ここは駒王町の商店街の一画にある喫茶店。
名前は喫茶「月灯り」、店主が煎れるコーヒーと手作りのケーキが名物だ。
しかも店主は美人で人柄も良いと評判である。
一人娘の子もよく手伝いをしており人気でこの2人を目当てにくる客も多い。
そして今日もまた・・・。
「オッス、やってるか?」
「いつものセット頼む」
「帰れ鴉ども」
・・・人じゃない客のが圧倒的に多い喫茶店、それが喫茶「月灯り」、そしてその店長である月華一誠の物語である。
「はい、アザゼルのはケーキセット。コカビエル、アンタはガトーショコラのセットだったわね」
「おっ、きたきた」
「ここのガトーショコラは絶品だからな。他のは食べられん」
「はぁっ・・・なんでウチの店はアンタらみたいな裏の側の客しか来ないのかしら・・・」
「仕方ねぇだろ?店内にあんなん飾ってたら」
「私は気に入ってるんだけどねぇアレ」
そう言ってアザゼルが指輪刺した先にはどっから取ってきたのか竜の頭を模った盾のようなオブジェが飾ってあった。
なお実際にコレは盾であり竜の力を封じ込めてある。
本人は使いづら過ぎると使う気は無いので飾ってあるのだが。
「リアルすぎる竜の生首飾ってある喫茶店に通いたくなる人間はいないだろう」
「ぐっ・・・!正論過ぎる・・・!」
「アレはいくらなんでも俺でも悪趣味だとは思うぞ」
「こないだオーフィスにも引かれたのよねアレ・・・せめて月光でも飾っとくかしら」
「そしたら今度は銃刀法でサツにしょっ引かれるぞ」
カランカラン
「イッセー、我、きたよ」
「すまんな今日も邪魔するぞ」
「・・・ハァッ、今日は早めに店仕舞いした方が良さそうね」
「・・・我、何かした?」
「店内の客見れば分かるでしょゴスロリドラゴン」
「よっ、オーフィス」
「曹操も久しいな」
「お久しぶりですアザゼルさん、コカビエルさん。隣、お邪魔しても?」
「構わんよ」
ただの喫茶店に堕天使陣営と禍の団トップ、英雄派リーダーが勢揃いしているこの状況を余所に一誠はいつもオーフィス達が頼んでいるメニューを用意していた。
「はい、オーフィス。オレンジジュースと曹操、アンタはコーヒーよね」
「ん、我の」
「ありがとうございます」
今日も今日とて喫茶「月灯り」は通常営業である。
しばらくしてアザゼルとコカビエルは仕事があると言って帰り曹操も世間話をしたらまだいたがるオーフィスを抱えて帰って行った。
その後も人間の常連客が来たりチンピラを蹴っ飛ばして追い返したりしていたらいつの間にか閉店の時間である。
看板を片付け、店内の掃除をしていると店の裏口が開いた。
彼女の一人娘の帰宅である。
「母さん、ただいま」
「ん、おかえりリアス」
コレは、本来辿るべき人生から早く誕生し主人公の座を奪われた主人公の歩む物語である?
月華一誠
本来より早く誕生した本来の主人公。
赤龍帝だがある日突然現れた弟と名乗る存在に力の半分を奪い取られてしまったが本人の戦闘能力の高さからさほど問題は無いがいつかは奪い返すつもり。
現在28歳、娘が1人いる。