもまるで別物ですね。
いったいぜんたいどういう事でしょうか。
「ここはアトリエじゃない…?どこか別の場所なんだ……!」
「さっきまでメルルちゃんのアトリエにいたはずなのにね?」
「どこかの屋内運動施設かしらね。広さからして結構な人数を収容できるようだし」
見た所、ここはミミさんの言う通りのところみたい。
ただの部屋にしてはやけに広いし、何かのスポーツをするための場所なのかな。
「これで全員が目を覚ましたようだな」
「!」
背後から声がし、私はそちらを振り向きました。
すると、見慣れない男性が立っています。
私よりちょっと年上?っぽい見た目でしょうか。
「そうですねロジーさん。これで全員無事起きれましたね!」
男性の傍には女の子もいました。
何やらお尻から尻尾のような物が出てるみたいですけど……?
「全員って……?」
ふと辺りを見渡すと、どうやら周りにはまだ他にも何人か人がいるようです。
ざっと見た感じ、10数人弱はいるでしょうか。
「トトリ先生、これはいったい……?」
「うん、私達の他にも同じようにここで眠っていた人達がいるみたいだね」
何と、さっきのあれは私達だけに限った事ではなかったようです。
という事は、同様に水晶玉から出た光を見てやられてしまったって事でしょうか?
「ええ、俺達も同じです。依頼人が水晶玉を持ってきて、呪いを解いてほしいと言われて」
「そうしたら、突然水晶玉がパーッと光って、気が付いたら……」
ここで眠っていたと?
これはまさしく私達と同じですね。
あれ、依頼人って事はもしかして……。
「あなた達も錬金術士なんですか?」
「ええ、まあ俺は錬金釜を使った調合をするわけじゃないですけど、エスカはそうですね」
「はい、私は錬金術士をしてるエスカ・メーリエっていいます」
ぺこり、とお辞儀をしてみせるエスカさん。
まさか私とトトリ先生、ロロナさん(あとアストリッドさん)以外にも錬金術士がいたとは。
まあ世界には当然他にも錬金術士がいるのは当然なんですけど、アーランドとアールズでは私達以外の錬金術士は見た事ありませんでしたからね。何だか新鮮な気分です。
「あれ、そういえばロロナさんとステルクさんは……?」
ふと、私はロロナさん達の姿が見当たらない事に気付きました。