RIDER TIME 仮面ライダー龍騎 with 仮面ライダーファム 作:ロンギヌス
今作では
『Advent Again』
『Another Alternative』
『Alive A Life』
の計3話を、それぞれいくつかのパートに分けて更新していきます。
今回は『Advent Again』の1パート目。まだまだ序盤中の序盤ですね。
それではどうぞ。
「うわっとと……!!」
無人のコンビニ前で始まった、3人のライダーによる戦闘。攻撃を受けたファムが建物の壁に背を付け、そこに接近したブレードが刀剣型の召喚機―――“
「ッ……はぁ!!」
「チィ……!!」
すぐさまブレードが反撃の一撃を振るい、アビスは左腕のアビスバイザーで上手くガード。アビスが後方に素早く下がり、その隣にファムが並び立つ。現在、2人とブレードの間にはそれなりの距離が生まれていた。
「簡単にはやらせてくれねぇか……」
「悪く思うな。私とてまだ死にたくはないんだ」
「それはこっちも一緒だっての……っと!!」
アビスは左腕のアビスバイザーを突き出し、水のエネルギー弾を連射。それをブレードがガルドバイザーで防御している隙にファムが動き出し、レイピア型の召喚機―――“
≪SWORD VENT≫
「やぁ!!」
「ぬっ……!!」
ブランバイザーをホルスターに納め、上空から飛来した薙刀のような武器―――“ウイングスラッシャー”を掴み取ったファムはそのままブレードに斬りかかり、ブレードはそれをガルドバイザーで防御する。そこにアビスがすかさず蹴りかかり、後退したブレードにアビスとファムが2人がかりで攻撃を仕掛けるも、ブレードは後退しながらも2人の攻撃を的確にいなしながら、開いたガルドバイザーの装填口に1枚のカードを装填した。
≪SWING VENT≫
「ぬぅあ!!」
「何……ぐぁっ!?」
「くっ!?」
鳥の尾羽のような鞭―――“ガルドウィップ”を手にしたブレードはそれを大きく振り回し、一撃を受けたアビスは大きく地面を転がり、ファムはウイングスラッシャーで防ごうとしたが、ガルドウィップは彼女を攻撃するのではなく、ウイングスラッシャーごと彼女の体を縛り付けた。
「しまっ……うわ!?」
引っ張られたファムがその場に転倒。起き上がろうとしても、ブレードがガルドウィップを引っ張る事でまた体勢を崩される。このままファムの動きを封じようとするブレードだったが……
≪SWORD VENT≫
「むっ……!?」
鮫の歯を模した長剣―――“アビスセイバー”が回転しながら飛来し、ガルドウィップを切断。ファムが解放されると共に、飛んで来たアビスセイバーを右手でキャッチしたアビスがブレードに斬りかかり、ブレードの胸部に一閃を加えた。流石のブレードもこれは効いたのか、胸部を左手で押さえつつも跳躍し、2人から大きく距離を取った。
「ッ……やるようだな」
「お互いな」
ファムの体を縛っていたガルドウィップを引き千切り、放り捨てたアビスはアビスセイバーをブレードに向ける。立ち上がったファムもブランバイザーを抜き取り、ブレードも再度ガルドバイザーを構え直す。相手の出方を窺おうと、3人がジリジリと距離を縮めていこうとした……その時。
チュドォォォン!!
「ぬぉっ!?」
「「!?」」
突如、駆け出そうとしたブレードの足元が爆発を起こした。驚いたブレードの体勢が崩れ、ファムとアビスもそれに驚いて思わず足が止まる。そこに……
『ジュルルルル!!』
「な……ぐぁっ!?」
「うわっ!?」
2人の真横からクラゲのような怪物―――“ブロバジェル”が飛びかかって来た。不意を突かれたアビスとファムが攻撃を受ける中、そこへ更に違う姿の怪物達も次々と現れ始めた。
『キシャアッ!!』
『グルルルルル!!』
「ッ……騒ぎを聞きつけたか……!!」
『ブルァッ!!』
緑色の蜘蛛のような怪物―――“ソロスパイダー”が振り下ろして来た爪をかわし、突進して来た赤いイノシシのような怪物―――“ワイルドボーダー”を受け流したアビスは、ブロバジェルを蹴りつけてブレードに押し付ける。ブロバジェルの相手を押し付けられたブレードがブロバジェルと相対する中、シマウマのような怪物―――“ゼブラスカル・アイアン”を蹴り倒したファムはブランバイザーにカードを装填する。
≪FINAL VENT≫
「どいて、二宮!!」
「ッ……!!」
ファムの正面方向にいたアビスはすぐさま左に避け、ソロスパイダーとワイルドボーダー、ゼブラスカル・アイアンの3体がファムを睨む。するとモンスター達の後方から、1体のモンスターが猛スピードで飛んで来た。
『ピィィィィィィィッ!!』
『『『!?』』』
「はぁっ!!!」
飛んで来るモンスター達を、ファムの必殺技―――“ミスティースラッシュ”で片っ端から一閃していった。斬り裂かれたモンスター達は胴体が真っ二つになり、ファムの後方で大きな爆発を起こしていく。
『『シャアッ!!』』
「!? うわ、くっ……!!」
しかしその直後、今度は青いカミキリムシのような怪物―――“ゼノバイター”と、セミのような怪物―――“ソノラブーマ”の2体がファムに襲い掛かって来た。ファムが2体の猛攻に押され、ブレードがブロバジェルと相対する中、アビスは更に現れた蜘蛛の怪物―――“レスパイダー”と“ミスパイダー”を同時に斬り伏せる。
『『ギシャア!?』』
「ッ……次から次へと……!!」
「はぁっ!! ……これ以上は分が悪いか……!!」
≪ADVENT≫
『シャアァッ!!』
これ以上モンスター達を相手取ると不利になると踏んだのか、ブレードは召喚した赤い鳳凰のような怪物―――“ガルドサンダー”に掴まり、空高く飛び上がって行ってしまった。アビスもまた、ファムに襲い掛かっていたゼノバイターとソノラブーマの背中を斬りつけ、2体を強引に蹴り倒す。
「逃げるぞ、白鳥!!」
「わ、わかった!!」
≪GUARD VENT≫
『ギシャ……!?』
『ジュルルルルル……!!』
ファムはブランウイングの両翼を模した盾―――“ウイングシールド”を召喚し、ファムとアビスの周囲に無数の白い羽根を展開。それに構わず2人に襲い掛かろうとするモンスター達だったが、瞬時に2人の姿が消えた事で、それらの攻撃は空振りに終わる。
思わぬモンスター達の襲撃もあってか、結果として3人のライダーは全員死ぬ事なく、この場から離脱する事に成功したのだった。
「あ~も~、ほんっと嫌になる」
数時間後、どこかの公園にまで逃げ切った夏希と二宮。2人は適当なベンチに座り込んでから、回収した食糧の内、フルーツの缶詰を開け終えたばかりの夏希は、かなり疲れ果てた様子でベンチにもたれかかっており、その横では二宮が缶切りを使って、肉の缶詰を開けようとしている真っ最中だった。
「ライダーどころか、モンスターにまで襲われるなんてさぁ。ゆっくりご飯を食べる暇もないじゃん」
「無事に逃げ切れただけマシだろ。お前もさっさと飯食って、今の内に腹を満たしとけ」
缶詰の蓋を開け、コンビニからくすねて来たプラスチックのスプーンで缶詰の中の肉を食べ始める二宮。その横で夏希はベンチにもたれかかったまま、空を見上げながら呟いた。
「あのおじさん、ちゃんと逃げれたのかな」
「……敵の心配なんかしてどうする。俺達を倒そうとしてきた奴だぞ」
「だからって、死んでくれたらラッキー……なんて、簡単に割り切れるかよ。できる事なら、誰も殺したくなんかないっていうか……」
「お前はそうだとしても、他の奴等までそうだとは言えんだろう。下手な情けは命取りになる。死にたくないのなら、嫌でも割り切るしかない」
「そりゃ、そうだろうけどさ……」
「……この世界に閉じ込められたライダーは13人」
肉の食べ終えた缶を近くのゴミ箱に放り捨て、ペットボトルのお茶を口にする二宮。そんな彼の視線は、その先にある
「その中で、生きてここから抜け出せるのはたった1人。生き残るには、1週間以内にそのたった1人の勝者を決めなければならない……俺達がやっているのはそういう
「……うん」
「少しでも生き残れる確率を上げる為に、俺達はこうして手を組んだんだ。そして最後には、残った俺達2人で殺し合う……他のライダー達の事まで気にしてる余裕なんざ、俺達にはないだろう」
「……だから嫌になるって言ったんだよ」
夏希は不服そうな様子でプラスチックのフォークを手に取り、缶詰のフルーツを口にする。
「なんで1人だけなんだ? そもそも
「そんな事まで俺が知るか……まぁ、疑問がないと言えば嘘にはなるが」
夏希は口に含んだフルーツを噛み締めながら、二宮はペットボトルのお茶で喉を潤しながら、数日前に起きた出来事を思い起こす。
『目覚めなさい、かつての戦士達』
突如聞こえてきた謎の女の声。
それを聞き取り、目を開いたその瞬間から……物語の歯車は、再び回り始めたのである。
To be continued……
次回は回想シーンからスタートします。
夏希と二宮の2人は、一体どのようにして組む事になったのか?
次回もお楽しみに。