なので、取り敢えず書きあがったそばからアップなのですが……
サブタイにある「憂鬱」なんて言葉が死ぬほど似合わないカガリですが、彼女(?)だって中身はともかく外見は女の子(胸は平面に近いケドネ)、時には思い悩むときもある……みたいな話です。
多分、きっと、メイビー。
あと、ちょっとだけ原作キャラが……
うむ。カガリ・ユラ・アスハだ。
うむ。
うーむ……
えっ? テンション低いって?
おう。ワタシの愚痴を聞いてくれるってか?
そりゃ助かるな。
ワタシも誰かに愚痴りたい気分だったんだ。
いやさ、今生きてる
だけどさ……
『カガリ様、オサガリクダサイ。掃討開始イタシマス』
と意図的に無機的な雰囲気が持たされた
「このオチは、流石にないんじゃね?」
ワタシの横で元気いっぱいに、50口径の機銃弾と25㎜グラネード、そして時折液体装薬式の120mm短砲身/低反動ガンランチャーをぶっぱしてるのは、強いて言うなら……
(小型化した”HAW-206”だよなぁ……どう見ても。攻殻機動隊に出てきた)
それも、元ネタは暴走して市街戦繰り広げた脳味噌入りじゃなくて、マニアックな”2nd GIG”の方に出てきたODカラーの自衛隊仕様タイプ。
要するに、護衛としてワタシに張り付きながら弾をばらまいているのは、小型無人多脚戦車ってことだ。
☆☆☆
正式には、”68式自己判断型無人自立多脚汎用火力支援ユニット”、ペットネームは”ハチコマ”……オーブ軍、実は元ネタ隠す気ねーだろ?
軍首脳部によれば、「68式の8とコマンドユニットを意味するコマを組み合わせた」との事だが、流石に苦しすぎるわ。
とりあえず、50口径の直撃に弾種を問わず耐えられる防弾仕様のボディから生えた四脚を基本に、米軍のXM312の発射速度をM2重機関銃並みにした
オーブ軍歩兵部隊では最精鋭と言ってもいい宇宙海兵隊は、贅沢なことに中隊規模で4機の超低重力環境対応仕様の”ハチコマ”が配備されている。
そして、そのうちの1機をワタシに貸し出された……というか、押し付けられたのだ。
いや、今回の”アルテミス”突入戦、ワタシが参戦する絶対条件として提示されたのが、この『”ハチコマ”の同行』だった。
いやさ、これでもアスハ家の人間で国防委員の一人、国家の重鎮だって立場は理解してるよ?
「だけど、こりゃねーべさ」
”ハチコマ”の自立型AIは、喋り方はぎこちないくせに本職の戦闘方面では優秀過ぎて、ワタシが発砲する前に火力に物を言わせて瞬く間に敵兵を薙ぎ倒してしまう。
なら、”ハチコマ”が入れないような狭い進軍路を進めばいいのだが、ワタシに指示された……端末に送られたナビゲーションマップに表示されるのは「可能な限り”ハチコマ”が通れるルート」だけだ。
流石にマップを無視して進んで、要塞の中で迷子じゃあ格好悪すぎる。
(おのれレドニル・キサカ……ワタシの性格と思考を読み切りおって!)
そう、今更だが今回の宇宙海兵隊1個中隊を取り仕切ってるのは、原作ではカガリ・ユラ・アスハの子守から戦艦の艦長まで務める万能な人、レドニル・キサカだ。
階級は原作よりは低い”三佐(=少佐)”だが、幾分年齢が若そうだからそのせいもあるのだろう。
だが、その階級の低さゆえに今回の中隊長を組織工学的な無理をせず遂行できる(自衛隊の流れを組むオーブ軍では、普通中隊長は一尉=大尉もしくは三佐が務めるのが一般的とされている。特に精鋭部隊ならば三佐は普通)という訳だ。
そして、何の因果か今生でも、キサカとは何かと腐れ縁で、ちょっと前まではワタシのボディガードとして外遊に同行する事がちょくちょくあった。
別に嫌いでも苦手でもないし、むしろ実直な人柄は好感持てるが……本人が優秀なうえに付き合いがなまじ長いせいで、ワタシの思考を読まれてしまうので少々やりづらい。
『敵性反応、
「ヲイ……レアな極小重力環境戦場での血沸き肉躍る
ワタシのお楽しみは何処へ消えた?
『キサカ三佐ニ封殺サレマシタ』
誰が気の利いた、かつ的確な返事を返せと言った!?
なんか、悲しくなってくるではないか。
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結局、ワタシは”
ここから先は通路が細いので”ハチコマ”は入れないが、
「当然、”
キサカ達宇宙海兵隊が先行してるのに、ワタシに撃つべき獲物が残ってるわけなかった。
いや、むしろ通路と発令所を区切ってるだろう装甲扉の前でワタシを待っているあたり、まだ配慮されていると考えるべきか?
「お待ちしておりました。カガリ様」
「キ~サ~カ~。オマエ、少しは主の為に獲物を残しておいてやろうという優しさとか気遣いとかないのか?」
「HA-HA-HA。これは異なことを。小官はオーブ軍の一士官でして、貴方様の臣下ではございません。我が主と言うのであれば、オーブという国家国民であり、小官は常に国益こそを最優先にして行動する所存であればこそ」
「ぐっ……」
おにょれ~。ド正論で返しおってからに!
あー、畜生!
改変態……じゃなかった海兵隊の紳士淑女が「やれやれ。また掛け合いが始まったよ」と言いたげな生暖かい視線に変わり始めてしまったぞ。
「んで、状況は?」
「当然の様に装甲はロックされております。外部からの電子的解除は、戦術的に意味のある時間内では難しいかと」
それは時間をかければできるって意味だが、生憎とワタシは気が長い方じゃない。
「なら、物理的な手段しかないだろ?」
「そう言われると思い、準備しておきました」
見れば、いかにも頑強そうな装甲ドアには、ドアを縁取るように「ロックを焼き切る為の焼夷炸薬」と、「ドアを部屋の内側へ吹き飛ばすための指向性プラスチック爆薬」が準備されていた。
「はん。抜かりないようで何よりだ」
「お褒めにあずかり恐悦至極」
……ホント、コイツ可愛げないよなぁ。
とはいえ、ここまでお膳立てされてそれを
手渡された起爆スイッチを握り、ワタシ自身を含め全員が安全距離を取ったのを確認してから……
「
焼き切れ、部屋の内側に綺麗に吹き飛ぶ鋼鉄の扉を見て思ふ。
日本の伝統を引き継ぐオーブの”
あー、なんだか無性に缶コーヒーが飲みたくなってきたぞ。
前世の方だったかもしれないが……確か、そんなCMあったよな?
カガリ様の憂鬱は、あんまり一般的ではなかった模様(挨拶
いや~、出してしまいました”ハチコマ”w
無論、元ネタは攻殻機動隊の「タチコマ」ですが、形は自衛隊仕様の”HAW-206”の小型版という(^^
いや、ロウのパートナーである『8』がいるんだから、このくらいの自立型AI兵器があってもいいんじゃないかな~と。
まあ、今の技術ですらAI関係は日進月歩ですからね~(^^
因みに、ハチコマに装備されてる火器類は、全部オーブ軍でも採用されてる物やその発展改良型なんですが、「とりあえずそれらを一通り乗っけて、可能な限りコンパクトにして市街戦やら森林戦なんかの車両が使いにくい入り組んだ場所で歩兵の火力支援できるようにしよう」という至って真面目なコンセプトで作られたって設定です。
オーブは地形的特性や少なくともザフトが地球に降りてくる前は(仮想敵国が敵国だったので)多発すると想定された戦場が、便衣兵やゲリコマ相手の不正規戦/非対称戦だった為にこの手の兵器は割と力入れてそうな?
そして、地味にキサカ三佐登場w