シンフォギア習作 振れば風の鳴る翼的な女の子   作:レノボのカナリア

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外から見られた話

日本に古くから存在している久我家の人間の情報であるため、秘密や機密などがあるものと思い込んでいた風鳴サイドの予想を大きく外し、見合い相手の情報はあっという間にある程度は集まった。

それは緒川忍群が奮闘したということではあるのだが、相手がとにかく目立ちすぎて隠しきれていない、ないし、隠そうともしていないことが原因でもあった。

 

 

 

 

久我雅実――こがまさざね――

 

 

 

日本に古くから存在している久我家の三男。

歳は風鳴翼と同じ19歳であり、見合い当日の2月15日に誕生日を迎えて20歳となる。

 

柔道剣道空手弓道と他多数の武道を学び続けてその全てで高い実力を示しており、勉学にも手を抜かず常に上位の成績を取り続け、結果推薦で難関国立大学への進学を果たしているため、文武両道と言って差し支えないだろう。

 

 

能力実績等々で言うなら不足の無い人物だが親類、主に分家筋からの評価は著しく悪い。

行動が突飛過ぎて落ち着きがないと幼い頃から周りに言われ続け今なお治まらないその言動に、もはや親兄妹も諦めているとはとある親戚の弁。

身体を鍛える事が趣味で時間があれば場所を問わずにトレーニングをしている姿が目撃されているが、上記の落ち着きがない言動はこのためと思われる。

 

また、周りに潜みながら付いてくるSPを煩わしく思っているのか、突如追い付けない速度で走り始めたり壁を乗り越えて姿を消したりと、撒くための行動を取ることが頻発。

SPを撒くとはいえ行動範囲は定まっていることが関係してか、当主の意向で雅実の周りからSPが取り払われるだけに済まされている。

 

 

名家の人間とは到底思えない振る舞いに分家筋からの強い苦言が多発しており、親族会議の結果何度か放逐されかけているが、ある程度顔の知られた文武両道であることに代わりはなく両親も結局は許しているようだ。

 

 

余人には理解できない思考が常に働いていると言われるほど独特な行動を取る事が多いが、身内以外の他人が嫌がることはせず、基本的には善人と言って良い性格。

道行く子供にせがまれてポーズを作ってみたり、少年団の空手教室や柔道教室にボランティアで参加をするなど子供好きであることが見える。

 

 

家から多額の金銭を小遣いとして渡されている事が確認出来るものの、ある程度必要な物や少額の趣味の物、友人たちとの遊興以外には使っている様子が見当たらない。

身嗜み以上の服装には気を使ってはいないようだが、2メートル越えの長身と鍛えた身体に合う服が既製品には存在しないため行きつけの店でオーダーメイドを拵えているようだ。

 

然り気無くロゴを入れられた服から察するに店は広告塔の様な扱いをしているようだが、本人は気にも留めていないと思われる。

 

 

レンタルビデオ店でアクション映画を借りる事が多かったり、赤いYシャツをいくつか保持していることから司令と好みが合うと予想される。

 

 

聞き取りをした人々は久我雅実氏を独特の思考をした人間と思っている様子だったが、探った感触から本人は勘頼りであまり物事を深く考えない人物だと推察される。

国防やそれに類する事柄にも関わっている様子も、関わろうとする様子もないため、なぜ御前が娘の風鳴翼殿と見合いさせようとしたのかは不明。

 

久我に風鳴の血が入っている可能性もあり得なくはないが、それならば久我家との間に密約が交わされていると見たほうが無難ではないかと思われる。

 

 

 

 

――備考――

 

 

久我家との間に密約があった場合、風鳴にも影響が出かねない。

早急に御前が収監されている牢に侵入し、理由を聞く所存。

 

 

 

 

 

 

 

目滑りしそうな乱雑な報告書を二度三度と読み込んで頭に叩き込んだ弦十郎は、普段どれだけ藤尭らの優秀さに助けられているのかを思って目頭を押さえた。

とても辛い、文体が汚いので頭に入らず本当に辛い。

 

そして……

 

 

「ただひたすらに長い!そしてこれは何の情報なんだ?俺は翼の見合い相手としての調査だけを頼んだ筈なんだが……中身もまとまっていないし」

 

要求と違うとまでは言わないまでも不要な情報ばかりが書かれている内容には、文句の二三も出ようというものだった。

ごもっともで、と思いながら慎次が口を開く。

 

 

「八紘さんや御前が退いてからは緒川忍群も役職が空いたり無くなったりと色々なゴタゴタがありますからね……司令に自分を売り込みたい者たちが勇み足で好き勝手報告書を僕に提出して来ました。それらをまとめたのは僕ですが、正直乱雑すぎる報告が多かったので………一応、原文のままにした所も多いので、後で原文もお渡ししますね」

 

「原文はいらんなぁ……しかしまぁなんというか、能力ある変人というありきたりな感想しか出ないな。実際会ってみるまでは細かい性格などわからんだろ、これだと」

 

俺と趣味が合うとかどうなんだ、報告書を指で弾きつつ弦十郎はぼやいた。

 

 

本人を遠くから見た限りだとその通りだと思いますよ……とは流石に言えなかった慎次である。

 

 

 






この作品の緒川忍群【緒川家、もとい飛騨忍群】は訃堂逮捕時に

世界規模の特異災害に対して緊密な連携姿勢を実現すべく、八紘が直接にしたためた書簡を各国元首の元に届けんと奔走していた。

という公式の解説からシェム・ハ関連の際には世界中に散らばっていて、そこそこの人的被害があったのではと思ったので弱体化してます。
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