力の大会から暫くして、悟飯は修行をしている父の孫悟空を訪ねてカプセルコーポレーションにやって来た。
そこにいたウィスの提案により悟飯の力をビルスに見せる事になった…。

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ラーメン食べてたらビルス様を思い出したので初投稿してみました。
短い短編になってるので、気晴らし程度の暇つぶしで読んでください。

誤字脱字や文章構成は突っ込まれても困るのでかんべんして下さいね。


ドラゴンボール超 〜悟飯がビルスに認められた日〜

とある日の事…。

 

ビルスは悟空とベジータの修行のついでに地球の美味しい物を求めてカプセルコーポレーションに来ていた。

 

「おい、ブルマ。天ぷらや寿司はもう食べ飽きたぞ。アレをだせ。」

 

爪楊枝を口に咥えいつものように傲慢に振る舞うビルスだが、最近のブルマはこの対応にもなれていた。

 

「はいはい、アレね。お湯は置いとくから自分で入れなさいよ!」

 

ブルマの対応はとても破壊神への対応とは思えないが、ブルマのおかげで美味しいものにありつけるのはありがたい事だと割り切っているビルスは気にもせずカップ麺の蓋を開け始めた。

 

「このカップ麺はうまいが、作るのがめんどうだな。」

 

そうぼやくビルスの脇にウィスが現れた。

 

「ビルス様、ご自分で作るから美味しさも増すんですよ。お湯の量、出来上がりの時間加減を自分なり考えて食べるのがカップ麺の楽しみ方だとおもいますよ。」

 

ビルスはウィスをチラッとよこめでみながらカップ麺にお湯を注ぐ。

 

「アイツらの相手はもういいのか?」

 

時折真面目な話をするビルスの温度差に普通なら戸惑いそうだが、付人として長いウィスはひょうひょうと答えた。

 

「今は二人に簡単な試練を出しているんですよ。」

 

悟空と、ベジータがいる方向を眺めながらビルスはカップ麺の蓋を閉じた。

 

「簡単な試練?なんだそれは?」

 

ウィスはいつもの何処かきな臭い笑顔でビルスのカップ麺を嬉しそうに見ながら答えた。

 

「今の二人は十分に強いです。しかし、いくら強くても基本を疎かにしてはいけません。

自分が相手を攻撃する際の動きに本当に無駄がないかを探求させているんですよ。」

 

ビルスは目線をカップ麺から離さない。

 

「そうですね。そのカップ麺の味の探求とよく似てますよね。」

 

ウィスの言葉にビルスは何かに気がついた。

 

「なるほどね、ただ同じものを同じように食べるのではなく、変化をつけて味を探求するか。」

 

その答えに満足そうに微笑むウィスだった。

 

そこへ悟飯が近寄ってきた。

 

「どうもこんにちわです。ビルス様、ウィスさん。」

 

悟空と違い礼儀をわきまえている悟飯にビルスは少し好感をもっている。

 

「あら、こんにちわ悟飯さん。今日は修行ですか?それともお勉強ですか。」

 

社交的なウィスと正反対にビルスは厳しい眼差しで悟飯へ話しかけた。

 

「孫悟空の息子よ。お前は強くならなくていいのか?父親は毎日修行しているのにお前はしないのか?」

 

ビルスの真面目問に少し面を食らった悟飯だが、瞬時に気持ちを切り替えビルスに答えた。

 

「今日は大切な学会があった帰りなんですが、父さんがここにいるとわかったので、よってみたんですよ。」

 

最初のウィスの問に穏やかに答える悟飯にビルスは口をつぐんだ。

 

「父さんやベジータさんの考える強さと、僕の考える強さは別なんだと最近気付いたんです。

父さん達の求める強さは純粋で、ひたすら高みを目指してます。

でも僕の求める強さはそこじゃない。僕は家族を、大切な人を守る為に強くなりたい。

だから、ただ強いだけじゃ駄目なんです。」

 

悟飯の強い眼差しと、しっかりとした言動にウィスはにこやかに答える。

 

「それぞれ求める強さが違うと言う事ですね。たとえ親子でもその道は違うと言う事なんですねぇー。」 

 

ウィスの返答に眉をひそめるビルスは悟飯へ視線を送りながら厳しい口調で話し始めた。

 

「今の強くないお前に守る事ができるのか?強くないと守る事も出来ないんじゃないのか?」

 

ビルスの言う事は正しかった。どんな形であれまずは強くないと守れない。それは誰しもが感じる常識でもある。

 

「確かにビルス様のおっしゃるとおりです。

まずは強くないと何も守れない。それはこの前フリーザが来たときに嫌というほど思い知らされました。」

 

事実、悟飯は前回のフリーザの襲来の際に瀕死にまで追い込まれ、手も足も出なかった。  

 

「だけど、あの時とは違う。力の大会を経て僕は気がついたんです。

僕は弱くない。僕は強い!だけど自信が持てなかった。

父さんやベジータさんが持っている強さの秘訣の中に自分達への確かな自信があるです。

でも僕にはそれがなかった…。」

 

そう語る悟飯を横にビルスはラーメンをすすり始めた。

 

「でも今の僕には多少の自信があります。

父さん達程ではありませんが、前よりずっと強くなったつもりです。」

 

ラーメンを食べるビルスを見ながらウィスは提案した。

 

「ではその強さをビルス様に見せてあげて下さい。

最近、ビルス様は運動不足なんですよ。」

 

いきなりビルスと戦えと言う無茶ぶりをしてくるウィスに普通なら嫌がるところを二つ返事で悟飯は答えた。

 

「良いですよ。」

 

悟飯の顔が戦士の顔に変わった。

 

「ほう…。君はそんなに身の程知らずではないと思っていたんだけどね…。かいかぶりだったかな。」

 

ビルスの表情もみるみると変わり戦闘モードに入った。

 

「僕は身の程はわきまえているつもりですが、今の僕の実力を言葉で伝えるには難しいです。」

「ビルス様、胸を貸してください。」

 

すっかりやる気まんまんの悟飯にビルスは最後の忠告をする。

 

「いいんだね?君がたいした事ないなら僕は迷わず君を破壊する。」

 

そう威圧するビルスの言葉を悟飯は軽い笑みで退けた。

 

「はい。」

 

悟飯の返事とともに二人はカプセルコーポレーションの真上まで飛んでいき互いに距離をとった。

 

「どうした?何か気になるか?」

 

辺りをキョロキョロと見渡す悟飯の行動に疑問を投げかけるビルスに悟飯は下の街への心配を語るのだった。

 

「僕が全力で動くとこの街ごと壊してしまいそうです。出来れば場所を変えませんか?ビルス様。」

 

悟飯の甘い考えに少し苛立ちながらビルスはウィスへ合図を送った。

 

「はいはい。わかりましたよビルス様。私の結界ならそう簡単には壊れないので、思う存分力を出して下さい。孫悟飯さん。」

 

「ありがとうございます。ウィスさん。」

 

悟飯はお礼を言いながら静かにビルスに向けて構えた。

 

「全力で来いよ。僕をがっかりさせるんじゃないよ。」

 

ビルスの言葉に周囲の空気が固まる。

 

「はぁぁぁぁっ!!!」

 

掛け声と共に悟飯の容姿は現界王神の先祖界王神によって引き出された姿となった。

 

「スーパーサイヤ人ではなく、あくまでその姿で僕と戦おうって言うんだな。」

 

ビルスは鋭い眼光で悟飯を見つめる。

 

少し離れた海の上でベジータと修行をしている悟空にも二人の異常な行動が感じ取れた。

 

「ちょっと待ってくれベジータ。悟飯とビルス様の様子がおかしいんだ。」

 

悟空の慌てぶりに振り上げた拳を止めるベジータは即座にカプセルコーポレーションの方角に意識を集中させた。

 

「何だ?一体悟飯はビルス相手に何をしようとしているんだ?」

 

「オラにもわからねぇ…。ただ二人がお互いを本気で潰し合おうとしてる事だけは確かだ。」

 

悟空の言葉にベジータは悟飯の正気を疑わざる得ない。

 

「あいつ死ぬつもりか?ビルスを相手にどういうつもりだ。また地球を危機へ陥らせたいのか!」

 

ベジータの怒りはブルマやトランクス…そして生まれたばかりのブラが危険に巻き込まれるかもしれないという危惧からだった。

 

「捕まれ!ベジータ!オラの瞬間移動でブルマのところまで行くぞ!」

 

悟空の提案に普段なら駄々をこねそうなベジータも家族の危機だと思うと考えるより先に悟空の肩を掴んだ。

 

その頃、カプセルコーポレーション内で外の異変に気がついたブルマが慌ててウィスの所へ駆け寄ってきた。

 

「ちょっと!どうなってるのよ?どうして悟飯くんとビルス様が闘おうとしてるのよ!」

 

ブルマの問に答える前に悟空とベジータが瞬間移動で帰って来た。

 

3人は事の次第をウィスから聞いて驚いた。

普段から温厚な悟飯が成り行きとはいえ自らビルスと戦う事を選んだのだ。

 

「あの二人睨みあってるだけで全然動かないじゃない。そのまま終わってくれないかしら。」

 

ブルマが呟くとウィスはすぐに返答した。

 

「すでにやりあってますよ。ブルマさんの目には止まって見えるかもしれないですけどね。」

 

淡々というウィスの言葉に現実感が感じられないといった顔をしているブルマにベジータが口をはさんだ。

 

「間違いない、すでに二人は何度も動いている。と言っても一方的にビルスが手を出しているだけだがな。」

 

さらに驚いたブルマは悟空へ問いかけた

 

「孫くん!止めないの?悟飯くん死んじゃうかもしれないのよ!」

 

慌てるブルマに視線をやり悟空は重たく答えた。

 

「それが駄目なんだ。あの二人の周りにはウィスさんが作った結界がある。オラたちにはそれを壊す事が出来ねぇ。」

「それに悟飯も止める事を望んでねぇみてぇーなんだ。」

 

ブルマはウィスの顔をみて見たが、とても止めるような雰囲気ではない。

 

「悟飯くん死んじゃったらどうするのよ!」

 

慌てるブルマに苦笑いで悟空が答えた。

 

「で、でぇーじょ〜ぶだ…多分ドラゴンボールで蘇る。」

 

ベジータも同意のような顔をしていた。

その時ウィスがボソリと呟いた。

 

「あまりドラゴンボールに頼るのは関心しませんけどねー。」

 

地上でそんなやりとりがされている中、上空の悟飯は必死だった。

強いビルスの攻撃をかろうじて致命傷を逃れており、防戦一方だ。

 

「くっ!流石ビルス様!普通の攻撃についていくので今の僕には精一杯だ。」

「だけど、このままやられるわけにいかない!」

 

防戦一方の悟飯に飽きてきたのか、ビルスは攻撃を止めた。

 

「お前、守りを固めた程度で僕が認めると勘違いしてるんじゃないのか?」

「僕はそんなに優しくな…」

 

ビルスが喋り終わる前に悟飯の攻撃がビルスをかすめた。

 

「ようやくつかめてきました。ここからが本番です。ビルス様!」

 

思いがけないタイミングでの悟飯の攻撃にビルスは驚いたが、同時に少し嬉しくもあった。

あのままあっけなく終わったのでは本当につまらない話だったが、今の悟飯の攻撃には楽しめそうなそんな感じの気配を感じた。

 

「次はもっと早く行くよ。死ぬんじゃないぞ。僕を楽しませてくれよ。」

 

ビルスが攻撃に転じようとした瞬間またしても悟飯の攻撃がビルスを襲う。

 

「今のでも当たらないなんてビルス様は本当に強すぎますよ。」

 

攻撃をかわされた悟飯は心の底からビルスに敬意を感じていた。 

 

「どうなってやがる!あたりはしないが、悟飯の攻撃は確実にビルスをとらえ始めていやがる。」

 

悟飯の動きの変わり方に驚いたのはビルスだけではなかった。ベジータを含めその場全員が悟飯の変化に気がついたのだ。

 

「あれは、言わば身勝手の極意の対局にある極意に近いものですね。」

 

ウィスの見解に一同が驚いた。

身勝手の極意は体を動かす事を考える前に無意識的に体を動かせる事により攻守ともに異次元のスピードで行う事が出来る技のようなもので、かつて力の大会の時に一時的に悟空が体現できた戦い方の境地ならば、悟飯がやっているのは自身の戦闘経験は勿論だが、これまで見てきた戦いを頭に思い描き様々なパターンを瞬時に分析し発動する。身勝手ではなく計算された最も正解に近い形の攻撃手段を放つ事ができるという頭の良い悟飯にしか出来ない技だと簡単にウィスは答えた。

 

「バカな、戦闘経験が豊富な俺ですら考える事に多少なりとも時間がかかるのに、ビルスの攻撃よりも先に発動してやがるだと?」

 

ベジータは改めて悟飯の戦闘センスに驚いた。

 

「それだけではありませんよ。

悟飯さんは、物心ついた時ぐらいから絶望的な相手と戦ってきたんでしょうね。その絶望的な相手から生き残る為に最良の選択を迫られ、戦わない時も様々な学問もやらせ頭を鍛えた事により、記憶力と判断力と決断力がバランスよく鍛えられ、そして現界王神の先祖の力により覚醒された潜在能力。単純な力の潜在能力だけではなく、物事を考え判断する頭脳の潜在能力も覚醒されていたと言う事でしょう。

それらを合わせた形が今の御飯さんなんでしょうね。」

 

ウィスの言葉にビルスも納得した。

 

「孫悟空の息子、悟飯。君は思った以上に面白いね。僕に一撃でも入れれば破壊はやめてあげるよ。」

 

ビルスの言葉を冷静に聞きながら悟飯は深く深呼吸をした。

 

「ビルス様もお気づきだと思いますがこの技には弱点もあります。」

 

悟飯の話にビルスは笑みを漏らし答えた。

 

「そうだね。その技はまだ君には早い。そのせいで防御が薄い。攻撃に特化しているから、先に攻撃されても自分の攻撃を完全に避けられても駄目な技だね。」

 

ビルスの言葉にベジータは悟飯の部の悪さに気がついた。

 

「まずいな。このままではやられるぞカカロット。」

 

ベジータの焦りとは裏腹に悟空は落ち着いていた。

 

「でぇじょうぶだ!今の悟飯ならビルス様にも一撃当てれる。自信を持つんだ!」

 

悟空の声が悟飯に届き、悟飯は嬉しくて笑みが溢れた。

 

「大人になってもやっぱりお父さんはお父さんだ。僕の背中をいつも押してくれる。」

「フリーザの時も、セルの時も、ブウの時もいつも父さんや皆が僕の背中を押してくれた…。」

「だから僕は負けない!この一撃をビルス様に届かせるんだ!」

 

悟飯の気迫はビルスの気持ちを少し揺るがせた

 

惜しい

 

ビルスは悟飯を破壊しなければいけない事を一瞬躊躇したが、破壊神として嘘はつけない。

 

「サヨナラだよ。孫悟飯。」

 

ビルスは一瞬にして悟飯との間合いをつめ左手を悟飯の胸に当てた。

いつもならここでビルスは破壊の技を使うのだが今回はそれが出来なかった…。

 

「届きましたね。ビルス様!」

 

悟飯の話にビルスは驚いた。

 

「見事だよ孫悟飯。まさか一撃が僕にとどくとはね。」

 

悟飯はビルスが自分の目の前に移動してきて手をかざす瞬間にビルスの左胸へ一撃を繰り出していた。

 

「たいした威力は無いが、一撃は一撃だ。

僕は君を破壊することはやめるよ。」

 

悟飯に背を向けビルスは静かに語った。

 

「まさかあのタイミングを予見されていたとはね。しかも殺気のこもらない攻撃…。あれは避けられないね。」

「でも、調子に乗るんじゃあないぞ。

敵を倒す威力のない攻撃なんてなんの意味もないからな。」

 

ビルスの言葉に緊張から放たれた悟飯は辛うじて返答した。

 

「今の僕にはアレが精一杯です。すいません。」

 

悟飯の謙虚な答えにビルスは思わずニヤけた。

 

「孫悟飯、お前も父親の悟空達と一緒に修行をつけてやろうか。」

 

下でその話を聞いた悟空とベジータは驚いて顔を見合わせた。

悟空やベジータはビルスにお願いして修行をつけてもらっている。それをビルスの方から誘う意味は大きかった。

 

「せっかくのお話し何ですが…

今の僕にはビルス様の元で修行できる程の体力がありません。

もう少し自分なりに出来るようになったら是非お願いします。

じゃないとお父さん達の足を引っ張ってしまうから…。」

 

そういうと悟飯は気を失い下へ落ちていった。

 

「あぶねえ!」

 

悟空が悟飯を拾おと動いた瞬間横から飛び出し悟飯を拾ったのはピッコロだった。

 

「ピッコロ!おめぇいたのか!」

 

「あぁ、ずっと見ていた。」

 

ピッコロは悟飯を大事に抱えゆっくりと地上に降りた。

 

「デンデ!悟飯を頼む。」

 

ピッコロがそう叫ぶと、脇からデンデが飛び出してきた。

 

「悟飯さん!いま治しますからね!」

 

上からその姿をみたビルスは不思議に見えた。

その疑問にすかさずウィスは答えた。

 

「いくら頭脳を鍛えてもそれは所詮は人のレベルのものですが、地球の神と元神が悟飯さんにつきっきりで教えていたならあの力も納得行きますね。」

「悟飯さんはサイヤ人と地球人の混血。そしてその地球の神に教えを受け、界王神に潜在能力を引き出される程の逸材。

お強い訳ですよね。この境遇で自分に自信が持てなかったのはやはり孫悟空さんの影響がつ良かったんでしょうね。」

 

ビルスは納得した顔で地上へ降りカップ麺の方へ歩きはじめた。  

 

「運動したから腹が減った。」

 

そう言いながらビルスはカップ麺の蓋を開けお湯を注ぎ始めた。

 

「ビルス様、ありがとうございました。」

 

すっかり傷の治った悟飯がビルスに近づき深々と頭を下げた。

父親とは違う形でビルスを敬い敬意を表す悟飯にやはりビルスは好感をもてた。

 

「孫悟飯、お前はカップ麺は何分待てるんだ?」

 

ビルスの不意な質問に悟飯は笑って答えた。

 

「好みはそれぞれですが、僕はきっちり時間まで待つタイプですね。」

 

悟飯の答えにビルスは笑みを浮かべ言葉を返した。 

 

「お前らしい良い答えだ。」

「まぁ、僕はあまり待てないからすぐに食べちゃうんだけどね。」

 

そのやり取りを見ていた悟空はニヤニヤしながらビルスへ話しかけた。

 

「ビルス様もかー。オラも待てねえから直ぐに食っちゃうんだよー。

オラも腹減ってきたから食べようかなぁ」

 

悟空の割り込みにビルスは少し苛立った。

 

「お前と一緒にするな!それにこれは僕のだ。お前にはわけないからな!」

 

そこへウィスがやってきて笑いながら悟空へ話しかけた。

 

「悟空さん。まだ瞬間は終わってませんよ。このままだとビルス様の怒りを買う事になりますよ。」

 

「いぃ〜!それは無いよウィスさん!オラにも食わせてくれよー!」

 

「はいはい、修行が終わったら食べて下さいね。」

 

ウィスは悟空の扱いになれていた。

 

「さっさと戻るぞカカロット!来ないなら俺だけでやるからな!」

 

ベジータをチラッとみながらウィスは悟空を修行へ送り出す。

 

「ぼやぼやしていると悟飯さんに抜かれちゃいますよー。」

 

悟飯とベジータが海の方へ飛んでいくのを見届けるとウィスは悟飯へ語りかけた。

 

「悟飯さん、先程の技は体にかかる負荷が大きく、おそらく傷は癒えても体の中の疲労は取れていないでしょう。」

 

悟飯はハッとした顔をした。

 

「従来の戦い方とは別で疲労も大きく今の貴方ではとてもじゃないですが修行について来れないと考ええて、体力的についていけないとビルス様に断ったのですね。」

 

ウィスの的確な答えに悟飯は言葉に詰まる

 

「いいんじゃないのか。今はついて来れなくてもいずれは出来るようになるじゃないのか?

悟空の身勝手の極意と違って自分でコントロールできるならそれをきちんと自分の物にしろ。」

 

ビルスはカップ麺を食べながら悟飯へアドバイスを送った。

 

「はい!必ず自分の物にして修行を受けれるよう頑張ります!」

 

カップ麺を食べ終わったビルスはビーチベッドに寝転び目を閉じた。 

 

「疲れたから寝る。アイツらの修行が終わったら起こしてくれウィス。」

 

「はいはい。わかりましたビルス様」

 

こうしてこの騒動は幕を閉じたのだった。




まだ長々と書く事になれていないので短い短編にしました。
今後も何かひらめいたら頑張って投稿してみます。


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