自分は6歳の頃、王賁様と初めて会った。高貴で身分を重んじながらも、槍を毎日毎日振るっていた。その真っ直ぐなところが、とても眩しく見えた。
この時、自分は王賁様を支えることを決意した。いつか大将軍になることを目指しているこの方を…
それまで目標も生きる理由もなかった。自分が今、なぜ生きているのかもわからなかった。家族も友達も見殺しにした自分に…
その日から俺は生まれ変わった。
いつものように本家である王賁様について戦場に行ってきた。何回も行っていることもあり、動きも良くなってきたと感じる。
そんな時だった。
俺にとって義父である、王騎将軍の戦死という伝令が届いたのは
もともと俺はその辺にある集落の、普通の子供だった。 毎日畑仕事をして、友達と遊び、親と寝る、貧しいながらも普通の幸せ…しかし、それは一瞬で消えていった。急に軍隊が攻めてきて、村は壊滅、俺以外は全員殺された。
俺はよその村に作物を交換しに行っていたから助かった。しかし、俺が戻った時は全てが終わっていた。近くで演習をしていた王騎将軍の軍が敵を撃っていたからだ。そこで俺は王騎将軍に拾われた。
俺は王騎将軍からは大将軍として軍を率いる力はないと言われていた。
しかし、軍略などを抜いた武力では、いずれ秦国でも指折りの猛者になれると言われた。望むなら、稽古もしてやると言われた。しかし、俺は受けようと思わなかった。村の家族も守れなかった俺に生きる価値はないと思っていた。
そんな俺を王騎将軍と副官の騰様は見守ってくれていた。
そして王賁様と出会い、生きる目標を見つけた俺を鍛えてくれた。何年も何年も、弱かった俺を鍛えてくれた。今自分が玉鳳隊で副官をやれていて、武力では随一なのは全てこの2人のおかげだと言える。軍略は1つも上達しなかったが…
俺にとって王騎将軍は、尊敬すべき偉大な方だった。いずれ、もっと成長した自分を見て欲しかった。それが恩返しだと思っていた。
王賁様が小休止をとってくれた。俺に一つの天幕を与え、早く休めとる言われた。俺はみんなの前では動揺していなかったのだろうか?そんなことすら考える暇すらなかった。
涙が止まらなかった。 人生で2度目の絶望は、俺にとって重すぎた。
そんな俺を王賁様は支えてくれた。また俺はこの方に救われた。
王騎軍は騰様が引き継ぐと聞いた。俺は玉鳳隊にいていいと言われた。
そして騰様から聞いた義父の遺言は、「誰よりも強く」の一言だった。
俺は強くなっていった。
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