ボカロ曲直訳   作:月島柊

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二息歩行

 これは、俺暁斗の人生の過程の1ページ目のお話だ。

 早速だが俺には彼女がいる。彼女と言ってもかなり無口。静かなところに惚れたと言ってもいいだろう。俺は休日に彼女のところに行くルーティンがあった。ただただ会いたいからという理由で行ってるが、彼女自信は嫌じゃないらしい。嘘をついてたら別だが、あいつのことを俺は信じていた。

 今日も会うために家に向かった。彼女の家に入った俺はいつも通り抱きしめるために二本足で歩く。彼女のもとに言った俺は耳元で囁いた。

 

「1人じゃ寂しいから君と息したい」

 

 「ねぇお母さん、僕ね、好きな人できたんだ!」

「そう、おめでとう」

 

翌日も俺は自分の家から彼女の家に向かう。日曜日だから。

 

 もう一度会いたい。君は今頃誰のところで、誰の乳を吸って生きてるんだ。言葉は上達したか。

 

 「パパ…」

 

自分の言葉の練習だった。

 

「ママ…」

 

これで俺は言葉を覚えていった。

 

「ニーナ…」

「よくできたね。いい子だね」

「今すぐ行くね!」

 

お母さんが言ってくれた。この時のお母さんの顔は全く、いや、一切覚えていない。紙が長かったくらい。それしか覚えていない。

 

 今すぐ行くから。

あのときと同じように足を浮かせた。彼女は道の隅に立っていた。俺を待っていたのだろう。

俺は抱きしめるために浮かせた足を彼女のところへ向かわせる。って、あれ、おかしいな。君を抱きしめるために出したはずなのに、俺の体はなぜかカッターナイフを取り出して君を傷つけはじめた。覚えたての言葉のように言葉を発し、君を傷つけられるナイフを持っていたんだ。これで君の人生(ライフ)を切り裂くことが出来てしまう。

 

【彼女視点】

 

 彼氏が私にカッターナイフを向けて刺してきた。私は時間を巻き戻し、刺される前まで巻き戻った。せっかく刺すんだったら刺される前に私の口で君の口を、その口を塞いであげよう。

相対(そうたい)の意味を持つ相対(あいたい)と、会いたいと思う相対(あいたい)でチューをした。君の声、言葉は私と君の唾液ですっかり錆び付いて、話せなくなった。というか、話せなくした。

君の言葉は私に飲み込まれ、君のなかでは錆び付いて使えない。チューしてるんだから。ただ、私たちはまだ言葉を細かく知らない。チューを何て言うか。そんなの知らない。知らない。ただこれだけは知っていて、言えた。

 

「大好き」

 

【暁斗視点】

 

君は今さ俺の行きを吸って「大好き」だなんていうけど、なんなら、それならもういっそ、海の泳ぐときにつけるボンベのようにいっそ、一生、僕が言った言葉を君が受け止め、吸って、それで君に息絶えてほしい。君が

好きだから。

 

 

 

 

 

 

 




二息歩行 歌詞
これは 僕の進化の過程の 1ページ目です。
抱きしめるために二本足で歩く
一人じゃ寂しいから 君と息するよ
「ねぇ、ママ。僕好きな人が出来たんだ」
“おめでとう”
会いたいよ ねぇ
君は今頃誰の乳を吸って
生きてるの 言葉はもう覚えたかな

「パパ、ママ、ニーナ…」
“よくできました”
今すぐ行くね
あれ おかしいな
君を抱きしめるために 浮かせた前足が
なぜか君を傷つけ始めるんだ
覚えたての言葉 だって君に突き刺す ナイフ
切り裂く人生(ライフ)
じゃあ 私が
ナイフ放つ前の その口を この口で
塞いであげましょう
相対のチュー
君は今から アタシの 息を吸って生きてくの
言葉はもう 唾液で錆び付いた

ねぇ
君は今さら 僕の息を吸って
「大好き」だなんて 言ってみせるけど
それならもういっそ
ボンベのようにいっそ
僕が吐く言葉 吸って息絶えて
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