「ん……」
意識を取り戻した不知火がアイマスクを外すと、電気の明かりに思わず目を閉じます。
「お、起きたんかいな? 調子はどうや?」
「……少し楽には……なったと思います」
朝に比べると喉も調子がいいし、これなら案外早く治るかもしれませんね。
「そりゃ良かったで。それやったら、服も着替えとこうか。汗まみれで気持ち悪いやろ、動くんはできそうか?」
「ちょっと待っ……ッ」
体を起こすと頭に痛みが走り、思わず眉間に皺が寄ってしまいました。
「あー、まだ大丈夫とは言えそうにはないなぁ。ほんなら不知火は腕だけあげといて。ウチが着替えさせたるからな」
「そ……それは流石に……」
「変な遠慮なんかせんでええから。さっさと腕あげてくれるか」
重ねて言われて、仕方なく不知火は両腕を上げます。すると黒潮はパジャマのボタンを外していき、パジャマも下着も脱がしてしまいました。
(恥ずかしいですね、こんなの、まるで恋人みたいな……! し、不知火は何を……!)
自分の想像に思わず驚きますが、その驚きも次の黒潮の言葉に吹き飛んでいきました。
「じゃ、汗拭いてくからな。そのまんまでおってな」
そう言って黒潮はタオルで不知火の体を拭いていきます。首も、胸も、脇も、お腹も、丁寧に、優しく、汗を拭きとっていきます。
(これ……は……恥ずかしい……)
入渠等で互いに肌を晒すことなんて今まで何回もありました。しかし、それはあくまでも見られるというだけですし、それもマジマジと見られるなんて事はそうそうありません。しかし、今はじっくりと見られ、実際に触られて……。
「こんなもんやな。ほな、服着せたるからな。おとなしくしとってな」
やっと終わってくれました……服を着せてもらうというのも恥ずかしいですが、このまま体を拭かれ続けるよりはマシです。早く着せてもらって、おとなしく寝ましょう。
「ボタンを留めてっと……じゃ、次はズボンやな」
「え……?」
「いや、え? ちゃうで。下半身も汗まみれやったら気持ち悪いやろ。体調が回復して来とるときにやっておかんと」
そう言って黒潮は不知火のズボンに手をかけてきたので慌ててその手を掴んで阻止します。
「ま……待ってください黒潮。それは流石に……!」
「今更恥ずかしがる事もあらへんやろ。ほら、変に抵抗して体力消耗させんな、おとなしくしとき」
そう言って黒潮は強引にズボンを脱がせていき、不知火はなんとか抵抗しようとしますが、体調不良の不知火に抵抗しきることができるはずもなく……。