戦闘はその後順調に終わって、帰投したウチは入渠でのんびりした後、すぐにレポートを書き始めた。まぁ、艤装が今まで装備できへんかった部類のものやったから、使い慣れるには時間がかかりそうって事ぐらいで、本体そのものには特に変調があるわけでもないし、これなら使ってるうちに慣れてくるやろなぁ。
そんな事を考えながらレポートを仕上げて時計を見ると……あらら、もう一九○○過ぎてもうとる。レポートの提出は明日にしとこっか。
「黒潮さん、いらっしゃいますか?」
「んん? 親潮かいな? ちょっと待ってな」
部屋の扉を開けると、思った通り、そこには親潮が立っとった。
「黒潮さん、レポートのほうは終わりましたか?」
「おお、書きあがったで。まぁもう遅いし、提出は明日にしよう思っとるけどな」
そう答えると親潮が安堵したように息を吐いた。
「そうでしたか。それではパーティーの用意ができたんで、来てもらっても大丈夫ですね」
「おお、もう終わっとったんか」
陽炎や不知火の改二の時にもパーティーはしとったから、やるってことは想像ついとった。というかやってくれんかったらグレたろ思っとったけど。
「それではご案内します。こちらへどうぞ」
言われるがままに親潮についていくと、寮の談話室に到着した。親潮が扉を開けてくれると、そこには陽炎、不知火にやったのと同じようなパーティーの準備が整っておって、姉妹全員が迎えてくれた。
「はーい、皆、今日の主役が来たわよー。さ、黒潮こっち来なさい」
「待ってえな、そんな引っ張らんでもちゃんと行くって」
陽炎に引っ張られるがままに椅子に座らされると、ジュースの入ったコップを渡される。ウチが受け取ったのを確認すると、陽炎が全員に声をかける。
「えーと……本日を持って、黒潮もめでたく改二になったわ。これからも戦いは厳しくなっていくでしょうし、黒潮の負担も大きくなると思うわ。だから皆、これからも陽炎型姉妹、一致団結して戦っていくわよ!」
陽炎の言葉に全員が「おー!」と声を上げる。そんで陽炎がウチの肩を突いたから、ウチからもなんか言わんとな。
「えーと……皆が支えてくれたおかげでウチも改二になれたわ。ほんま皆ありがとうな。これからも頑張っていこうと思っとるから、皆も頑張っていこうな」
ウチがそう言うと、また皆が「おー!」と声をあげてくれた。
「じゃ、堅苦しい挨拶はこの辺にして、かんぱーーーい!」
陽炎の音頭に合わせて皆も乾杯と答える。んで取りあえず隣の陽炎のコップにウチのコップを当てようとしたら……おおお! 皆寄ってきおった。
「黒潮かんぱーい! おめでとう!」
「黒潮姉、乾杯!」
「黒潮さん、乾杯です」
おおう、舞風、嵐、親潮の三人が寄ってきたけど、そんな一斉に来られても困るで。
「はいはいあんた達、落ち着きなさい、順番よ順番」
陽炎がいったん収めてくれたんで、順番待ってくれとる全員と乾杯をして……それから改めてパーティーは始まったわ。浜風が選んでくれたジュースはこれまで飲んできたジュースよりもとても美味しいし、磯風や浦風達が作ってくれた料理は間宮はんのところの料理にも負けんほど美味しかった。
それから、舞風、野分、嵐、萩風の四人で踊ったダンス兼ライダーショーも凄い練習したんがようわかるクオリティやった。普段はあんまり関わらん初風や天津風も今回は近くによってきておめでとう言うてくれるし……ホンマ、ホンマに……楽しいパーティーや。