あと硬い文になりますのである程度ご了承を
自分の刀を見る度に、箒は我に返る。あの時に中国の国家代表に敗北した事がまざまざと脳裏に浮かんでは胸の内側をかき回す。今だからこそ反省が出来る。そう、
「何という事だ…」
反省しても時間は戻ってはこない。いくら己を省みても結局はそれが傷痕として箒の胸の中に延々と残り続けるのだ。自分の部屋に恭しく置かれた刀を見やる。
「それがお前の選択なのか?箒」
無意味な自問自答。刀は何も答えるはずは無く、主君に頭を垂れるのみ。箒は悲嘆に暮れて自分のベッドへと背を預ける。
「姉さん…」
――ただ一振りの刀たれ。
その言葉の意味を理解していたはずだった。なのに私は…丸腰の相手に向けて刀を突き付けた。
「申し訳ありません」
一人の少女の涙が零れ落ちる。だが何も、変わりはしない。
正平side
「はぁ~。悪いね、あんなトコ見せちゃって」
部屋に着くなり中国軍兼国家代表生のザオ・シャイは軽い謝罪を俺へと向けた。
「ありゃ、一体全体何なんだ?」
「ザオの悪い癖と箒の悪い癖が重なって出来た史上最悪の空間よ」
そう付け足すのは中国の代表候補の鳳鈴音。結構ちっちゃい。もちろん胸も。
「そう言われてもねえ鳳、考えは改める気は無いわ。お母様が仰っていた事を私が私の生き方そのものを否定するわけにはいきませんもの」
そう言ってザオは一杯のジャスミンティーを啜り、再び語り始める。
「言い方は悪かったと思います。お互いキレ性がひどくて、気がついたらあんな言い争いに発展してしまいました。最後には人格否定までやってしまって…はぁ」
「君の生き方って?」
そうまでにして譲れないもの、その生き方はザオ・シャイという少女そのものなのだろう
「能弯曲自己的信念,就是否认自己。って言ってね、自分の信念を否定することは即ち自分を否定するってお母様がそう言ってた。だから私は自分の生き方を貫いて生きてきた。でも…」
ザオ・シャイの口から思いもよらない言葉が飛び出した。
「――篠ノ之箒はそれを否定した」
何故、と聞こうと身を乗り出したがそこで俺の意思は挫かれる。ザオ・シャイの目が並々ならぬ眼光で俺を睨んでいたからだ。
「分かってる。聞きたいんでしょ、さっきの事。篠ノ之箒は、まず自分の意思を自問自答した。何かって言うと、それが自分の姉にコンプレックスがあるって事だった訳。その姉を超えたいってまあ最初はそう言ってた。でも篠ノ之箒は自分の理想を捨てた挙句、私の生き方も否定した。つまり、駄々っ子同士の口げんか」
「それは篠ノ之さんにも非があるように思えるんだけど、そもそも篠ノ之さんはどうしてその姉を超えたいって理想を捨てたのかな?」
いつもとはちがうのほほんさんに多少驚かされるものの、やはり篠ノ之箒に隠された何かが気になる。俺はそれを知りたいと思った。でも、その一線を踏み出せずにいた。
箒side
暫く経った頃だろうか、部屋のドアが開いて一人の女性が入ってきた。凛々しい黒髪を靡かせて、箒と同じ日本刀を携えた女性。私はその人に誰よりも憧れ、嫉妬した。
「お久しぶりです、美鶴姉さん」
「久しぶりだな」
箒の姉妹とは思えない程のぎこちない挨拶を彼女は冷淡に受け流す。
「それにしても随分とやってくれたようだな。中国の国家代表に刃を向けたか…」
彼女は自分の刀を脇へと置いて箒の刀を鞘より抜き放つ。一閃の輝きが刀身より放たれる。麗しく傷一つない刀身に箒と美鶴の顔が写りこむ。
「業物、竹箒。篠ノ之家の名刀をお前に託したつもりだったのだがな。どうやらこの刀はお前には少々扱い辛いらしい」
刀を再び鞘へと仕舞い込み、箒へと手渡す。
「いいえ、扱い辛くなどありません。私の心が邪の念に支配されてしまっていたのです」
「それを言い訳にしたとしても刀を向けた事実は変わらんぞ箒」
「分かってます」
「次のコンクエストでは私も観戦する。その心を直しておけ」
そう言って美鶴は箒の部屋より立ち去り、箒一人が残された。しかし、誰一人として箒の心を理解してくれる者はいなかった。
BF徒然日記みたいなやつ
Q何で中国出したんです?
A BF4に出てるから