とりあえず、今回でアークエンジェルとの邂逅は終了……ですが、なんかカガリが心情的な意味で、ラクスに借りを作るみたいですよ?
「ほほう。”アルテミス”でそんな立ち回りをな」
「まさに大暴れですわね♪」
上の二つは、ギナ兄とラクスがアークエンジェルの”アルテミス”での海賊じみた行動を聞いた時のリアクションだ。
やっぱ、仲良くね?
(それにしても……)
ワタシ自身は『原作再現? ナニソレ美味しいの?』的なノリで原作ブレイクしまくってる自覚はあるが、
(まさかアークエンジェル側までそうだったとはね……)
まあ、これで益々”アルテミス”に行く意義はできた訳だが……
(それにしても、”
どうにも、その辺も原作と違いそうだな?
単純なタイミングの
「それで、どのくらい補給できたんだ? ユーラシア連邦の基地じゃあ、水/食糧/武器弾薬/燃料、全てが満足にっていう訳にはいかなかったろ?」
「水と食料と燃料の類は、どうにか地球に降りれるまでは何とかなりそうですが、武器弾薬に関しては、正直少々厳しいですね。何しろ、完全な共通規格という訳ではありませんので。ローエングリンやゴットフリートなどのエネルギー兵器はどうとでもなりますが、実弾兵装は不足気味です」
ナタルの言葉はわかりやすいが、少し補足説明がいるか……
”地球連合”っていうのは大西洋連邦/ユーラシア連邦/東アジア共和国が主軸となってまとまった寄り合い所帯っていうのは知ってると思うが、実は発足したのはC.E.70年。つまり、去年の話だ。
その発足理由っていうのも、どう考えてもUCガンダムの”ラプラス事件”並に中身が怪しい同年2月5日の”コペルニクスの悲劇”がきっかけだというのだから、笑うに笑えん。
じゃあ、その前はどうだったかと言えば……上記の三大勢力は、周辺国や友好国も巻き込んで、熾烈な軍拡競争を繰り広げてたというのが実情だ。
分かりやすく言えば、大西洋連邦/ユーラシア連邦/東アジア共和国は『三すくみの冷戦構造』という様相だった。
蛇足ながら、我らがオーブと大西洋連邦が未だに蜜月的な良好関係を続けられているのも、何も”再構築戦争”以前の日米同盟の関係が続いてるからや、その再構築戦争での日本の”消滅”と、それに対してとった米国の行動だけが理由じゃない。
往年の日米兵器共同開発時代を思い出すようにオーブは、再構築戦争後の軍拡競争にガッツリ食い込み、大西洋連邦と二人三脚で軍備を整えてきたって背景がある。
例えば大西洋連邦の水上艦、デモイン級/アーカンソー級とオーブの原作ではイージス艦として書かれていた、この世界では自衛隊時代の名残で防空護衛艦というジャンルにある”フルタカ型”の電子装備や兵装類はほぼ共通だ。
同じ船に例えるなら、まや型とフライトIIAのアーレイバーク級の近似性と言えば、イメージしやすいか?
だから、少なくともこの世界線では『GAT-Xシリーズ』は、何も『
故にオーブ国民に関してはGAT-Xシリーズの共同開発は、オーブにとって久方ぶりの『超巨大兵器共同開発計画』と受け入れられている。
実はGAT-Xシリーズは核であり要ではあっても、『ハルバートン
そんな訳で、1年前までまともに共同戦線張ることなんてなかったユーラシア連邦の、それも辺境と認識されてる基地が、大西洋連邦から売却あるいはライセンス生産契約を結んでいるアガメムノン級でも使うような一般的な物ならともかく、最新鋭戦艦の武器弾薬の類が十分備蓄されてるわけはない。
(それに仮にあったとしても、満足に搬入する時間もなかったろうしな)
「完全に補填できる訳じゃないが、こちらで融通できるものは可能な限り融通しよう」
まあ、上記のような様々な理由でアークエンジェルとイズモの武装はほぼ同じ、そして今回の出航では不測の事態が想定されたので”
「心より感謝します」
んー? さっきから艦長がやるべき事を副長のナタルがやってるような気がするが……
☆☆☆
「だが、仮に船を万全の状態にできたとしても、あるいは多少”
マリューとナタル、両名共に渋い表情で押し黙ってしまった。
なるほど。現実が見えているようで何よりだ。
「ギナ艦長、ここはオーブが一肌脱ぐしかないんじゃないか?」
「ほう……何やら愉快なことを思いついたようだな?」
はあ……そう楽しそうな顔をされても困るんだが、
「ザフトの阿呆どもの前に、”アークエンジェルより価値のある
こんな所で、しかも妙な形で原作再現はしたくなかったんだが……他にこれといった手も、私の頭では思い浮かばんし。
(どっちにしろ、ラクスには一度プラントに戻ってもらわねばならん訳だしな)
「そうやって、イズモに誘導しアークエンジェルの尻から引っ剥す、か?」
「ああ」
まあ、当たり前だが当たり前だが当たり前だがワタシが何を言わんとしてるのか察したラクスは……
「うふっ♪ カガリ様ったら、”ワタシの宝”だなんて☆」
言ってねーからな?
「お前が”プラントの宝”だってのは否定はせんよ。だから悪いな、ラクス。お前のモラトリアムはもうすぐ終わることになりそうだ」
「うふふっ。どうかお気になさらずに。委細承知ですわ♪」
まあ、そういうことならラクスの好意に甘えさせてもらうとしよう。
(なら、次はこのおいてけぼりになってるお嬢さんたちにも説明しないとな)
ギナ兄の表情から察するに、ワタシが何を考えたかは理解しただろうが、どうせ説明なんて面倒なことはしてくれないだろうからな。
そしてワタシは、『アークエンジェルが無事に地球まで逃げおおせられる”
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さて、それはアークエンジェルとイズモが再び別れてからしばらく経ってからの、格納庫の一幕だった。
「キラ、これ凄いよ」
そうコックピットでセッティングを行ってるキラに伝えたのは、最近整備員のツナギが様になってきたカズイだった。
『何が?』
「エネルギーゲイン関係のパラメータ、チェックしてみなよ」
『えっ? うそ、30%以上電力量が増えてる!』
「これが”パワーエクステンダー”の力だろうね。あと、各関節に電力回生システムも組み込んだから、多少なりとも燃費はよくなってるはずだよ?」
『ありがとう。カズイ』
「いいよ。それよりさ、キラ。キラの平均戦闘時間と戦闘パターンから、消費電力のシミュレーション・モデルを出してみたんだけど……今回の電力保有量/消費電力改善で、10%程度の各部モーター駆動力アップと出撃に持っていけるエネルギー系装備、今より一つ増やせそうだよ?」
『それってもしかして、”シュベルトゲベール”?』
「”アグニ”じゃなくてそっちを直ぐに選ぶあたり、キラだなぁと」
そう苦笑するカズイ。
この世界線では相対的未来の話になるかもしれないが……キラと言うと”フリーダム”系による「マルチ・ロックオン・ファイヤー」が代名詞のような部分があるが、実は砲撃戦より格闘戦の方が得意で好むとする説がある。
『そ、そうかな?』
「そう言うと思って、”シュベルトゲベール”のレーザーガン部分、使えるようにしといたよ」
実は大型レーザー対艦刀”シュベルトゲベール”の柄には、小さなレーザー刃も発生させられるレーザーガンが仕込まれている(シュベルトゲベールの意味は、ドイツ語の”剣銃”でこのレーザーガン部分まで含めて名前の由来となっている)。
しかし、初期段階では試作品故に調整が万全でなく封印されていたが、どうやら調整が終わり封印解除に成功したらしい。
『あっ、それは嬉しいかも』
「良かったじゃん。これで、またマリューさんを守りやすくなったんじゃない?」
『うん! 重ねてありがとう』
「いいって。さて、俺は”アグニ”の改良プランでも立てるかなっと。”こんなこともあろうかと”ってセリフ、言ってみたいし」
少年達の戦いの日々はまだ続く。
願わくば、それが少しでも苦難が和らぐことを祈って……
例え、それが無理な相談だとしても。
そして、〆がカズイという美学(挨拶
まあ、「目指せ! マードックさんの後継者」みたいな立ち位置の子ですし(^^
アークエンジェル勢の補給と微強化も終えたところで、ラクスを餌にクルーゼ隊を釣り出すため、イズモは一路”
あれ? 何か忘れてるような?
???:「くらい……さむい……ひもじい……」
まあ、そんな感じの話になるかもと(^^