研究所最奥の部屋に突入したセフィリアとアルフレッドだったが、
アルフレッドは青ざめた顔で立ち尽くしているセフィリアに近寄り肩を掴む
アルフレッド「セフィ!どうしたんだよ!」
セフィリア 「・・・アル。」
セフィリアに喝を入れつつアルフレッドは部屋の内部調査を始める
アルフレッド「お前らしくねぇなぁ、まだ作戦中だぞ。
ったく!こっちの端末もダメだ、完全にデータが消されてる!」
セフィリア (完全に消去されたデータ・・・一人もいない研究員・・・
それにこの部屋の内部の状況・・・
あまりにも似すぎている・・・あの時の状況に・・・)
セフィリアの脳裏に嫌な予感が走る、否定すればするほど不安が大きくなっていく
セフィリア 「アル、やっぱり状況がおかしい!至急通信で救援を頼む!」
アルフレッド「急にどうしたんだよ?」
セフィリア 「早く!」
その時二人の体に違和感が走る
アルフレッド「なんだこの感じ?あれ?・・・おかしい?セフィ念話が繋がらねぇ!」
それを聞いた瞬間セフィリアの疑惑が確信に変わる
セフィリア 「アル!脱出するぞ!」
そう言って走り出そうとしたその時突然頭上から爆発音がする。
つい一瞬動きが止まり上を見上げてしまう。
その一瞬の油断が悲劇を生んでしまう・・・
セフィリアにとって最悪の形で・・・
それは突然現れた・・・大きな鎌のような武器を手にした機械兵器・・・
その鎌が今にも振り下ろされようとしている・・・
セフィリアの背後から・・・
アルフレッド「セフィ!」
アルフレッドが異変に気付き声を上げる
・
・
・
アルフレッド(それは気のせいだったのかもしれない・・・
視界に違和感があった・・・いや気のせいではない・・・
セフィの背後が一瞬歪んだ・・・何もないのに・・・
陽炎のように・・・
そしてそれは突然現れた見たこともない機械、
しかし明らかに危険なモノ。
その手にあった鎌のような武器が・・・
今にも親友に振り下ろされようとしている。
危ない
そう思った時には体は動いていた。)
セフィリア (爆発音に気をとられ・・・一瞬・・・上に気が逸れた・・・
アルの声が聞こえた・・・
声がした方に顔を向けると・・・
赤い・・・赤い雨が目の前を覆っていた・・・)
・
・
・
アルフレッド「ぐっ・・・・ごぼっ・・・」
アルフレッドはセフィリアを庇い右胸をその鎌で貫かれながらも、
手にした短剣状のデバイスを機械兵器に突き刺した
アルフレッド「こ・・・のぉぉ!」
セフィリア 「アル!」
デバイスを突き刺された機械兵器が爆散する
アルフレッド「ぐぅぁぁあああ!」
セフィリア 「がぁぁぁぁぁぁ!」
吹き飛ばされた二人は・・・数回床を転がり止まる
セフィリア 「ぐぅぅぅっ!ア・・アル!」
急いで立ち上がったセフィリアはアルフレッドへ駆け寄る
セフィリア 「アル!アル!しっかりしろ!」
床にはアルフレッドから流れでた大量の血が広がっている
アルフレッド「セ・・・セ・・フィ・・・。ぶじ・・か・・・?」
セフィリアの脳裏にあの日の父と母の姿がフラッシュバックする
セフィリア 「ああ、大丈夫だ!アルのおかげだ!」
アルフレッド「ごふっ!」
アルフレッドの口からも血が飛び散る・・・
セフィリア 「アル!ごめん俺が油断したばっかりに!俺のせいだ・・・俺の・・・」
アルフレッド「・・・よかっ・・た・・・。
なぁ・・・セ・・セ・フィ・・・
おね・が・いが・・あるん・だ・・・。
なぁ・・・セフィ・・お・・俺・・・知ってた・・・
お・・お前が・い・・いつも・・何か・・・
か・・隠して・・た・・こと。
い・・いつ・・も・お前が・・・ぜん・・りょ・・くを・・
だし・・て・・無い・・・って。」
セフィリア 「アル・・・。」
セフィリアは突然の告白に驚いた眼で親友の言葉を待つ
アルフレッド「でも・なぜ・・か・・・き・・・聞けな・か・・った。
で・・も・最後・・・だか・ら・・・、
俺から・・の・・さ・いご・・のたのみ・・・
おれ・・の・か・・・わりに・・・みんな・・を・・・・
まも・・って・・・・・・・・・
おま・・えは・いきの・・・こって・くれ・・・・・・」
セフィリア 「アル!馬鹿いうな!アル、アル!!」
アルフレッドから力が抜ける
セフィリア 「アル!・・・・まだ息はある!」
心臓に耳を当て鼓動を確かめアルフレッドの生存を確認したセフィリアは、
ドアに駆け寄り開けようとする・・・
が爆発と同時に部屋にはロックがかけられた様で完全に閉じ込められていた
セフィリア 「どうにか脱出して早くアルを医療班に!!!」
その時どこからか男の声が聞こえてきた
・・・ 「初めまして、いや、久しぶりといった方がいいかな。
セフィリア・ロムレット二等陸士。
どうかな私の作り出したAMF発生装置は?
体外での魔力の結合ができないだろう?」
聞き覚えの無い男の声であったが、当然セフィリアには思い当たる人物だった
変声はされていないが、間違い無く幼いころに聞いた口調
セフィリア 「きさまは!!!」
・・・ 「覚えていてくれたとは光栄だねぇ。
まさか君がここにくるとはねぇ。
知っていたら捕獲の準備もしたものを・・・。ま、仕方がないね。」
セフィリア 「出てこい!」
・・・ 「ふふふ。父親そっくりだねぇ。お父さんは元気かい?」
セフィリア 「きぃさまぁぁぁぁ!!!」
・・・ 「いいのかい?
そんなに呑気にしていて・・・
君のせいでまた大事な人が死んでしまうよ?」
セフィリア 「っっく!」
・・・ 「そこで取引といこうじゃないか。
君が私のもとに来るというのなら君の命はもちろん、
そこに倒れている管理局員の命も助けてあげよう。
悪い話じゃないだろう?
私のもとに来るだけで彼の命は助かる、
しかも君は私の手で最強の力を得ることができる。」
セフィリア 「・・・・・・・・・」
セフィリアは謎の男からの提案について考える
セフィリア (ここで奴のもとに行けば俺は実験動物になるだろうが、
アルは助かる可能性がある。
この手の犯罪者は自分の発言にプライドを持っている、
言葉巧みに騙すことはあっても嘘は吐かない可能性が高い。
だが絶対じゃない・・・・・賭けてみるか・・・・・・・・。)
自分はどうなってもいい、だからアルだけは・・・・・
「いく」
と言いかけたその時、脳裏にアマテラスから聞いた父の言葉と親友の夢を思い出す
・
・
・
アンドリュー『どんなに苦しい状況でも決して諦めるな!
己の持てるすべての力を駆使し、その時々の状況で何ができるかを
常に考え続けろ。
最後の最後まで何ができるか考え足掻き続けろ。
それがきっと自分自身を、共に戦う仲間を、無力な人々を守るこ
ととなる。
私はそう信じている。』
アルフレッド『けど俺は自分の力で大勢の人を助けたいんだ。あの人みたいに・・・』
アルフレッド『おれ・・の・か・・・わりに・・・みんな・・を・・・・
まも・・って・・・・・・・・・』
・
・
・
セフィリア (己の持てるすべての力・・・
最後の最後まで何ができるか考え足掻き続ける・・・
自分の力で大勢の人を助ける・・・
父さんとアルの代わりに・・・・!)
・・・ 「さあ、どうするかい?セフィリア・ロムレット二等陸士?
早くしないと大切なお友達が死んでしまうよ?」
セフィリア (父さん・・・ごめん・・・約束守れない・・・
でも・・・代わりに父さんとアルの想いは俺が!!!!!!)
セフィリア 「断る!!!」
・・・ 「ふぅ・・・。まったく、どこにでも頭の悪い人間はいるものだね。
まあいい、私は欲深い男だが、諦めが早いのも長所でね。
ではさよならだ・・・永遠に!!!」
声が聞こえなくなると同時にあちこちから爆発音が発生する
セフィリア 「アマテラス!リミッター完全開放、リミットリリース!!!」」
アマテラス 「了解です、マイスター。」
セフィリア 「セットアップ!」
アマテラス 「セットアップ!」
足元に三角の魔法陣が現れセフィリアの体内で魔力が膨れ上がり体には騎士甲冑を纏う
セフィリア 「アマテラス、時間が無い!出し惜しみは無しだ!
どうやらこの空間は魔力が体外に放出されると同時に
瞬く間に減衰していくみたいだ。
なら話は単純だ!
減衰して消滅しきる前に対象を破壊できる量の魔力を放出すれば
いいだけ!
いくぞ!!!」
アマテラス 「了解。」
セフィリア 「アマテラス!フォルムドライ!」
アマテラス 「セイリュウフォルム!」
アマテラスが柄が洋風の作りをした日本刀のような形状から、
洋風の作りの槍に変化する
セフィリアが槍を引きながら突きの形を取ると、膨大な魔力が体を包みセフィリアの
超圧縮スキルにより先端の魔力が鋭く硬くなる
そして
セフィリア 「アサルト・・・ストラーーーイク!!!」
ロックされたドアに向かって高速で槍を突き出しながら突撃すると、
濡れた紙に針を突き刺すかのようにドアを突き破る
セフィリア 「よし!アマテラス、アルと脱出するぞ!」
アマテラス 「了解です。」
爆発が続く中セフィリアはアルフレッドを連れての脱出に成功した
・
・
・
同時刻
違法研究施設 地下中央
クイント 「くっ!なんなのよこいつら!」
メガーヌ 「キリがないわね!」
パトリック 「近接格闘が得意なメンバーを中心に円陣体形を組め!
この特殊な空間では射撃魔法は効果が薄い、各員連携を怠るな!」
クイント 「セフィちゃんとも連絡が取れないしっ・・・」
メガーヌ 「セフィちゃん・・・」
内部調査をしていた全隊員は調査報告の為、
一旦最初に突入した部屋の中央に集まっていた。
すると突然魔法が使用出来なくなり周囲から機械兵器が襲ってきた
格闘戦の得意なクイント達で十数体は破壊したが、その圧倒的な数と硬度に段々と
押されていた
三課局員A 「ぐぁっ!」
ついに陣形の一部が突破され2体の機械兵器がメガーヌに迫る、
召喚と支援魔法を得意とするメガーヌは魔法での応戦が出来ず固まっている
クイント 「メガーヌ!」
クイントがメガーヌに覆いかぶさり、二人はすぐに訪れるであろうはずの斬撃に
目を瞑る
が・・・
一瞬風が吹いたと感じた後、周囲に爆風と煙が立ち込める
クイントとメガーヌは、いつまで経ってもやってこない攻撃にゆっくり目を開けるが、
爆煙で周囲がよく見えない
少しして煙が晴れてくると守るように自分の前に立つ人影が見えてくる
クイント 「セフィちゃん!」
メガーヌ 「セフィちゃん!」
そこには見慣れない騎士甲冑を纏い、一振りの剣を手にしたセフィリアが立っていた
セフィリア 「パトリック二等空尉、このまま円陣で防御陣形を敷いてください!
敵は全て俺が引き受けます!」
パトリック 「馬鹿を言うな!」
セフィリアは失礼を承知の上でパトリックの言葉を遮り続ける。
尚も反論しようとしたパトリックだが、セフィリアの強いまなざしに反論を止めた
セフィリア 「説明は後でします!今は自分に任せてください!
それとメガーヌさん、アルに治癒魔法をお願いします!
この空間では効果は薄いと思われますが、何もしないよりはマシ
ですから!」
メガーヌ 「これは・・・ひどい・・・。わかった、任せて!」
クイント 「セフィちゃん無茶よ、一人でなんて!」
セフィリア 「大丈夫です、クイントさん。
・・・約束・・・破っちゃいましたから・・・」
クイント 「約束・・・?」
セフィリア 「アマテラス、フォルムフィーア!」
アマテラス 「ビャッコフォルム!」
セフィリアが唱えた瞬間
手にしていた剣が消え両腕に手甲に鉤爪が付いた武器が現れる
それと同時にセフィリアから膨大な魔力が迸る
メガーヌ 「これは・・・!」
クイント 「すごい魔力・・・」
セフィリア 「ストーーーム・・・ストライク!」
部隊員全員がセフィリアの体が消えたと思った瞬間、
周囲に嵐のような風が巻き起こる。
すると周囲を囲んでいた全ての機械兵器がほぼ同時に切り裂かれ爆散し、
再度周囲が煙で囲まれる
パトリック 「あ・・・ああ・・・」
クイント 「すごい・・・」
メガーヌ 「一瞬で・・・」
すると煙の中からセフィリアが現れた
セフィリア 「あとは地上への出入口にいる奴らだけです!
皆さん一気に突破しますのでついてきて来て下さい!
軽傷の方は動けない方に手をかして下さい!
・・・いきます!」
セフィリア 「アマテラス、フォルムドライ!」
アマテラス 「セイリュウフォルム!」
デバイスが両腕から消え今度は槍に変化する
セフィリア 「アサルト・・・ストライク!」
一筋の光と共に全部隊員は地上へと帰還、無事作戦を終了した。
・
・
・
残務調査の為違法研究所近くに建設された簡易作戦本部で、
突入部隊全員が休息を取っていた
メガーヌ 「セフィちゃん。
今アルフレッド君の応急処置が終わって病院へ移送されたわ。」
セフィリア 「アルは大丈夫なんですか!?」
メガーヌ 「落ち着いてセフィちゃん、とりあえず命に別状はないわ・・・
ただ・・・」
セフィリア 「ただ・・・?」
メガーヌ 「出血が多すぎたこととリンカーコアの損傷が激しくて、
最悪・・・後遺症が残る可能性があるわ。
運よく後遺症が無かったとしても魔導師としては・・もう・・・。」
セフィリア 「そんな・・・」
セフィリアは膝から崩れ落ちる
クイント 「セフィちゃん・・・」
セフィリア 「俺の責任だ・・俺の・・・罠かもしれないって・・・
頭をよぎったのに・・もっと注意していれば・・
それに・・・俺が父さんとの約束にこだわりすぎたから・・・」
クイント 「作戦の立案指揮はセフィちゃんの仕事じゃない。
セフィちゃんに責任は無いわ。
それにセフィちゃんのおかげで皆無事だったんだから。」
クイントは優しくセフィリアの頭を抱きしめながらその髪を撫でる
セフィリア 「でも・・あいつは・・・俺を庇って・・・」
メガーヌ 「そうよ、セフィちゃんのせいなんかじゃないわ。
それにアルフレッド君も言ってたわよ。
セフィちゃんが無事でよかったって。」
セフィリア 「アルと話したんですか!?」
メガーヌ 「ええ。
『俺の目の前であいつが死んだら、俺は死んでも死にきれない。
あいつの背中は俺が守るって昔約束したんです。
だから後悔はないです。
それに今度はあいつが約束してくれましたから・・・
俺の代わりに俺の夢を果たしてくれるって、だからいいんです。』
って。」
セフィリア 「アル・・・」
クイント 「セフィちゃん・・・」
クイントは優しくセフィリアの頭を撫で続けた・・・
セフィリアは思い出していた・・・
昔・・・同じように優しく頭を撫でてくれた手と・・・・そのあたたかさを・・・・・
・
・
・
クラナガン南東部
違法研究施設
・・・ 「ん~。やはり彼は素晴らしい!まさかあの状況を突破するとはねぇ。」
・・・ 「いかがいたしましょう?襲撃部隊を送りますか?」
・・・ 「いや、現状は問題無い。
それに、彼を確保するにしても処分するにしても、
相応の準備が必要になるだろうからねぇ。
余計なことをしてクライアントの機嫌を損ねるのも面倒だ・・・
今はまだ・・・ね。
それに先ほども言ったろう?諦めが早いのも私の長所なんだよ。
確かに彼のスキルは希少だが、
今となってはそう必要に迫られたモノでは無い。
この10年で人造魔導師と戦闘機人もほぼ完成に近づいた。
後は私の娘達が稼働状態に入り機動データを取る間、
戯れに例の試作機の能力向上と量産、加えて発展型の開発を進める
としよう。
もはや例の計画は娘達がいれば十分だ。そうだろうウーノ?」
ウーノ 「はい、ドクター。」
薄暗い中ところどころパネルが光る部屋で、ウーノと呼ばれた女性の声と
ゆっくりかつ落ち着いた声の、しかしどこか狂気を感じさせる男の声がこだましていた
・
・
・
首都クラナガン
管理局 地上本部 古代遺物管理部・部長室
違法研究所の残務調査が終了した日の翌日
古代遺物管理部の部長室にはセフィリアと先日の調査任務に参加した部隊の
主要メンバーが集められていた
ゲイル 「皆さんお忙しい中ご足労頂き申し訳無い。
古代遺物管理部部長のゲイル・ターナー二等空佐だ。」
ゲイルに続きデュエイン・ゲンヤ・パトリック・クイント・メガーヌと自己紹介をする
ゲイル 「諸君も当然お察しだろうが、本日はセフィリア・ロムレット二等陸士に
ついての件だ・・・
さて、何から話せばよいか・・・」
ゲンヤ 「わたしゃ現場にいなかったんで報告書でのデータしか分かりませんが。
まずは、なぜセフィリア二等陸士の魔力値が[SS]ランク魔導師に
匹敵するほど上昇したのかお伺いできますか?」
ゲイル 「それは単純な話だ。上昇したのでは無い。
本来の魔力値がそうなのだ。」
パトリック 「しかしどうやって!・・・まさか能力限定・・リミッターを?」
デュエイン 「落ち着けパトリック二等空尉。」
自分より若く優秀な魔導師などいくらでもいることなどパトリックも
当然分かっている
しかし高ランクの魔導師がやむを得ない事情でリミッターをかけることはあっても、
低ランクの魔導師がリミッターをかけるなど聞いたこともなかった為、
つい興奮してしまう。
ちなみにクイントとメガーヌは上官が揃っていることもあり、
自分から発言する必要はないだろうと口を挟まないようにしている
ゲイル 「まぁ、興奮するのも無理は無いがな。
生まれつき高い魔力を持つ者が、
幼少期に危険を避けてリミッターをかけるのはよくあることだが、
ある程度成長すれば解除するのが普通だ。
特に魔導師を目指すのならばリミッターはデメリットしか無い。」
デュエイン 「ではなぜ?」
ゲイル 「それも単純な話なんだがな。
当時私の部下だった・・・彼の父アンドリュー・ロムレットに
頼まれたからだ。」
ゲンヤ 「頼まれた・・・?」
ゲイル 「ここからは機密事項も含まれる話になる。そのつもりで聞いてくれ。
・・・アンドリューが亡くなった事件は、
公式には強奪されたロストロギアの調査中の爆発事故
ということになっている。
だが事実はセフィリアの能力に目を付けた次元犯罪者による誘拐事件
が原因だ。
運び込まれたと報告のあったロストロギアが、
偶然当時アンドリューが調査していたものだったこともあって、
派遣理由をロストロギア調査で報告した。
もちろん当時の救助部隊の隊長にも私の責任で口裏を合わせて
もらってな。」
デュエイン 「なぜそんなことを?」
ゲイル 「セフィリアの能力が世間に広く広まれば、再度狙われる危険が
あるからだ。
せめてこいつが大人になるまでは・・・と思ってな。」
ゲンヤ 「その能力っていうのは魔力値が多いことだけですかい?」
ゲンヤが話の流れからどうやら別に能力がありそうだと感づいて話を振る
ゲイル 「・・・。いや、別にある。」
ゲンヤ 「聞かせてはもらえませんかい?」
ゲイル 「・・・・・・。」
セフィリア 「魔力の超圧縮・・・だそうです。」
ゲイル 「セフィリア!!!」
アンドリューの遺言を守ろうと今後も能力限定をかけるつもりであったゲイルは、
会議前にセフィリアに不用意な発言をしないよう忠告していた
にもかかわらず口を開いたセフィリアに声を上げるが当のセフィリアがそれを制す
セフィリア 「ありがとうございます。でもいいんです、ゲイルさん。
覚悟は出来てますから。
父さんの遺志を継いでとアルの夢も叶えるって・・・」
ゲンヤ 「ターナー二佐。」
ゲンヤがセフィリアの言葉を受けてゲイルを促す
ゲイル 「・・・・・・・・・わかった。」
デュエイン 「で、魔力の超圧縮とは?」
セフィリア 「そのまま言葉の通りです。
俺の魔力圧縮率は通常の魔導師の方々より遥かに高い数値を
示しているそうです。
これは見てもらった方が早そうですね。
クイントさん手伝ってもらえますか?」
クイント 「いいけど?なにをすればいいの?」
セフィリア 「ある程度の量の魔力をギリギリまで・・・
可能な限り小さな弾丸状にしていただけますか?」
クイント 「わ・・・わかった。」
セフィリア 「もちろん暴発はしないように注意して下さいね。」
クイント 「だ・・・大丈夫よ!」
三佐以上の上官が三人も揃っているこんな場で、暴発なんて起こされては
たまったものではないと、たまに天然なミスをしてしまうクイントに釘を刺す
そしてクイントが手のひらを上に向けかなり大きな魔力を集中させると
ハンドボールほどの大きさの魔力弾が形成された
セフィリア 「では僕もほぼ同じ量の魔力を使って魔力弾を作ります。」
そう言うとクイントと同じように手のひらに魔力を集中させる
そしてバレーボールほどの魔力弾が形成され、それがだんだんと小さくなっていく
ハンドボールからソフトボールそしてベースボール・・・
さらにはテニスボールと・・・それでも止まらない・・・
大きさがゴルフボールより小さくなったところで、
それまでは冷静にその様子を見ていた全員の顔がだんだんと驚愕のものになっていく
そしてそれは最終的にBB弾ほどのサイズまでになった・・・
クイント 「うそ・・・」
メガーヌ 「すごい・・・」
パトリック 「バカな・・・」
デュエイン 「これほどとは・・・」
ゲンヤ 「ほぅ・・・」
こうして暫く部屋には沈黙が流れた
デュエイン 「はっ!すみません。」
あまりのことに呆けていたいたデュエインだったが、どうにか気を取り直して
質問を続ける
デュエイン 「ですがリミッターをかけていてもこの能力は使用可能なのでは?」
ゲイル 「そうだな。
だがそれは通常の魔導師程度に圧縮率を抑えるようにしてしまえば
露見の心配はない。
結局のところの目的は、簡単に言ってしまえばセフィリアを
目立たない存在にしたということだ。
誘拐事件でのセフィリア誘拐の理由はロストロギアの情報を隠蔽する
目的でこいつを利用しアンドリューをおびき出す為に誘拐されたとし、 セフィリアはただの子供だとして書類上処理した。
セフィリア自身にはリミッターをかけて、
魔法を使用する際にも普通程度の圧縮率で行使することで
周囲の目をごまかしたということだ。
もう二度とこいつが辛い思いをしないですむようにと・・・
それがあいつの最後の願いだったからな・・・」
セフィリア 「俺もそれが父さんとの最後の約束でしたから・・・」
約束という言葉にクイントが反応した
クイント 「だからセフィちゃ・・セフィリア二等陸士はあのとき・・・
約束破ったって・・・」
ついついいつもの癖であだ名で呼びそうになったクイントは慌てて言い直す
セフィリア 「皆さん、黙っていてすみませんでした!
最初から打ち明けていれば・・・!」
話を続けようとしたセフィリアをゲンヤが制す
ゲンヤ 「お前さんが責任を感じるのはお門違いだ。
入手した情報を基に不確定要素を予測しながら、
参加する隊員の能力を考慮した上で作戦を立案するのが
俺たちの仕事だ。
むしろ俺たちの判断が甘かったせいでお前に辛い思いをさせて
悪かった。
だからお前は気にするな。
・・・親父さんとの約束破らせて悪かったな・・・」
ゲンヤの言葉を受けて全員が頷く
ゲイル 「他に何かあるか?」
パトリック 「あの時のデバイスは?」
セフィリア 「父が残してくれたものです。
・・・もっとも元々は母の家系に伝わるデバイスだったそうですが。」
クイント 「家系に伝わるって、じゃ近代ベルカがなくて?」
セフィリア 「はい、古代ベルカのアームドデバイスです。」
メガーヌ 「それで・・・」
メガーヌは現場で見たセフィリアの格好がいつものバリアジャケットではなく
騎士甲冑で、手にしたデバイスもこの頃はまだミッド式や近代ベルカ式では
ほとんど普及していなかった、形態変化をするものだったことに納得した
その後も質問は続き
ゲイル 「こんなところか?」
およそ一時間に及ぶ説明を終えゲイルが終了を促す
ゲンヤ 「最後にセフィリア・・・お前今後はどうすんだ?」
セフィリア 「もう父さんとの約束は破っちゃいましたから・・・
代わりに父さんの想いを継ぎたいと思います。
俺の力で助けを求める人たちを助けます。
それにアルとも約束しましたから・・・
アルの代わりに、大勢の人を助けられる魔導師になれるよう
頑張らないと・・・あいつに怒られますから!」
清々しい顔で言うセフィリアにゲンヤは嬉しそうに頷く背中を叩く
ゲンヤ 「そ~かい、頑張んな!」
そんなゲンヤの言葉をセフィリアは今は亡き父に言われた気がしていた
こうしてこの日からセフィリアはたくさんの仲間をたくさんの人を救い始める
「己の持てる全ての力」で・・・
第四話でした
今回はどうかな・・・
オリ主が今まで力を隠していた理由・・・一応筋は通したつもりなんですが・・・
今までで一番話の繋がりに自信が無いかもです・・・
ともあれオリ主のもう一つのスキルは「超圧縮」でした
自分としてはかなり有効なスキルだと思っているんですが・・・
一応なのはの「収束」に対抗して考えたんですけどどうでしょうか?
楽しんで頂けますように!
何はともあれこれでプロローグが終了って感じですね
次回からは原作キャラと絡んでいくと思います
ではまた次回もよろしくお願いします
オリジナル設定
オリ主デバイス アマテラス
初期状態 柄が洋風造りの日本刀のような形状で鞘付き
(フォルムアインス) バランスに優れ規模は小さくなるが全ての形状の技が使用可能
スザクフォルム 身の丈ほどもある大剣(ダイゼンガーの斬艦刀みたいな)
(フォルムツヴァイ) 剣を振り限界まで圧縮された魔力の斬撃を飛ばすことで
一線状に多数の敵を切り裂く
技名 スラッシュ・ストライク
セイリュウフォルム 洋風造りの槍
(フォルムドライ) 槍を突き出し自分自身に纏った魔力の先端部分を極限まで
圧縮し針のようになった魔力で突撃しどんな堅い障害も
貫き通す
技名 アサルト・ストライク
ビャッコフォルム 手甲に爪が付いた形状で両腕に装着する
(フォルムフィーア) 高速で移動し圧縮された魔力を纏わせた爪撃で一対一でも
一対多でも瞬時に切り裂く
技名 ストーム・ストライク
フォルムゲンブ 柄の作りは洋風の小太刀二刀
(フォルムフィンフ) 双剣及び騎士甲冑のサイドとリアのスカートに装着された
ビットから超硬度の障壁を展開しどんな攻撃からも
対象を守護する
ビットは左右に一つずつリアに二つの計四個
双剣と合わせて六面の障壁が展開できる
双剣と全てのビットを頂点として八面体を創り一つの対象を
全方位から守護することも可能
技名 シールド・ストライク
シールドビット・ストライク