ボカロ曲直訳   作:月島柊

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過去形にできますか

 俺は影山蒼。俺は結構男子と仲が良く、スポーツも少しだったらできる。俺は特別に好きな女子なんていなくて、青春は男子とだった。

 

【葉元胡桃視点】

 

 私は葉元胡桃。好きな男子、というより気になっていた男子はいた。影山蒼って言う人で、その人は、私に優しくしてくれた。だから感謝の気持ちもある。ただ、心の奥で吐き出すくらい面白くはなかった。けど、真面目な人はもう飽きたからいいと思っていた。

影山くんはそれ以外のところを見たことがないからかもしれないが、顔だけまぁまぁだった。だから、大したことは他になかった。

 

「胡桃ちゃん、何してるの?」

「ああ、ちょっと思い出してた」

「ふぅん」

 

友達に話しかけられた。危なかったぁ。私は安心して思い出し続けた。

影山蒼っていう人はいつも私や他の人にすることがある。それは、タイミング良く私の気に食わない笑顔を向けてくることだ。だけど、それだけで私は悲しくなるように、心のなかで「ズルい」と思っていた。

少し過去の話になると、気になっていたときは「ズルい」というのにも似てるけど、いつも影山くんは月島くんなどと一緒にチャイムが鳴ると飛び出して遊びに行っていた。それが私は好きだった。具体的にはそのくらい…あと、会える回数が多いからか雨の日に傘を忘れると、影山くんが取りに来る。それも好きだった。あとは、牛乳飲んでる人笑わせてたな。それも好きだった。こんなたくさんのことなのに、影山くんはずっと笑顔だった。

 

【影山蒼視点】

 

 その日は曇りらしく、雨も降るんだろうと思い、俺は傘を持っていっていた。案の定、昼になって雨が降り、夕方になっても止まなかった。

 

「蒼、傘持ってきてるか?」

「俺?持ってきてないって言ったらどうする」

「持ってるんだな」

 

もうなんとなく察するだろ、俺がこう言ったら。

 

「それで、持ってたらなんだよ」

「それがさぁ、春風さんが帰る人いなくてさ」

「それで」

「一緒に帰ってくんないかな。いつも俺が帰ってるんだけどさ、今日俺生徒会で遅れそうなんだよ。頼んだぞ」

 

柊に無理やり任されて、俺は拒否する間もなく春風さんと2人きりになった。

 

「えっと、よろしく?」

「うん。よろしく」

 

1人で帰れないのかな。家が遠いとか?

 

「1人で帰れないの?」

「うん。怖くて」

 

それもそうか。俺も誰かと一緒に帰らない日はなかったな。

 

「じゃあ、帰ろうか」

「うん」

 

俺は春風さんを連れて昇降口に行き、そのまま外に一緒に出ていった。雨だから俺は傘を差していた。

 

【葉元胡桃視点】

 

 今日はずっと止まない小雨で、私は傘を差さずに帰った。持ってるけど、気付かないふりして傘を差さずに帰った。だけど、濡れるのをなるべく少なくするために急ぎ足で帰った。しかし、私はなぜか遠くに見えた影山くんに嫌な予感がした。あそこだけ綺麗に空気が違うようだったから。

 

「っ!」

 

私は見てしまった。影山くんのとなりにあるもう1つの傘を。影山くんは私の方を振り返り、手を振った。私はその時、もう影山くんには何も届かないことが分かって、息が詰まった。そして、誰もいないのに、一人で小さく涙をながした。私にはそうする以外の選択肢はなかった。

影山くんが笑顔で手を振った。

 

「もう、影山くん…」

 

私も振り返した。影山くんは隣の人と一緒に歩き始め、私から遠ざかった。

 

「影山くん…」

 

私はさっきより大きな粒を流した。多分夢を見ていた分だっただろう。

 

 私は放課後、影山くんを見れるから、放課後のチャイムが好きだった。それに、相合傘を狙っていたのか、雨の日は期待してた。くだらない君が好きで、そんな笑顔の絶えない日々が好きだった。

 

 家に帰って、好きな音楽を聴くと、縛られているように胸が締め付けられたような感じに襲われた。こうなるんだったら、聴きたくなかった。知りたくなかった。あのときも、気付いたときには傘を差すのは手遅れ。何か悔しかった。

 

 悔しかったけど、がさつに見えて希に優しい君が好きだった。テスト前、私も思ってる「隕石来ないかな?」が口癖の君が好きだった。

誰かを見ている君の横顔も私は好きだった。

とにかくまとめると1から100まで好きな君だった。

 

「葉元さん」

「うん?」

「君、俺の事好きだったろ」

 

急に話しかけられてビックリした。そして、好きだったこと気付かれてた?

 

「え……うん…」

「俺も」

 

私は以外だった。

 

「え、けど昔の話だよ?」って笑うことができたらこれは過去形でいいかな。

思い出の写真全て消したのは過去形でいいかな。

今から何年経てば過去形って呼べるかな。

なんてことを言ったら過去形でいいかな。

 

「影山くん、私は──」

 




「過去形にできますか」歌詞

atWikiから引用

どちらかと言えば 君には感謝してる
それでもやっぱり 心の奥の方で
いいでしょう?少しだけ吐き出すくらい
面白みには欠けるけど
真面目すぎることにはもう飽きたから
もとはと言えば
顔だけ まあまあで
他には大した事もない そのくせに
なんとも気にくわない笑顔を
タイミング良く向けてくる
ズルいよ悪いのは君だ
具体的には
放課後のチャイムで飛び出してく
君が好きでした
5秒後慌てて傘を取りに帰ってくる
君が好きでした
牛乳飲んでる人を笑わせる 好きな君でした
どんな時だって笑顔が絶えない 好きな君でした
その日も 曇りで
ポツリ ポツリと
冷たい小雨が止まない夕方で
いいでしょう、これくらい傘を差さずに
気にしない気にしないフリ
駆け足になる放課後
本当は嫌な予感はしてました
周りの空気で何となく知ってました
それでも神様は残酷すぎました
帰り道で見てしまいました
君の隣もう一つの傘を
手を振らないで!
もう届かないこと 分かっちゃって
息が詰まりました
それ以外どうすることもできなくって
ただ 一人泣きました
君に笑顔で手を振り返した後 泣いた一人でした
少しだけ夢を見てた分 泣いた一人でした
放課後のチャイムが 好きだった
日々が好きでした
雨降りの日にはちょっと期待してしまう
日々が好きでした
いつだってくだらない君が 好きな日々でした
どうしてか笑顔が絶えない 好きな日々でした
あんなに気に入ってた歌が
少し聴くだけで
胸を締め付ける
こんなの知りたくなかった事だよ
傘を差すのも手遅れ
悔しいけれど
適当に見えてたまに優しい 君が好きでした
テスト前「隕石来ないかな?」が口癖な
君が好きでした
誰かを見つめてた横顔も 好きな君でした
とにかく1から100まで 好きな君でした
昔の話だよ?って笑えたら 過去形でいいですか
思い出の写真ぜんぶ綺麗に消したなら
過去形でいいですか
何年の時が過ぎたら 過去形でいいですか
なんてことを歌ったなら 過去形にできますか

あーあ
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