俺はやる気に満ちていた。だが周りは……
『勝てるわけがない』
『これ以上設備を落とされるなんて嫌だ』
『姫路さんがいたら何もいらない』
悲鳴が教室のいたるところから上がっていた。
この学園、文月学園では試召戦争というものがある。みなさんもご存じのことではある。
規則的には原作と同じで、点数=召喚獣の強さである。
だから、最底辺クラスと呼ばれるFクラスと言えど、AクラスとFクラスとの戦力差は明らかと誰もが分かっていた。
そんなことにも関わらず、クラス代表の坂本は、
「そんなことはない。必ず勝てる。いや俺が勝たせてみせる」
そう、代表は高らかに宣言した。
『何を馬鹿なことを』
『できるわけないだろう』
『何の根拠があってそんなことを』
否定的な意見が教室中に響く。
確かに勝てる戦争ではないな。そう思っている谷川。しかしその顔は満面の笑みを浮かべていた。
(いやぁー楽しそうだぜー。早くやってみたいなぁ試召戦争!)
周りの声は聞こえてなかったようだ。谷川はゲーム好きである。だからゲーム要素がある試召戦争を楽しみにしてたのである。
「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことができる要素が揃っている」
坂本の言葉はクラスメイトがざわめく。
(試召戦争が始まったらファーストキルしてやんぜ!)
周りがざわめいているというのにのん気なこった。
「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素がそろっている」
(ん?赤髪ゴリラがなんか話してるな。それに周りもざわざわしてる)
やっと気づいたかバカが……
(む?バカにバカにされたような……)
後ろを向くと、バ……もとい横溝が手を振っていた。
今までのナレーターは横溝だったのだ。というかお前たち、代表の話聞いてやれよ……。
「それを今から説明してやる」
ほ、ほらっ。話始まってるから話聞けよ……。
((了解))
「おい、康太。畳に顔つけて姫路のスカート覗いてないで前に来い」
「…………!!(ブンブン)」
「は、はわっ」
……アイツすげぇ必死に否定してるな。ってかそんなことしてたのか……。全くそんけ……けしからんじゃないか。
康太と呼ばれた男子生徒は顔についた畳の跡を隠しながら壇上へと上がった。
「土屋康太。こいつがあの有名な
「…………!!(ブンブン)」
へぇ、アイツがムッツリーニだったのか。教室に盗撮カメラを仕掛けたり、学校中に盗聴器を仕掛けたりしているという噂の……
『ムッツリーニだと……?』
『馬鹿な、ヤツがそうだというのか……?』
『だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ……』
『ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ……』
ムッツリーニの後に姫路さん、木下優子の双子の弟の木下秀吉、それに代表が小学生の頃神童呼ばれていたことがあったらしくどんどん士気が上がっていった。
さらに吉井明久という、《観察処分者》もいた。まあ、最後の一人の紹介で若干士気が下がったが……。
「気にするな。どうせ、いてもいなくても同じような雑魚だ」
代表もこういってらっしゃる。
「雄二、そこは僕をフォローすることを言うべきだよね?」
「とにかくだ。俺たちの力の証明として、まずはDクラスを制服してみようと思う」
「うわっ、すっごい大胆に無視された!」
隣で吉井がぎゃぁぎゃぁ言ってるのに動じない赤髪ゴリラすげえな……。
今度からはちゃんと坂本って呼ぼうっと。
「皆、この境遇は大いに不満だろう?」
『当然だ!』
「ならば
『おおーーっ!!』
「俺たちに必要なのは卓袱台ではない!Aクラスのシステムデスクだ!」
『うおおーーっ!!』
「お、おー……」
姫路さんも小さく拳を掲げていた。姫路さんカワイイデス。
このあと代表直々に吉井をDクラスの宣戦布告の使者(という名の尊い犠牲)を任命し、大役を果たしてもらった。
吉井が大役を果たしてもらっている間に、姫路さんにはちゃんと謝っておいた。
「あ、大丈夫ですよ♪気にしないでください♪」
姫路さんホントくぁいいですね……。