こっちはこっちで書いててたーのしー♪ですし(^^
さて、今回もシンプルなサブタイ系(一部、伏せ字になってますが……)ですが、ちょっと面白いことになってるような?
まあ、1カットだけレア(?)なキャラも出ますし。
「彼女を助け、ヒーローのように戻れ、ということですか?」
「もしくは、その亡骸を号泣しながら抱いて戻れ…かな?」
プラント謹製の独創的すぎるデザインが売りのナスカ級駆逐艦”ヴェサリウス”の中で、凸介と仮面がそんな格好良さげな会話をしていた頃、話題の中心人物といえば……
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『こ、この
コラコラ、フレイ。この世界に”鉄華団”どころかガンダム自体がないぞ~。
『流石にお下品ですわよ? フレイさん。それじゃあまるで、わたくしが女性器みたいじゃないですか♪』
それとラクス、お前フレイが勝負に負けるたびに口にする『ファッキンピンク』ってフレーズ、実は少し気に入ってるだろ?
どこぞのグリッドでマンなシンガーが、『クソ眼鏡』ってフレーズが気に入ってるように。
『そこまで言ってないじゃない!』
『でも、ファ〇クするピンクなのでしょう?』
オイ、歌姫。ファンが泣くぞ? 主にプラントの。
ギャーギャー通信越しに仲良く喧嘩してるフレイとラクスを見ながら、ワタシはため息を突きたい気分になる。
「どうしてこうなった?」
☆☆☆
事の始まりは、そんなに難しい話じゃない。
ここのところずっとそうであるように、その日もフレイに様々な新機軸インターフェースを詰め込んだ”
正直、最近のフレイのMS操縦技能はシミュレーション上とはいえ日進月歩の勢いで上昇していて、今となってはソキウス達と模擬戦が出来るまで成長していた。
そう、ソキウス達と勝負するにはどうしているかと言えば……イズモには、ソキウス達専用という訳ではないが、オーブのコーディネイターパイロット用に開発されたオーブジンのコックピットを再現したシミュレーターをいくつか搭載しているのだ。
そして、シミュレーター同士を繋いでオンライン対戦プレイ、じゃなかった戦闘シミュレーションのデータ取りを行っていたんだが……
なんか、フレイの腕前が上がりすぎて「ナチュラル一般用のコックピットインターフェース」としては、反応とかが過敏すぎるというか……過激なセッティングになってる気がするのだが、アスカ主任とかが何も言わんので、あれはあれで使えるのだろう。きっと。
さて、そんな
そして、よりによって自分からこう言って売り込んできたんだ。
『フレイさんの対戦相手に、生のザフトパイロットはいかがですか?』
☆☆☆
結果から言えば、ラクスのMS操縦レベルは……
『うそん』
めっちゃ上手かった!
機動がキレッキレ……というのとはちょっと違うな。
なんというか、リズム感が抜群に良いのだ。
確か、前世で読んだ『コータローまかりとおる!』だったかな? 何巻だったか忘れたけど、バンドの話が出てきたその中に「格闘技はリズムだ!」みたいな言い回しがあった。
ラクスのそれは、まさに『MS戦はリズムですわ☆』という感じだ。
イメージが伝わるかわからないが……反応速度はコーディネイターの標準を大きく逸脱するものじゃない(とはいえ、かなり良い)かもしれないが、「相手の呼吸やリズムを読む」のが抜群に上手いのだ。
まるで、「相手が攻撃してくるタイミングを未来予知でもしてるかのように読み」、そして本人の曲者じみた性格そのままに、嫌なタイミングで攻撃してくるのだ。
例えば、こちらが照準を定めて引き金を引く瞬間に機体を横滑りさせ、カウンターの射撃を入れてくるような……
もっとも本人に言わせれば、
『腐っていてもコーディネイターですもの♪ 鋼鉄のドレスを着たダンスのお相手くらい、わたくしだってできますわよ?』
”腐っても”じゃなくて、”腐っていても”ってお前なぁ……自覚してどうする?
別に士官学校とかで本格的に操縦を習った訳ではなく、手習いのつもりで操縦を試してみたら思いの外相性がよかったそうだ。
操縦自体も面白いので機会を見つけて乗っていたら、何時の間にかできるようになってたらしい。
(おまけにフルオーダーでピンクのパイロットスーツ作ったとか言ってたし)
あの民間船、シルバーウインドだったか?に、もしジンが船に搭載されていてラクスが動かしていたら、案外逃げ切れてたかもな。
どうやら、ラクスが”ザフトの広告塔”なんぞをやってた理由は、少なくとも今生では、なにもその容姿や歌声だけが理由じゃないようだ。
ワタシの見立てだから
(ひょっとしてラクス、現状のディアッカとかより強くね?)
確証はないが、そんな気がする。
流石にキラやアスラン級とは思いたくないが、
(存外、機体性能が同じなら……イザークあたりといい勝負するんじゃないだろうか?)
だが、末恐ろしいのはむしろフレイかもしれない。
そのラクス相手に最初は惨敗していたが、持ち前の負けん気の強さを発揮して、今は食らいつけるようになりつつあった。
現状、オーブコックピットで再現できる機体は、
ビーム兵器の有無は大きいが、基本的な機体性能にそこまで大きな差はない。
フェイズシフト装甲の圧巻の防御力に物を言わせられるGAT-Xシリーズならともかく、アストレイでラクスの操るオーブジンと互角とは言わないまでも善戦はできてるんだ。
(こりゃ、ストライク・ルージュとか製作できたら、最初からフレイにくれてやった方がいいかもな……)
少なくともワタシが使うよりは、有益な戦力になりそうだ。
ところで……
(シミュレーターの機体色設定、ピンクとかあったのか……)
ワタシャ初耳だよ。
☆☆☆
ラクスはシミュレーターから出てくるなり、
「ぷはぁ! たーのしー☆ですわ♪」
お前はサーバルちゃんか?
まあ、はしゃぎたくなるは分からないでもないが。
(コイツ、プラントとかでは友達作りにくそうだもんな。立場が立場だし)
今回の対戦バトルもフレイはいいとこまでいったのだが、背中は見えていても触れないって感じだ。
それがよっぱり悔しいのか、フレイはソキウス達相手に居残り特訓するらしい。
この手の開発の完成度はデータ蓄積が物を言うから、むしろ助かるが……あまり根を詰め過ぎないといいが。
ロマンチックな雰囲気はかけらほどもないが、せっかくの二人きり(?)だ。
いい機会だから聞いてみるか。
「ラクス、ちょっと話があるんだが?」
「あら? カガリ様からのお誘いなんて珍しいですわね?」
「まあ、そうかもな……ちょっと場所を変えるか」
☆☆☆
そして場所は変わってワタシの部屋。
いつもの茶と、茶うけで私物の芋羊羹(当然、ラクスの所望。そろそろストック分なくなってきたなぁ~)を出しつつ、
「ラクス、単刀直入に聞くが……お前、”ターミナル”についてどの程度知ってんだ?」
するとラクスはピタッと茶を飲む手を止め、
「カガリ様はどこでその名を……?」
珍しく真剣な目線のラクスだったが、
「お前さんが気にすべきは、”どこでいつ知ったか”より”
「それはそうでしょうけど……」
「ワタシは、
この時、何をラクスと話したのかは……あえて伏せ札にしておく。
まあ、切り札になるかもしれんし、切り札は切る時を見極めないと意味が無い。
ただ、
「必要な情報はお前が引き連れてきたハロにインストールしておく。ああ、あれに仕込まれていたスパイウェア……お前を監視するバックドアの類は、全部無効化しておいたからな? 表向きはこれまで通り動いているように細工したが」
流石に消しちまうと怪しまれるだろうからな。
それにしても、
(仕掛けたのアスランじゃないだろうな……)
性格的にってのもあるが、あのボウヤは常時ストーキングするほど、このピンクのおぜう様に関心があるようには見えない。
(それに、プロのやり口だしな)
入ってたものはそれなりに手が込んでて、素人の細工のようには見えなかった。
おそらくだが、情報部とかってとこだろう。
「うふふ♪ ありがとうございます」
認めたくはないが、何となくコイツとは長い付き合いになりそうだから、
「まあ、これくらいはな?」
プラント在住時より、ラクス様が1000倍くらい生き生きしてる件について(挨拶
アスランとクルーゼ隊長が、真面目に原作再現(1カットだけ)やってる最中、この歌姫は何をやってんだか(^^
カガリは、原作とかもはやまったく気にしてないし、前世知識は「便利なユニークスキル」くらいにしか思ってないかもしんないですw
まあ、それでも”ターミナル”について、この時点で聞いちゃうあたり、転生者としてのサガも捨てる気はないようですしね~。
まあ、揺れ動く幅が意外と大きいキャラかもしんないです。
あと、ラクスと長い付き合いになりそうな覚悟は決めたみたいですよ?
フレイは、超頑張れw