いや~、我ながらよく書いたもんだw
投稿するたびに評価下がったりした時はどうしたもんかと思いましたが、どうにかこうにかアルテミス・イベントに入れそうです(^^
今回はキャラも暴れさせられたりと割と満足いく出来だったので、楽しんでもらえたら嬉しいっす。
あっ、とあるキャラの秘密が最後にちらりと……
『キラ、調子はどう?』
作戦開始に向けて最終調整を手伝っていた通信モニター越しのカズイに、
「コンディション・オール・グリーン。良好だよ、カズイ」
サムズアップして答えるキラ。
物語が始まって40話も過ぎてからなんだが、ここで少しGAT-X105”ストライク”の説明をしておこう。
と言っても今の所、原作と大きな違いがあるわけではない。
ただ、最近のキラのお気に入りはエールストライカー+ビーム・ライフル&シールドを基本に、左肩と左腕にソードストライカーのビームブーメラン”マイダスメッサー”とロケットアンカーの”パンツァーアイゼン”、右肩にランチャーストライクの120㎜対艦バルカンと350㎜ガンランチャーからなる”コンボウェポンポッド”を装着するというものだ。
左右の追加装備は、ソードとランチャーの主装備である15.78m対艦刀”シュベルトゲベール”や320mm超高インパルス砲”アグニ”のような大電力消費武器ではないので、併載可能と判断されたようだ。
重量が嵩む分、運動性は落ちるはずだが、そこはエールストライカーのスラスターの可動域と可動速度、推力偏向の最適化をソフト/ハード双方から煮詰め解決している。
車もMSも「装備に見合ったセッティングの最適解」を出す事が重要という事だろう。特に試作機なら猶更だ。
今のキラが重要視してるのは「手数の多さ」、あるいは「戦術的選択肢の多様化」だ。
ムウのメビウス・ゼロの支援があるとはいえ、どうしても「1対多数」を余儀なくされる現状では、取れる手の多さが生存率に直結する事を、キラは本能的に悟っていた。
『キラ、今回はビームライフルは後腰部のラッチにマウントして、手持ち武器はバズーカで出てくれる? 不測の事態に備えて、なるべく電力は温存しておきたい』
「わかったよ。じゃあ、いざ発砲する場合は実体弾主体?」
『うん。要塞の中はフェイズシフト装甲なんてないだろうから』
そして一通りセッティングを終えた後……
「ねえ、カズイ……」
『ん?』
「カズイは撃てるの? 人をさ」
だが、キラの予想に反してカズイは顔色一つ変えずに、
『撃てるさ。相手がユラ助や東ア共なら』
「カズイ……」
『マリューさんが来る前に言っておくけど……』
カズイはふと目つきを鋭い物に変え、
『”男は殺し、女は犯す”。戦場の古来からの習わしだけど、連中にとってそれは”現在進行形”だよ? キラは殺され、キラが殺された後にマリューさんは散々嬲られて、良くて廃人、悪ければ飽きられてすぐに殺されるだろうね。全財産、賭けてもいいよ』
「……!」
『覚悟を決めなよ、キラ。守るためには引き金を引かなきゃいけない時もある。例え誰が相手でもね……そうしなければ守れないなら、躊躇わずに引くべきだよ』
☆☆☆
さて、そのしばらく後……
「えへへっ♪ こうしてると、キラ君と初めて出会った時のことを思い出しちゃうね?」
「そうだね」
自分の足の間にちょこんと座るマリューにキラは優しく微笑みかける。
「あの時は、キラ君とこんな関係になるとは思わなかった」
「僕もだよ。
二人きりの空間、だからこそ強く感じてしまう。
(躊躇わず引き金を引く覚悟、か……)
「できるできないじゃないよな……」
(マリューを守るためには、僕は……!)
「キラ君、何か言った?」
「なんでもないよ」
だが、キラの葛藤を知ってか知らずか、マリューは脚の間でもじもじし始めると、
「それとね、キラ君……」
「ん?」
「ここにいると、お口でご奉仕したくなっちゃうなぁ~って。いつもみたいに」
このお姉さん、本格的に駄目だった!
「マリュー、今は自重して」
「はぁーい」
「でも、作戦終わったらお願いします」
「うん! 今日は喉の奥にチャレンジするね♪」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
状況はナタルの読み通りとなった。
ユーラシア連邦少佐が乗り込んできて、アルテミスの傘の内側へと誘導。
補給を受けさせると言いながら、接収部隊を突入させてきたのだ。
ナタルは、要求通りに”
原作通りなら大ピンチ。
もし、原作と同じく避難民がアークエンジェルに乗り合わせていれば、ナタルはこんな手は取らなかっただろう。
だが、幸か不幸か今のアークエンジェルには、『
全ては、ナタル・バジルールという階級は中尉と低いが、傑出した軍人の掌の上だった。
そして、ストライクのパイロットがハッチを開けるのを拒否した為、それを上官命令で開くように、従わねば部下が……と少佐が続けようとした時、
「Let's Play」
ナタルが軍服の詰襟の裏に隠していた超小型マイクに囁き、それが反撃の狼煙となった!
「ぎゃっ!?」
「ぐえっ!?」
唐突に響く小銃を持つユーラシア連邦兵達の悲鳴!
”エリミネーター”のAIアルゴリズムは、脅威度が高い者から優先的に狙う。
しかも今回のモードは、
「なにがっ、げぼっ!?」
アークエンジェル艦内に”ノコノコ乗り込んできた”接収部隊のリーダー格、よく名前の分からない少佐の鼻っ柱に、セリフが終わる前に鋭い肘打を叩き込んでへし折るナタル。
だが、うずくまる少佐に追撃の手は緩めず、
”ぼぎゃっ!”
制帽が飛ぶ勢いで、頭をつかんでの膝蹴りを叩き込む!
勿論、前歯が全損&人中粉砕骨折の少佐は、そのまま白目を剥いて後頭部から倒れる。
腰巾着の様に少佐の傍についていた将校が慌てて拳銃を抜こうとするが、
「やらせねえよ」
”ごすっ!”
拳銃の台尻で後頭部を強打する、いつの間にか後ろに回り込んでいたムウ・ラ・フラガ。
そして、
「はあっ!」
”ぐしゃ!”
「げえっ!?」
間髪入れずに股間をナタルにキッキング・クリーンヒットされ、タマが片方潰れた衝撃で悶絶するユーラシア連邦将校A……
ナイス・コンビーネーション!と言いたいところだが、
「お前、ホントに容赦ないなっ!?」
男として身につまされたのか、冷や汗交じりのムウに、
「容赦する理由がありません。すぐに死ななければいいんです」
とあくまでクールなナタル。
どうでもいいが、ボクシングで大会優勝経験があると言っておきながら、ナタルは手癖より足癖が悪いようだ。
もしかして得意なのはボクシングでなくキックボクシングの方なのだろうか?
あるいは、もしかしなくても荒っぽいことで有名な海兵隊式格闘術か?
「アーガイル伍長!」
「了解!」
ブリッジの片隅に隠れていたサイは飛び出し、直ぐに
無論、その銃声にはナタルやムウも加わっている。
こうしてブリッジをめぐる戦いは、エリミネーターによる最初のダーツ発射から、3分も経たないうちに終息したのであった。
☆☆☆
「「3,2,1 今っ!」」
厨房から、エリミネーターの起動でユーラシア連邦兵が混乱する食堂に投げ込まれたのは、閃光で目くらましをするフラッシュ・グラネードだ。
「トール、Go a Head!!」
「あいよ!」
閃光が収まると同時に厨房台から放たれたミリアリアの初弾は的確に棒立ちする兵の頭を撃ち抜き、飛び出したトールは、
「Hasta La Vista, Baby!!」
ターミネーター2の名言を口ずさみながら、片手に1丁ずつもった自動小銃の至近距離セミオート射撃で、まだ立っている敵兵を瞬く間に血の海に沈めていった。
彼が例え取りこぼしても問題はないだろう。
頼りになる相棒にして恋人、ミリアリアの放つ銃声が間断なく響いているのだから。
☆☆☆
「まあ、僕だってこれくらいはね」
そう感情のない瞳で倒れたユーラシア連邦兵を見下ろすカズイ・バスカークは、
「た、たしゅけ……」
「さよなら」
”パン!”
無造作に軍用拳銃の引き金を引いた。
周囲には、もはや立っている者は誰もいない。
そして、ほとんどのユーラシア連邦兵はこと切れていた……
グラネードランチャーで吹き飛ばされた者、自動小銃で蜂の巣にされた者、カズイが左手で逆手に握るナイフで喉笛を掻き切られた者、そして右手に握る拳銃で眉間に風穴を空けられた者……死に様はバリエーション豊かだが、
「キラがたった一人のコーディネイターだなんて、誰が決めたんだろうね?」
そういう事だった。
(もっとも、僕には並外れた才能なんてないけど……ハーフだし)
カズイ・バスカーク。実は融和政策が国是のオーブではさほど珍しくない、コーディネイターとナチュラルの両親から生まれた、いわゆる”ハーフ・コーディネイター”だ。
事実、彼にはMSを動かす才覚はなかったが、
「僕にだってこれくらいのことはできるんだよ? キラ」
返り血に汚れながらカズイは、小さく微笑んだ。
マリューさんは好奇心旺盛で研究熱心なチャレンジャーっと♪(挨拶
そして謎のカズイ推し(笑
今回、書いてて妙な満足感と爽快感があるなーと思っていたら、
「あっ、メカとエロと肉弾戦、三要素入ったトリプル役満じゃん♪」
という事に気づきましたw
一文字変えるだけで、「メカとエロい肉弾戦」、意味が素敵にトランスフォームしてしまう罠w
すいません。今、書きあがったばかりでテンション高いんです(^^
とりあえず、連休も今日でおしまい。明日からお仕事で多少ペースは落ちますが、モチベーションが続く限りは書きますので、どうかこれからもよろしくお願いします。
次回は顛末とかかな?