黒潮お姉ちゃんシリーズ外伝   作:雨宮季弥99

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外伝 黒潮改二 2

 妹たちと別れたウチは、陽炎、不知火の二人と一緒に近海へ出撃した。この辺なら強力な敵も出てこんし、艤装の試運転にはもってこいや。実際、陽炎も不知火も、ここで艤装のチェックの出撃をしとるしな。

 

「お、敵が居たわよ。二人とも、準備は大丈夫ね?」

 

「勿論です。さぁ、行きましょう黒潮」

 

「こっちもOKや。いくでー」

 

 遭遇した敵艦隊に向けて、ウチらは攻撃を仕掛ける。敵はイ級が3体だけ、今の陽炎と不知火なら一人で戦っても余裕で勝てる相手や。やからウチにとっても余裕よゆ……おお!?

 

「お、おわー!?」

 

 主砲で攻撃したら思ったら、思いのほか反動が強くて、思わず後ろにこけそうになる。でも、ウチが倒れる事はなかったわ。いつの間にか後ろにおった不知火が支えてくれとった。

 

「大丈夫ですか、黒潮?」

 

「おお、スマン不知火。思いのほか反動が大きかったわ」

 

「不知火もその経験はあるのでわかります。ですが使っているうちに慣れると思いますので、今は遠慮なく攻撃してください。不知火が後ろで支えておきますから」

 

 そう言って不知火はウチの肩と腰に手を押し当てて、支えようとしてくれる。ウチもそれに応え、今度は腰を下げつつ……今や!

 

「いくでー!」

 

 反動を不知火に支えられつつ耐え、敵を攻撃する。攻撃は無事に命中した上に、一発で敵を轟沈させおった。おお、思った以上に強うなっとるかもしれへん。

 

「やるじゃないのくろし……ちょっと不知火。姿が見えないと思ったら何やってるの」

 

「黒潮が反動でバランスを崩さないように支えています。それより陽炎、前を見て集中してください」

 

「ん? おっと!? まったく、邪魔するんじゃないわよ!」

 

 不知火に注意された陽炎が寸での所で敵の攻撃を回避して、即座に魚雷を叩き込んどる。流石にええ反応速度や。

 

「まったく……って、あー、敵全部沈めちゃったわね。どうしよう」

 

「あー……ホンマやなぁ。流石に主砲二発撃っただけじゃレポートは書けへんで」

 

 気付いたら敵は全部沈んで、当たりは静かになっとった。

 

「仕方がないですね、先に進んで他の敵を倒しましょうか。黒潮、走行のほうは大丈夫ですか?」

 

「そっちは問題ないで。まぁ、早なった分、ちょっと注意する必要はありそうやけど」

 

「そう。それじゃぁ行くわよ。なんか変調があったらちゃんと言いなさい」

 

 そう言って陽炎が滑り出し、それに不知火とウチも付いていく。さて、次はちゃんとせんとな。しっかし、こうして三人だけで走っとると、昔を思い出すで。

 

(あの頃は、まだ艦娘も少なくて、ウチらはよう前線行っとったなぁ)

 

 あの頃に比べたらウチが前線に行く機会は滅多に無くなっとった。陽炎と不知火が改二になって置いてかれとったが、これで追いつけたで。

 

「さぁ次の敵を見つけたわよ。黒潮、ちゃんとやってね」

 

「勿論や。さぁ、いくでー」

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