俺とモブ等とその一人   作:pikaru

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谷川 隼人

性別 ♂

年齢 16

特徴 コミュ症・バカ・暗示にかかりやすい



第7問

                   ☆

こうやって一人で補習を受けていると、なんだか高1のころを思い出す。

 

     周りが友達の輪を広げていくなかで1人取り残される自分

 

あのときは、学校に来ることさえ辛かった。

何度仮病使おうと思ったことか。

 

「谷川」

 

人に話しかけることができない自分は、話しかけられても曖昧な反応しかできない自分は何の価値があるのだろうって思うときもあった。だけど----

 

「聞いているのか谷川ぁっ!」

 

「は、はい!聞いてますよ!」

 

いけないいけないあまりにも補習がきつすぎて現実逃避をしてしまってた。

というか、最近一年前のことをよく思い出す。なぜだろうか。

 

「ほう、なるほどな。このぐらいじゃ余裕すぎて聞いてられない、そう言いたいんだな」

 

「え?い、いやそんなこと一言も!」

 

いきなり何を言ってくるんだ。今でさえ現実逃避をしていたというのに。

 

「心配するな谷川。お前は言いたいことがあっても中々口に出せないことは知ってるからな」

 

「そ、そんなことないっすよ鉄人!悪いと思ったことはすぐに謝っていますから!鉄人を鉄人と言ってすみません!」

 

「やっぱり、もっときつくしたほうがいいようだな!」

 

「い、いいですよ!や、やめてくださぃいいいいっ!」

 

 

                10分後

 

「・・・よう隼人。俺も戦死しちまったぜ……」

 

「おう、浩二お疲れ」

 

「あと少しで倒せたんだけどな……、ってお前何読んでんだ?」

 

「ん?ああ、参考書さ」

 

「はっ?お前が!?勉強嫌いでゲームばっかしてるお前が?」

 

「悪いか?しっかし、二宮金次郎さんはすごいよな。寝る間も惜しんで読書してわずか20歳で生家の復興に成功したんだぜ?本当に憧れるぜ」

 

「セイカのフッコウ?憧れる?お前大丈夫か!?」

 

「何言ってんだよ俺はいつものとおりだぞ?」

 

「おい、鉄じ……西村先生!隼人に何したんだ!?」

 

「何を言ってるんだ。尊敬する人物は二宮金次郎、趣味は勉強という、立派な生徒なるよう教育しただけだぞ」

 

「それはただの洗脳だろ!ほら隼人が「ソンケイスルジンブツハニノミヤキンジロウ」ってうわごとのように言ってるぞ!?」

 

「安心しろ横溝」

 

「何を安心しろってんだ!俺の友達に何してくれたんだぁああっ!」

 

 

「お前もすぐに立派な生徒にしてやろう」

 

「い、いやいいですよ!ちょ、ちょっとま、待って!う、うわぁああああああっ!」

 

                   ☆

 

Dクラス代表 平賀源二 討死

 

その報せを聞いたのは俺が先の・・・鉄人のありがたい教育を受けてから数時間たってのことだった。

 

『うぉぉーーっ!』

 

報せを聞いたのか遠くからかすかに悲鳴と勝鬨が混ざった声が聞こえる。

 

「浩二、終わったみたいだぞ」

 

「尊敬する人物は二宮金次郎、シュミハ勉強、尊敬スル人ブツは、二宮キン次郎、趣味は勉キョウ。ブツブツ……」

 

まだこいつ直ってないのか・・・。

 

ボガッ

 

「ゴフッおい!痛いじゃないか!」

 

「おお、直ったか」

 

「まずはごめんとか謝るべき……直った?何がだ?」

 

「洗脳」

 

「ああ・・・俺までかかってたのか……。なんでお前のほうが直りが早いんだよ」

 

「んー、問題児4人組の次くらいに補習受けてるからかな」

 

苦笑しながら言う。まぁ4人組の中でも坂本と吉井しかほとんど受けてないからな。

 

「なるほど・・・。耐性か・・・。」

 

「嬉しくはないけどな」

 

「受けなきゃ一番だしな。まぁ代表のとこ行こうぜ!」

 

「ああ!お祝いしにいっか!」

 

 

 

後から聞いた話だが、この洗脳をまともに受けて鉄人が言う立派な生徒になったのは俺らが初めてだそうだ。

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