「ラクス・クライン!? 何故、貴女がここにっ!?」
「わたくしにも色々と都合があるのですよ。ところで、アマルフィ様はザフトを殺すと覚悟を決めたようですわね?」
「ええっ」
ドーモ、カガリサンデス。
ただし古事記には載っていない。
特にネタがなかったんで、
ちなみに隣で立っているのは、スレイじゃなくてフレイだが。
一応、状況を説明すると”アルテミス”を
『せっかくの機会ですので、アマルフィ様とお話したいですわ♪』
とラクスらしいイカレタことを言いだしたので、面白そうなので許可を出した。
ギナ兄に押し付けた後に何があったのかを詮索せんし、二コルが少々歩きずらそうにしてたり、椅子に座るのが少し辛そうだったり、医務室で浣腸薬やワセリンやポラギ○○ルっぽい薬を処方してもらったりしてたようだが、生憎とワタシが感知するところではない。
(後ろは何かと大変だからな)
ワタシも実践した身(一応、掘られる側だ。掘ったことはないとは言わんが)としてモノ申すが、何の下準備もせずにAss Holeに突っ込んで平気なのはフィクションの中だけだからな?
尻から普段、何をひり出すのかを考えれば、何が問題かは一発でわかるだろ?
いくらコーディネイターでもケツから出すものまでコーディネイトされてるわけじゃないし、病気に強いたって限度はある。
オーブ厚生省の統計では、コーディネイターだって耐性のない感染症には普通に罹患するからな~。
夢ぶっ壊すようで悪いが、美女だろうが美少女だろうが美幼女だろうが、物理的なあるいは医学的な意味で腹の中とか詰まってる中身は……まあ、匂いは食ってる物に強く依存するとは言っておこう。
ついでに言えば、よくほぐさんと裂けるぞ?
とりあえず、二コルがギナ兄を見つめる視線が妙に熱っぽかったりもしてるが……特に現状に問題はなく、主にギナ兄のお陰で精神の安定(?)は取り戻しつつあるとはいえ、流石に二人だけで合わせるという選択肢はない。
という訳で、万が一に備えてワタシとフレイが同席してるのではあるが……
「ならば、”ザフトのラスボス”たるこのわたくし、ラクス・クラインも屠ってみせますか?」
いや、自分でラスボスとか言うなや。
「そ、それは……」
「ダメダメですわね」
ラクスはいっそ白々しいため息を突き、
「”鬼と会わば鬼を切り、仏を居会わば仏を切る”……アマルフィ様、いえ、二コル・アマルフィ。貴方が選んだのはそういう道、修羅道ですのよ?」
……なんで、ラクスが”花の慶次”の一節を
「なら、目の前にいるわたくしをザフトと判断したならば、迷いや躊躇いを捨て一刀のもとに切り伏せる覚悟を持たねば、この先やっていけませんわよ?」
そりゃそうなんだが……間違ってはいないんだが、
(あー、二コルの奴、完全に飲まれちまってるな)
ラクスが最近、時折放つようになった気がするピンクの妖気っぽい何かに。
「二コル・アマルフィ。わたくし、プラントに戻りましたらこれまで以上にザフトに協力的になるつもりですわ。少なくとも、表から見える部分では」
「なっ!?」
「ちょっとアンタ!?」
驚くフレイの手を強く握り、
「お姉様……?」
「最後まで聞いてやれ」
下手をすれば太陽系最強級の曲者が、意味もなくこんな事を言い出すはず無いからな。
「そうすれば、ザフトはますます先鋭化し、志願兵も増えることでしょう。さて、二コル・アマルフィ……急激に巨大化し、制御できないほど先鋭化した組織ほど、油断も驕りも付け入る隙もできるとは思いませんか?」
「そ、それは……」
「きっとプラントの中で深く考えもせず戦争に、ナチュラルを殺す事に全力を傾注しようとする
ラクスの事だ。このくらいはそりゃあ考えるだろうな。
「それこそが、”カガリ様の望み”ですわよね?」
半ば確信を持った目で私を見るラクスに、
「まあ、大体合ってるな。それとも、ワタシはこう返した方がいいか?」
ワタシはコホンと咳払いし、
「”戦争だ。戦争だ。待ちに待った大戦争だ”と」
「きっとその大演説の全文を奏でるときのカガリ様は、とても雄々しく凛々しく素敵なのでしょうね♪」
そう嬉しそうに言うなって。
「やらんからな?」
今の所、その予定はない。
この先もきっとない。多分、おそらく、メイビー……多分。あっ、ループした。
「カガリ様」
ラクスは満面の笑みで、
「そういうのを”ふらぐ”というのですわよ♪」
☆☆☆
とりあえず、暇つぶしにかこつけたこのエンカウントは、大して波乱もなく終了した。
結局、ラクスにとってただの興味本位だったのかもしれないが……
「カガリ様、時にあの”値千金のお宝映像”はお土産にいただけるのですか? できれば、通常版とVR版を」
「そりゃ欲しければ”ハロ”に入れてやるが」
ラクスはうふふっ♪と楽しげに笑いながら、
「
「こ、この”ピンクの魔女”めっ!!」
おーい。フレイ、それは流石にストレート過ぎだって。
「せめて、”C.E.時代の
イメージはアニメになった方の”封神演義”か? いや、そっちはそっちでどうなんだと思わなくもない。
ただ、八雲藍は好みだぞ?
「どっちも褒め言葉ですわ~♪」
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さて、そんな”
「さあ、ガルシア・ジェラード……お前の罪を数えてみろ?」
まあ、数えられるほど少ない罪ではないだろうが。
「お、おい……」
「”ロウ・ギュール”、覚えておけ。撃っていいのは、撃たれる覚悟がある者だけだ」
ギナ兄、ナイスフォロー♪
「まっ、そういう訳だ」
ワタシは私物で持ち込んだ
「Hasta la vista, Baby」
”パァァァーーーン……!”
音速を軽々超えて飛んだ0.357インチのジャケッテッド・ホロー・ポイント弾が、その日、一人のユーラシア連邦人の頭を砕いた。
カガリ様は、実はバックも使えた(挨拶
そして、もしかしてアズ……いや、なんでもない。
ただ、「僕の彼女はベッドヤクザ」 by むったん
二コル編はとりあえず終わりと前回書きましたが、やっぱりラクスとの対話がないとしまらんな~と(^^
そして、何やらいろんな意味で不穏当な会話が……
ガルシア君、受難。
これもザフト(クルーゼ隊)が来るのが遅いのが悪いんやw
次回は、「どうしてガルシアは死んだのか?」の解明回かな?
ついでに、なんでロウ・ギュールがこんな場所に居たのかも。