黒潮お姉ちゃんシリーズ外伝   作:雨宮季弥99

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外伝 白露編2-4

「……二人とも、あたしが本気で怒ってるっていうのはわかってるよね?」

 

「う……」

 

「ぽい……」

 

 自分の部屋に戻ったあたしは二人を正座させて睨み付ける。

 

「あたし相手ならまだしも、他の艦娘に迷惑かけるような真似をしちゃだめでしょ! 今回は向こうも穏便に済ませてくれたけど、もし問題が大きなったらどうするつもりなの!?」

 

「……でも、でも。僕は白露を取られたくなんてないんだよ……」

 

「夕立も同じっぽい!」

 

 ……はぁ、結局これかぁ。……うん、恥ずかしいけどあれしかないかなぁ。……恥ずかしいけど大丈夫大丈夫。白露は一番なんだから。欧米では常識だってビスマルクさんも言ってたし!

 

「時雨」

 

「なに? しらつ……ん!?」

 

 あたしは時雨の前に腰を下ろすと、時雨の顔を掴んで問答無用でキスをした。真正面に時雨の驚いて目を見開いた顔が映るけど、構わずあたしはそのままキスを続け、少しして離れた。

 

「夕立」

 

「ぽいッ!?」

 

 次に隣の夕立も同じようにキスをする。そして同じように離れてから、まだ呆けてる二人の肩を掴んでしっかりと視線を合わせる。

 

「これでわかったでしょ? あたしは黒潮にこんなことしないよ。優劣をつけるなんてしたくないけど、あたしは黒潮よりも時雨も、夕立も……ううん、妹達のほうが大切だと思ってるんだから」

 

 そうしっかりと宣言する。これで黒潮達に迷惑をかけることもないだろうし、時雨達もあたしの事を信じて……。

 

「……きゅう」

 

「……ぽぃぃ」

 

「え? ちょ、ふ、二人とも!?」

 

 突然二人とも気を失っちゃったんだけど!? ど、どういうことなの? どういうことなのーー!?

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、今のところ黒潮に被害はないのよね?」

 

「そうやねぇ。時雨も夕立も改めて謝ってくれたし、不知火も親潮も許す言うとったから大丈夫やで……まぁ、白露はちょい気の毒やけど」

 

 そうねぇ。あれから白露の傍にはいっつも時雨か夕立が居るようになって、もっと言うと妹の誰かが大抵白露と一緒にいるようになったのだ。あれじゃぁ気が休まらないでしょうねぇ。

 

「まぁ、あんたも注意しなさいよ。あんたの甘やかしが度が過ぎてたのも原因なんだからね」

 

「う~ん。ウチ、そんなに甘やかした覚えもないけどなぁ……」

 

 どの口が言うのか。

 

「……はぁ。ともかく、白露達はもう放っておいて大丈夫だと思うから、気にしなくていいわ。それより、膝枕してくれる?」

 

「ん。ええでー」

 

 黒潮に正座してもらい、私はその上に頭を置く。そんな私の頭を黒潮は優しく撫でていく。

 

(本当……こういうのが自然にできるくせにそんなに甘やかしてないとか……どの口が言っているのかしらね)

 

 黒潮の温もりを感じながら、私はそう思わずにはいられなかった。

 

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