モンハンのモンスターの能力が使えるようになったこのご時世、僕が目覚めたのはドスジャギィの能力でした。   作:螢司教

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何かと多くなる縁①

「…おぅまいごっど………」

僕は思わず絶句した。

自分の部屋が本物の神域になろうとしているからだ。

 

 

例の少女はまだすやすやと寝ている。

室内が暑くなった時も起こそうと試みたが、相変わらず身体に纏う電気によって妨害されている。

ただ一番厄介なのが、頻繁に気候を変えてくることだ。

暑くなったら寒冷地を創り、寒くなったら灼熱地帯を生み出す。

しかも両方尋常じゃないほど厳しい環境なのだ。

 

 

ふと温度計を見ると、マイナス5度と43度あたりを行き来している。

物凄い速度で上がったり下がったりする温度計を、今まで見たことが無かった。

一周回ってもう笑えてきてしまう。

 

 

「ふぁぁ……」

やっと起きた少女は、呑気にあくびをしながら身体を起こした。

まだ寝ぼけているのか、座りながらうつらうつらとしている。

 

 

が今はちゃんと目覚めるまで待つ暇は無い!!

というわけで生命が懸かっている僕は、少女の肩を優しく揺さぶった。

「起きて!!お願いですから!!」

「ん~…ん?」

 

 

少しづつ、少女は目を開けていく。

すると自分でも驚いたのか、「えっ」と声を漏らして肩をびくっと揺らした。

そしてこちらをじーっと見つめる。

 

 

「?、!?」

何故こちらを見てくるのか分からない。

ただひたすら長い沈黙が、この場に緊張感をもたらす。

「あ、あの…」

ついに少女が口を開く。

 

 

 

 

「なにしたんですか?」

「いやこっちのセリフだよ!!!!!」

地獄絵図の部屋に、彼の人生初ツッコミが響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女は、自分がこの現状を創った張本人だと分かると直ぐ様謝ってきた。

ちょっとイラッと来たが、意図的では無かったことと彼女の境遇を考えると、怒りは冷めていった。

むしろ少女自身も、この状況に戸惑っているようだ。

この場になんとも言えぬ雰囲気が漂う。

...どうすればいいんだ

 

 

とりあえず気分を変えるために、奇跡的に無事であったテレビをつける。

しかしこの時間帯では、主にニュース番組しかやっていなかったようだ。

どのチャンネルに変えても、例の症候群のことばかり。

すると変えたチャンネルに、ちょうど天祖さんが出ていた。

恐らく今のところ、この人が一番この現状に詳しいと思い、新たな情報がないかそのままそのニュース番組を見ることにする。

 

 

「ぐぅぅぅぅぅ...!!」

すると少女が突然、不快そうな声を漏らした。

何があったのか少女の方をチラリと見やると、怒りがそのまま表情に現れていた。

その目には明らかなる憎悪が含まれており、そのまま見ていると引きずり込まれそうな...

うまく言葉に出来ないが、ともかく何かがあったのは確実のようだ。

 

 

出来ればこのまま新たな情報がほしいところだが、少女の機嫌を損ねると何かがいけない気がしたため、テレビを消すことにする。

すると少女も落ち着いたようで、ふぅと息を漏らした。

 

 

しかしテレビを消してから、武島はふとしたことに気付いた。

少女は、他のニュースでは特に反応していなかった。

だが天祖さんの出ているものだけに、怒りを向けていた。

偶然か必然か、今のところでは分からないが。

 

 

...本当はこの子を研究所に連れていって検査を受けさせたかったが、とりあえず、今日は仕事を休むことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前9時頃

 

一通り部屋の片付けが終わったあと、少女の衣服を買いに行くことにした。

この少女を長い間預かることになった場合、この子の服が無かったら可哀想だと感じたためだ。

という訳で早速商店街に向かうことにした。

 

 

ガヤガヤ...

都心に近いのもあるからか、まだ早い時間帯だが、多くの人が雑多している。

ちなみに少女は家に置いてきている。

この時間帯に見た目8歳位の少女を連れていては、色々と面倒なことになりそうだったからだ。

 

 

しかし商店街に来てふと気付く。

...どんな服が良いんだ!?

自分はとりあえず着れればそれで良い派だが、少女が自分と同じ考えであるのか分からない。

もし買ってきた服を気に入らなかったら、無駄な支出をすることになるし、また能力を使われて今度こそ死ぬかもしれない。

 

 

ぶにゅっ

路頭に迷いながら歩いていると、何か柔らかいものを踏んだ感触があった。

「ぐえぇっ...」

しかも声も漏らして...

 

 

って声!!!???

 

 

すぐさま踏んだものを確認すると、それは人間、しかも女性だった。

「うぅわあぁぁっ!!!!」

驚いた拍子にこけてしまう。

 

 

「う、うぅぅ……」

どうやらまだ息はあるようだ。

だが道端に倒れているなんてただごとただ事では無いだろう。

 

 

 

という訳で大丈夫かと声をかけようとした瞬間。

 

 

 

グゥオオオォォォォォォォォォォォォォ………

 

 

 

あたりに謎の轟音が鳴り響く。

グゥオォォォォ………

よく耳をすますと、小さいながらも謎の音が聞こえる。

そして音のなる方には、倒れている女性がいた。

 

 

「あ、あのぉ……」

少し意識が戻ったらしい、女性がこちらに話しかけてきた。

「何か、食べるものをぉ~…ガクッ」

と言いまた倒れてしまう。

 

 

一体何なのであろう。

と考えていながらも、彼女が倒れた拍子にポケットから何か紙が落ちるのを、武島は見逃さなかった。

ふと拾い見てみると、『緊急連絡用!!』との文字の横に電話番号が書いていた。

と、とりあえずここに掛けた方が良いのだろうか…?

 

 

しかし迷っている暇はないので、掛けてみることにする。

プルルル……プルルル……

ガチャ。

 

 

「はい、もしもし?」

どうやら女性が出たようだ。

というわけでかくかくしかじか事情を伝えると、女性はこちらに指示を出した。

「とりあえず、レストランとかに連れて行ってもらえるかな?

あたしもすぐ行く」

と言うと、彼女は電話を切った。




どうも、お久しぶりの螢司教です!
ここのところごたついてしまって、執筆が全然進まなくて...
楽しみにしていた方々、申し訳ありません...


今回は誰かの裏話はありません!
新キャラは出たのですが、彼女の話はまた次回...

さて道ばたに倒れていた女性は誰の能力を持っているのか...
お楽しみに!

別作品も出来次第投稿していくので、よろしくです~
それではまた次回で!
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