最近感想が少ないです…見てくれたら批評でもいいので感想お願いします
箒side
順調かと思われたキャリア・アサルト戦。だがその防衛にもだいぶ穴が生じてきていた。どうも、ザオ・シャイが率いる部隊の高度なヒット・アンド・アウェイ戦術で空母の2マイル北にまで迫っているとの事らしい。ベータ分隊は空母上空で迫ってくる2組のISを迎撃して事に当たっているが、2組も対艦ミサイルで空母へ攻撃を仕掛けている。これらを総合して考えると、敵は空母の耐久力が低下したのを見計らって攻撃に出る算段なのだろう。
「こちらベータ0-2、チャーリー分隊長へ空母の耐久力が残り僅かだ。空母内部に防衛ラインを張ってくれ」
「チャーリ・リーダー了解。何とかしてみる。アルファ分隊の状況は?」
「空母へのミサイル攻撃には成功しているようだが、激しい戦闘が行われている様だ。状況が分かるまでは指揮権はオルコットから私、篠ノ之箒になる。以後、宜しく頼む」
了解とチャーリー・リーダーはそれだけ言い、通信をシャットダウンした。
戦局は不明。いつ覆るとも分からない。ザオ・シャイとの事が胸を曇らせた。刀を抜いた事に、あの中国人は嘲笑を浮かべているだろう。自分の信念を自分の手でねじ曲げた卑怯な侍に向けて。
――残酷なまでの答えを胸に秘めて…
「いけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
エイブラムスの性能は2組のIS部隊とは比較にならないほどの高性能を誇っていた。主砲の威力は2組のISの装甲を紙切れの様に斬り飛ばす。まさに化け物と言うにふさわしい。一方ののほほんさんもこれまた豪快にアヴェンジャーの大火力にものを言わせて地面を30㎜の嵐で耕して行く。こっちもこっちで化け物。二人合わせて化け物工兵コンビ。気がつけば空母の目の前まで侵攻している。負けなんて知らねえ!と言いたいが向こうも工兵はいるのだが…
「あれ…君ってもしかして、チャーハンの人?」
「誰がチャーハンよ!私の名前は鳳鈴音よ!人の名前くらい覚えなさい!」
ごめんねチャーハンの人。俺はあまり人の名前を覚える事は得意じゃないんだ。だから君の事はチャーハンの人って呼ばせてもらうよ……
とは言ったもののこのチャーハンの人も工兵だという事に気がついて、俺より先にのほほんさんが警戒態勢をとった。
「あいつ、リペアツール持ってる…」
チャーハンの人の右手から青白い炎がはっきりと視認出来た。のほほんさんとアイコンタクト。相手の出方を待つ。
「チャーハンの人って言ったからには、あなたがチャーハンか酢豚の具になりなさい!」
おっ、自分で認めたぞこの子。おっとそんな事を考えていたらリペアツールの炎が眼前にまで迫ってきた。
「おおっと、危ない危ない」
とりあえず主砲で防ぐが、リペアツールの火力はああ見えて3万度もの超高温を保っている。そんな火力を斬られたのだったら主砲だとしても一溜まりは無い。根元からバターの様に容易く切り落とされる。一旦引いて自分もリペアツールへと持ち替える。両者とも近接武器での戦闘。一撃が勝敗を分ける。
「そう言っても余裕無いじゃん。繕ってるのバレバレだよ」
にやりと頬を上げるチャーハンの人。君のしたり笑いは何となくだが似合わない気がする。
「余裕じゃないけど、戦力ならある」
「それはどうかしらねえ…」
その刹那、後方より爆音が響いた。この爆発は何が起きたかはある程度想像はつく。そして自分が何をすべきなのかを瞬時に判断した。
「突破されたか…」
キャリア・アサルトの本当の戦いが、始まろうとしていた。
箒side
「クソッ!甲板を占領されたか」
空母『赤城』の甲板は完全に火の海と化していた。あたりにはISのパーツがそこかしこに散乱している。その上空を飛びまわるのは2組の、ザオ・シャイが率いる精鋭部隊。こっちも精鋭なのだが、数が多い。多ければ錬度が同等ならば、戦力が多い方が勝利する。いわゆるウィンチェスターの法則だ。こうなってしまってはもはや消耗戦を強いられるのは目に見えている。シャルロットが弾薬箱を配置してチャーリー分隊が何とか戦線を保っているが、いつ突破されてもおかしくない様な状況下だった。
「戦力はこっちが不利。味方はミサイルの発射と空母制圧に回ってる…」
つまり敵は戦力のほぼ半分を持って空母を攻め落とす腹だ。
「箒さん!どうすればいい!?」
軽機関銃で近づく敵を掃射して行くシャルロット、だがその顔にも焦燥感が滲み出ているのかM249軽機関銃を持つ手が震えている。
「いい加減に諦めたら?もう残る拠点は後1個。数も圧倒してる。それで私に敵うなら、堂々と戦いなさい」
これほどまでの絶望感を、私たちは感じた事があっただろうか?
”お前の刀は、何を護るために有る?”
そういった師匠の顔が、彼女の瞳が、掠れていく。
蜃気楼のように
幻想の様に
自分の中の、信念も……
違う。それは違う。
私は、あの人の様に
なりたいんじゃない
――なるんだ!!!!
鞘より抜き放ったソレは白銀の輝きに満ち、篠ノ之箒と言う一人の人間の証明の証であった。自らの刀を振り翳し、眼前の仇敵を見据える。
「私は、あの人になる事は出来ない。でも、あの人を超える事なら、出来る」
それが、篠ノ之箒が得た答え。それこそが、私の信念。
その信念を刃に乗せ、少女はその刀を振り下ろす。
「天ノ……叢雲!!!!!!」
刃は光となりて穹を切り裂き、2組のIS部隊を光の奔流へと飲み込み、海をも焦がす。
ザオ・シャイはその光に魅入られたかのように茫然と立ち尽くした。まるで己の心理を見つけた様に。
「それが、あんたの答えってか」
そう微笑んだザオ・シャイも、光の奔流へと飲み込まれていった。
正平side
火花が散っている。機体が交差する度に右手に握られたリペアツールが火を噴いた。相手を焼き尽くさんと意思を持った炎が遼寧のエンジンルームを幾度と無くうねっては消えていく。
「凄いなチャーハン!ここまで上手だと、俺もどうしたらいいか分からんよ」
「それはこっちのセリフよ!隙あらば修復して…埒が開かない」
両者とも一歩も譲らない戦いを何時間続けただろうか。もはや両者とも終らない戦いに憔悴し切って焦点の合っていない目を不気味に輝かせてチャーハンの人は突進を駆けてくる。俺もそれをふらついた動きで辛うじて避ける。
「いい加減に落ちろ!」
のほほんさんも普段の言葉使いを殴り捨ててアヴェンジャーをひたすらに乱射する。当たらないと分かっていても彼女はアヴェンジャーを撃つのをやめない。
「それはこっちのセリフよ!」
キレたチャーハンの人がもう一つのガジェットからロケット砲を取り出して狙う間もなく発射。のほほんさんのサンダーボルトの装甲に大穴が穿たれる。
「この……」
のほほんさんが臨界点を突破して完全にキレた様子でもはや照準など知った事かとばかりに空対地ミサイルやらロケット砲やらを手当たりしだいに切り替えては爆炎を上げていく。その一瞬だった。チャーハンの人がよろけたのを見計らって俺はエンジンルームのメインエンジンへと突進していく。やっとのことで爆薬を設置し再びチャーハンの人へと向き直る。
「これで…終わりだ!」
エンジンルームが吹き飛び遼寧が傾斜していく。破損個所から浸水が始まり、少しずつ沈み始めた。
「嘘……負けたの?」
「うん。負けた。それだけのことさ!さあ、行くぞ!」
茫然と立ち尽くしているチャーハンの人…もとい鳳鈴音を担ぎあげて甲板へと上がっていく。
「これで、勝ったね…」
「ああ、今はね」
次回はチームデスマッチを行いたいと思ってます。
それでは次回