新暦75年9月19日
ミッドチルダ上空 [聖王のゆりかご]内部
[ゆりかご]内部では、最後の戦いが行われていた
イザーク 「おい!仕留めたのなら、いい加減こっちを手伝え!」
ヴィヴィオ 「ひかりになぁぁぁれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
イザーク 「もう遠慮が無いとかじゃなくて、確実に仕留めに来てやがるん
だよ!」
なのは 「ヴィヴィオ!」
なのはがバインドでヴィヴィオを拘束する
なのは 「少しの間力を押さえられる?」
ヴィヴィオ 「うん・・・!」
ヴィヴィオは何とか拘束を解かずにいられるよう、自身の力を押さえる
イザーク 「力を押さえられるなら、俺とやった時もやれよ!」
イザークの言葉は無視されているが・・・
なのは 「障壁を抜いて魔力ダメージで決める!
出来るよねレイジング・ハート!」
レイジング・ハートが意気揚々と返事をする
なのは 「ヴィヴィオ・・・、いくよ・・・」
ヴィヴィオ 「・・・うん。」
なのはが魔力を収束させる
なのは 「エクセリオォォォォォォン・・・バスタァァァァァァァァ!」
ヴィヴィオ 「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
巨大な桜色の奔流がヴィヴィオを飲み込む
すると、ヴィヴィオの中に埋め込まれたレリックが、なのはの砲撃により破壊される
なのは 「ヴィヴィオ!」
ヴィヴィオ 「来ちゃダメ!ヴィヴィオ・・・ひとりで・・立たなきゃ・・・。」
なのは 「ヴィヴィオ・・・。」
よろよろになりながらも、自分の足で歩いてくるヴィヴィオを、なのはは抱きしめる
はやて 「なのはちゃん!」
ヴィータ 「なのは!」
駆動炉を破壊した、はやてとヴィータもなのは達と合流する
聖王のゆりかご「聖王の反応消失を確認、最終防衛モードに移行します。」
イザーク 「なんだ!?」
はやて 「魔力が!?」
ゆりかご内部に更に強力なAMFが展開され、魔力の結合も完全に不可能になり、
全ての通路も隔壁で閉じられる
ヴィータ 「くそっ!これじゃ脱出も出来ねぇ!」
イザーク 「何とか残っていた戦闘機人は捕縛できたが・・・、
このまま脱出出来なければ、次元航行部隊の砲撃に巻き込ま
れるな・・・。」
[聖王のゆりかご]内部に閉じ込められてしまったなのは達は、どうにか脱出しよう
とあがいていたが・・・
無情にも時間だけが過ぎていった・・・
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シャリオ 「内部いる八神部隊長からの最後の通信では、駆動炉の停止及び
聖王の制止を完了したとのことでしたが・・・」
アルト 「その後通信がつながらないんです!」
ルキノ 「現在[ゆりかご]内部では、魔力の結合が一切不可能になっている
ようです!」
ヘリで状況を確認していたセフィリア達は、途中でスバルとティアナを拾い、なのは達
の救出に向かっていた
セフィリア 「俺が地上本部の地下で捕らえられていた時みたいな状況みたい
だね。」
フェイト 「魔力が結合できないんじゃ・・・セフィさん、どうしましょう?」
セフィリア 「ギンガちゃんとスバルちゃん、あとティアナちゃん行けるよね?」
ティアナは、ヘリに積まれた赤いバイクを見ながら、返事を返す
スバル 「はい!」
ギンガ 「もちろんです!」
ティアナ 「まかせて下さい!」
セフィリア 「外壁は俺が壊す!そこから突入するんだ。」
フェイト 「でもセフィさん・・・。」
フェイトは、体調が万全でないセフィリアを心配している
セフィリア 「出来ることはやらなきゃね。後悔するのは嫌だから。」
フェイト 「・・・戻ってきたらちゃんと休んでもらいますからね!
あと・・・全部終わったら・・・私からもお話があるので・・・」
フェイトは言いながら真っ赤になっている
セフィリア 「そうだね、ちゃんと話そうね♪」
フェイト 「・・・はい。」
ヘリが[聖王のゆりかご]に近づき、セフィリアはヘリから飛び出す
セフィリア 「いくぞ、アマテラス!フォルムドライ!」
アマテラス 「了解!」
セフィリア 「最大出力でいく!アサルト・ストラァァァァァァイク!」
槍を手にしたセフィリアが[聖王のゆりかご]の外装を貫く・・・
ゆりかごの制圧に出動していた全局員達が、その光景を目の当たりにし・・・
改めて思うのであった・・・
その姿はまさに「ストライカー」だと・・・
セフィリアが破壊した[ゆりかご]の外装部分から、スバル達がウィングロードを
展開し、内部に突入していった
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[ゆりかご]内部で、なのは達は途方に暮れていた
はやて 「いよいよアカンなぁ・・・」
イザーク 「なんとかお前らだけでも逃がしてやりたいが・・・」
その時遠くからエンジン音のような音が聞こえてきた
なのは 「何の音?」
だんだんと近づいてくる音が大きくなったと感じると、閉じていた隔壁が爆音と共に
破壊される
スバル 「お待たせしました。」
ティアナ 「助けにきました!」
なのは 「みんな♪」
はやて 「ええタイミングや♪」
なのはとヴィヴィオがスバルに、はやてと捕縛した戦闘機人二人がティアナにバイクで運ばれるが・・・
イザーク 「いや!俺は走っていくから大丈夫だ・・・。」
ギンガがヴィータとイザークを背負おうとするが、イザークは後ずさる
ギンガ 「ダメですよ!時間がないんですから!」
イザーク 「しかし・・・、さすがに女性に背負われるというのは・・・」
ギンガ 「こんな時に何言ってるんですか!早くしてください!」
イザーク 「それだけは・・・全力で走るから・・・」
もはやイザークは涙目になっている
ギンガ 「気絶させましょうか!」
はやて 「それしかあらへんなぁ!」
なのは 「覚悟決めてもらおうね!」
ヴィータ 「あたしの得意分野だ!」
女性陣の迫力に、最後には根負けしたイザークはギンガにおんぶをされて、なのは達は
脱出を開始した
イザーク 「なんで俺がこんな目に・・・」
ギンガ (イザークさんが背中にいる~♪かわいい~♪)
なかなかに緊迫した状況だったが、ギンガは背中に幸せを感じながらブリッツ
キャリバーを走らせる
前にはヴィータを抱えているのだが、それは完全に忘れていた・・・
ヴィータ (ギンガ・・・?なんでニヤついてんだ・・・?)
次元航行部隊員「転移完了!アルカンシェル魔力充填開始します!」
[聖王のゆりかご]破壊の為、所定の位置に転移してきた、クロノ率いる次元航行部隊
の艦隊は、アルカンシェルの発射準備に入っていた
クロノ 「なのは・・・、はやて・・・。頼むぞ・・・。」
フェイト 「みんな・・・間に合って・・・。」
皆が祈る中、破壊された外装の部分からウィングロードの光が現れ・・・
その上をスバル達が走り・・・ヘリへと到着した・・・
シャリオ 「来ました!八神部隊長始め突入班全員無事に脱出しました!」
クロノ 「ふぅ・・・。よし、あとはこちらの仕事だ。
全艦アルカンシェル発射!」
クロノの号令で艦隊から発射されたアルカンシェルによって、[聖王のゆりかご]は
完全に破壊されたのであった
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新暦75年9月20日
ミッドチルダ中央 中央病院
事件解決後、当然の如くセフィリアは再度入院となっていた・・・
フェイト 「・・・!」
セフィリアのベッドの横には、膨れっ面でセフィリアを見つめるフェイトがいた・・・
セフィリア 「フェイトちゃん・・・、まだ怒ってる?」
フェイト 「当たり前です!聞いてませんよ、入院してたなんて!
それなのにあんなに無茶して!」
セフィリア 「ごめんってば~~~~。居ても立ってもいられなかったんだよ~。」
フェイト 「それは分かりますけど・・・」
セフィリア 「でしょ♪だから許してね。」
フェイト 「ダメです!反省の色が見受けられません!」
セフィリア 「ごめんなさい・・・。」
体調不良を押して出撃していたセフィリアは、その後当然フェイトにバレて怒りに
怒られていた
フェイト 「まったく・・・、どれだけ心配したと思ってるんですか・・・。」
セフィリア 「ごめんね。でもやっぱりフェイトちゃんには笑って欲しいな♪
好きな人が笑ってくれていた方が元気になれるからね♪」
フェイト 「はにょ!ず・・・ずるいですよ!」
セフィリア 「ね♪」
フェイト 「は・・・はい。」
そう言われフェイトは優しく微笑んだ
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セフィリアと同様に、ヴィヴィオも入院していた為、なのはもお見舞いに来ていた
なのは 「どう?ヴィヴィオ、身体は大丈夫?」
ヴィヴィオ 「うん♪おいしゃさんも、とくにもんだいないっていってたよ。」
なのは 「そっか、よかったね。」
ヴィヴィオ 「うん。」
なのは 「おうちに帰ったら、何か美味しいもの作ってあげるからね♪」
ヴィヴィオ 「ホント♪」
なのは 「ホントだよ♪」
ヴィヴィオ 「やった~~~♪」
ヴィヴィオの体調も問題無く、退院後なのははヴィヴィオを養子に向かえることに
決めていた
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セフィリア入院から2週間経ったこの日、セフィリアの体調も全快し、無事退院と
なっていた
フェイト 「お疲れ様でした、セフィさん♪」
セフィリア 「フェイトちゃん、わざわざごめんね。」
フェイト 「いいんですよ。
その・・・私がお世話したいだけ・・・ですから。」
セフィリア 「そう?ありがとうね。」
フェイト 「えっと・・・それじゃセフィさん行きましょうか。」
セフィリア 「うん。ではお世話になりました。」
看護師 「いいえ。仕事ですから~♪
セフィさんも身体に不調がありましたら、すぐにまた来てくださ
いね。」
セフィリア 「その時はまた宜しくお願いします。」
看護師 「何もなくても、会いに来てもらって全然いいですからね♪」
セフィリア 「は?」
セフィリアを担当していた看護師が見送りに来ていたが、フェイトのセンサーに危険
信号が発令される
フェイト 「いきますよ!セフィさん!」
セフィリア 「う・・・うん。」
フェイトはセフィリアを乗せて車を走らせる
フェイト 「まったくセフィさんは!誰にでもすぐ愛想ふりまくんですから!」
セフィリア 「そ・・・そんなつもりはないんだけど・・・」
フェイト 「油断すると、すぐ周りに女性が寄って来るじゃないですか!」
セフィリア 「そ・・・そうかな・・。
でも、俺はフェイトちゃんと一緒にいられればそれでいいから、
他の女性には興味ないよ。
だから安心してね♪」
フェイト 「ほにょ・・・。は・・・はい。」
結局セフィリアの言葉に赤面するフェイトであった・・・
フェイト 「セフィさん、着きましたよ♪」
セフィリア 「ありがとう。」
フェイト 「今日はセフィさんの好きな肉じゃが作りますからね♪」
セフィリア 「ホント!?やったね~。病院食は味気なかったから・・・。」
フェイト 「仕方ないですよ。
栄養失調で入院してたんですし、流動食がほとんどだったでしょう
から。」
セフィリア 「ホントにきつかったよ・・・。
最後の方はお米食べられたけど、量も少なかったし・・・。」
フェイト 「ふふ、今日はたくさん食べて下さいね♪
あ、でも食べすぎはダメですよ!退院したばかりなんですから。」
セフィリア 「は~い♪」
こうしてセフィリアの家にやってきたフェイトは、夕食を二人で食べ以前のように
ソファでくつろぐ
セフィリア 「久しぶりにゆっくりだなぁ・・・」
フェイト 「やっぱり病院と自宅は違いますよね。心が落ち着くというか。」
セフィリア 「それもあるけど・・・。
フェイトちゃんがいてくれるからね♪」
フェイト 「あ・・・その・・・
私もセフィさんと一緒にいられて・・・、うれしいです。」
セフィリア 「・・・・・。」
フェイト 「・・・・・。」
一瞬の沈黙の後、セフィリアはフェイトの眼をまっすぐ見ながら、静かに想いを告げる
セフィリア 「フェイトちゃん、あの時は突然だったし・・・。
もう一度キチンと伝えておくね。
その・・・俺はフェイトちゃんのことを愛しています。
フェイトちゃんがよければ、この先もずっと一緒にいてほしい
です。」
フェイト 「・・・・・・。」
フェイトは静かに涙を流す
セフィリア 「ずっと好きだったけど・・・、なかなか言えなくてごめんね。」
フェイト 「私・・・私もセフィさんのこと・・・好きです。
子供のころからずっと・・・、こうなれたらって思ってました。」
フェイトがセフィリアに抱き着く
フェイト 「私も・・・、セフィさんとずっと一緒にいたいです。」
セフィリア 「覚悟してね・・・、もう離さないから。」
セフィリアもフェイトを抱き返す
フェイト 「はい♪」
こうして、フェイトの10年越しの想いは、無事実ることになった・・・
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新暦75年12月
隊舎半壊の為アースラを本部としていた六課だったが、この日ついに新隊舎が完成した
はやて 「やっと完成したわ~。
せっかくやからと色々根回ししたからな~、大変やったわ~。」
スバル 「根回し・・・ですか?」
はやて 「そやで~。
机や椅子なんかは当たり前、医療設備や食堂設備なんかも最新式に
してもろたからな~。
いやホンマあの手この手つこてなぁ~♪」
ティアナ 「あの手この手って・・・?」
なのは 「聞いちゃダメだよ・・・。」
フェイト 「本部の経理課長が、泣いてたってことは聞いたけど・・・」
スバル 「あはは・・・。」
はやて 「ほんならみんな今日は私物やデスクの整理で、明日から本格的に
いくで~♪」
全員 「お~~~♪」
はやての言葉に、全員が拳を上げて応える
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ミッドチルダ地上本部 首都防衛隊隊舎
クイント 「さて、イザークの昇進も決まったし、これで全部終わったわね~。」
メガーヌ 「これで少しはゆっくり出来るわね。」
クイント 「そうね♪しばらくゆっくりしたいわ~。」
ゼスト 「お前達、今回はご苦労だったな。」
クイント 「隊長・・・。」
メガーヌ 「隊長もお察ししますわ。」
二人は、レジアスの逮捕により気落ちしているであろうゼストを気遣う・・・
ゼスト 「気にすることは無い。
生きているんだ、やり直す機会はいくらでもあるし、友情が無く
なったわけでも無い。」
クイント 「そうですね。」
メガーヌ 「今日は何かありましたか?」
ゼスト 「セフィリアとイザークはどうした?」
クイント 「二人は今お昼にでてますよ。」
ゼスト 「む、そんな時間だったか・・・。
いかんな、いつもつい忘れてしまうな。」
メガーヌ 「隊長もちゃんと食事取って下さいね・・・
まったく、自分の健康管理には無頓着なんですから・・・。」
ゼスト 「すまんな、気を付けよう。
二人が戻ったら隊長室にくるよう伝えてくれ。」
クイント 「わかりました。」
こうしてメガーヌに怒られたゼストも、自分の食事を取ろうと食堂へ向かった
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食事を終えセフィリアとイザークが戻ってくる
メガーヌ 「セフィちゃんとイザークは、隊長が呼んでたわよ。」
クイント 「イザークは、ギンガが今度お弁当作るって言ってたわよ♪」
クイントの発言に、イザークが慌てる
イザーク 「クイント!貴様急に何を言ってる!」
セフィリア 「イザークそうなのか?いつのまにそんなことに?」
イザーク 「なんでもない!ただこの間の礼にって言われてるだけだ!」
クイント 「あら~、うちの娘に恥かかせるっての~?ギンガは遊びなんだ~?」
イザーク 「貴様それでも母親か!
貴様の娘が、俺なんぞにそんなこと考える訳なかろう!」
なんだかんだ卑屈な発言が目立つイザーク
メガーヌ 「そんなことないわよ~♪今度一緒に出掛ける話もあるんでしょ?」
イザーク 「それも何か礼をさせてくれって、ただ服を見に行くだけだ!」
セフィリア 「ただのお礼で、さすがに一緒に出掛けるのは無いんじゃないか?
ただ贈り物すれば十分なんだし?」
イザーク 「セフィ!貴様まで何を言っている!この話はもういい!
セフィ、隊長室にいくぞ!」
セフィリア 「そんなに自分を卑下するなよ。
イザークならクイントさんも安心さ。ね、クイントさん。」
クイント 「そうねぇ、イザークもなんだかんだ紳士だからねぇ。
大事にしてあげてね♪」
イザークはこれ以上言っても無駄だと思ったのか、何も言わず顔を真っ赤にしながら
去っていった
クイント 「意外と初心なヤツだったのね♪」
メガーヌ 「女性には誠実だから、イザークなら大丈夫よ♪」
クイント 「わかってるわよ♪何にも心配なんかしてないわ♪」
クイントは、娘の将来に期待を膨らませながら、微笑んでいた
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首都防衛隊隊舎 隊長室
ゼスト 「どうしたイザーク?顔が赤いぞ?風邪か?」
セフィリア 「いえ、ただちょっと隊士室が暑かっただけですよ。」
セフィリアが苦笑しながら、イザークをフォローする
ゼスト 「まあいい。来週から貴様ら二人で六課へ行け。」
イザーク 「起動六課ですか?何かあったんでしょうか?」
ゼスト 「今回の事件解決の功労者だからな。
部隊長も含め、順番に特別休暇が認められた。
その期間の補充人員だ。」
セフィリア 「なるほど。」
イザーク 「期間はどのくらいでしょうか?」
ゼスト 「おそらくひと月くらいだろう。」
セフィリア 「かしこまりました。」
イザーク 「かしこまりました。」
二人は敬礼で答え隊長室を後にする
数日後セフィリアとイザークの二人は、機動六課に約ひと月の出向となった
第四十一話でした
完全解決は今回まででしたね・・・
完結まであと少しとなりますので、ぜひお付き合い下さいませ
ではまた次回もよろしくお願いします