この話は、ドラ治郎を見送った後の信代の一日を見守る話である。
私は昨日まで、那田蜘蛛山で鬼をしていた。
人間だった頃の名前を忘れた私は今朝、『信代』という名前を鬼殺隊の当主様に頂いた。
そして今、私を人間に戻してくれた少年・竈門ドラ治郎さんが任務に向かうのを見送ったところ。
全てが夢のようで、信じられない出来事ばかりが、目まぐるしく駆け巡った。
私は今日から鬼殺隊の治療所、蝶屋敷で働くことになった。
本当は隊を出て、普通の村娘として生きる道もあるって言われたけど、それだとドラ治郎さんや禰豆ミちゃんと二度と会えなくなるかもしれないから、この道を選んだ。
「信代さん、次は洗濯だって」
禰豆ミちゃんは元々、家族の面倒を見たり、家のお手伝いをよくしていたらしくて、テキパキとお仕事をしている。
とてもイイ子で、鬼だった私にも優しくて、姉妹みたいに接してくれる。そう思っているのは私だけかもしれないけど・・・
屋敷には他にも子供たちがいて、皆一生懸命に働いていた。その子たちが私の事をどう思っているかは分からない。
と言うより、どう思っているか確認する暇がない。
やることが多い。とにかくやることが多い。
治療を必要としている隊員が多いらしくて、私の最初の仕事はシーツを洗濯するだけだった。それも大量に。山ったら山。
「よ~し、これを洗い場に持って・・・い・・く・・・け・・・キャッ!」
鬼だった頃の怪力が失われているのを忘れて、桶に山盛りになったシーツを運ぼうとしたもんだから、支えられなくなった私はひっくり返ってシーツに埋もれてしまった。
「大丈夫か?」
その時、男の人の声がして、シーツに埋もれた私を引っ張り出してくれた。
「ありがとうございま・・・す・・・」
その傷だらけの顔に、私は血の気が一気に引いていくのを感じた。
それは本部の御屋敷で私たちを裁いた柱たちの中で、特に私に殺気を向けていた柱の1人。
名前は知らないけれど、顔も口調も全てが狂暴で恐ろしい人だった。
「あ・・・あの・・・」
声が震えた。お屋敷の時の様子から考えて、鬼だった私の罪を個人的に裁きにきたのだと思った。
「そう怯えるな。取って食うワケじゃない」
そう言うと傷だらけの人は周りをキョロキョロと見回し始めた。
そして近くに誰もいないことを確認すると、小さな風呂敷包みを私に渡してきた。
「えっ? これって?」
「甘い物が嫌いなら、何処かに捨ててくれてかまわない」
中身を確認すると、そこには“おはぎ”がたくさん入っていた。
「これを私に?」
「ああ。屋敷で脅しちまった詫びだ。お前の境遇も知らねぇで、八つ当たり半分に罪を問おうとした分の。その、なんだ。すまなかった」
怖い人はそう言い残すと、少し頬を染めて、逃げるように去っていった。
何が何だか分からなかったけれど、私が思っている以上に鬼殺隊の人を怖い人たちだと決めつけていたのは間違いだったみたいだ。
それからようやく洗濯が終わってお昼ご飯の時間。食堂で屋敷の人たち皆と顔を合わせることができた。
しっかり者のアオイちゃんに、3人の小さな女の子がきよちゃん、すみちゃん、なほちゃん。カナヲ様って呼ばれているのはドラ治郎さんと同い年くらいの女の子。それに私が森で出会った柱の胡蝶さん。
そういえば胡蝶さんも初対面の時に禰豆ミちゃんを殺そうとしたし、私の罪を責めようとしていた。今こうして目の前でニッコニコとご飯を食べている姿から想像できないくらい、あの時の胡蝶さんは怖かった。
ご飯が終わればまた仕事。次は負傷した人たちの看病だ。
ドラ治郎さんと仲が良い善逸さんと伊之助さん。
善逸さんは毒の治療のために苦い薬を飲まなきゃいけないけれど、人から飲ませてもらうと平気らしくて、私は慣れない手つきで(善逸さんにも手で支えてもらいながら)手伝った。
大人しい猪さんの伊之助さんと、この善逸さんは、柱の人たちと違って怖そうな雰囲気が無い。
ドラ治郎さんと一緒に任務に行った村田さんもそうだ。
怖い人ばかりじゃないんだ。そう安心していた・・・けれど・・・
「おい、そこの女!」
代えの包帯を持ってきてと頼まれて廊下を歩いている時、私を呼び止める声が聞こえた。
その顔には見覚えがあった。
それは那田蜘蛛山で私が糸で操って同士討ちさせた女性隊員だった。
強い力で操ったから、彼女の肉体で出せる力以上に体を操って、骨が折れて体を突き破っても構わずに操った隊員のうちの1人だ。
「顔は覚えてる。アンタ、あの森に居た蜘蛛の鬼でしょ。よくも、よくも私たちを!」
女性の声には殺気がこもっていた。
折れた両腕を接ぎ木と包帯で巻かれて痛々しい姿をしていた。それでも彼女は私への怒りに震えて、辛うじて動くその手で私を壁に押し飛ばした。
「なんで、なんでここにいるのよ! 殺してやる! 殺してやる!」
「ご・・ごめんなさい。ごめんなさい!」
私は必死に謝った。だけど、許してもらえる話じゃないことは分かっていた。
彼女たちにしたことは絶対に悪い事。許してもらえることじゃない。
お館様や柱の人たちには許してもらえたけど、それは事情を知ってもらえたから。
そして、そんな私の事情は彼女の怒りには関係ない。
「ガッ、ガハッ」
ギリギリと首を絞められ、私は声が出せなくなっていた。苦しくて痛くて仕方がない。
女性の腕だって折れているから、痛くないはずがない。それでも、彼女の怒りは抑えられないようだ。
「おい。何をしている」
その時、窓の外からネチっとした声が聞こえてきた。
その声に女性は思わず手を止めそちらを見る。
私もその方を見ると、そこには蛇を連れた男の人が窓の枠に座っていた。
「その女は確かにお前を襲った鬼だが、お館様が罪を許された。それにも関わらず手を出すのは明らかな隊律違反だが、お前はそれでも殺すという覚悟があるんだろうな?」
蛇の人のネチッとした言い方に、女性は「そ・・・それは」と目を逸らして口を竦んだ。
「隊員の質も落ちたものだ。お前の身に起きたことは全てお前の弱さが原因だ。弱い罪を棚に上げて、そいつを責めて復讐心を満足させようとは、いい度胸じゃないか」
蛇の人は窓から降りて、スタスタと女性に迫って脅していった。
「喜べ。望むなら俺が鍛えてやる。それこそ死ぬほどな」
蛇の人と蛇にヌッと迫られて、女性は「ひぃっ!」と悲鳴を上げた。見ている私も悲鳴をあげそうだ。
「理解したな? 理解出来たら手始めに山を5つほど走ってこい。腕が折れていようがその程度の事はできるだろう」
「はっ、はいぃっ!」
蛇の人に睨まれると、女性は一目散に走って逃げていった。本当に山を5つほど走りにいったのかは分からない。だけど、彼女がいなくなってしまったら、蛇の人の次の標的が私に移るのは確実な話であって・・・
「おい」
「ひぃっ!」
分かっていても怖いものは怖い。蛇の人に目を向けられた私は女性よりも大きな声で悲鳴を上げてしまった。
「怖がらせてすまない。怪我は無いか?」
意外にも蛇の人がかけてくれた声は優しい声色だった。
「鬼殺隊には鬼に家族を殺された者も多くいる。鬼であったキミに対する風当たりも強いだろう。だが、俺は知っている。キミもまた鬼に苦しめられた被害者の1人だということを」
蛇の人の目は優しかった。目つきは優しくないけど、眼光も鋭いままだけど、それでも優しかった。
「今みたいに絡まれたらいつでも頼れるといい」
「えっ、あっ、ありがとうございます!」
嬉しかった。この蛇の人もまた、御屋敷で会った時にはいつ私に斬りかかってくるか分からない殺気を放っていたのに。
「なんだか、柱の人たちって皆さんイイ人ですね」
「皆? そうか?」
「はい。さっきも・・・えっと、御名前をお伺いするのを忘れてしまいましたが・・・えっと、“胸元がはだけた服の柱の方”が先ほど・・・貴方と同じように励ましてくださったので」
“傷だらけの人”なんて言って呼ぶのは失礼だと思って、どうにか出た表現方法が服装しか思い浮かばなくて、私は顔を真っ赤にしながら説明した。
それでも蛇の人は優しい目で私の話をじっと聞いてくれた。
「そうか。俺も“その者”と同じ考えだ。安心してくれるといい」
「! ありがとうございます! でも、こんなに良くしていただいていいんでしょうか? その方からは甘い物まで頂いて・・・」
「ふふっ。それを買うところを見て、俺もここに来たんだ。俺はそこまで気が利く男ではないが」
「仲が良いんですね」
「向こうがどう思ってくれているかは知らないが、そう言ってもらえると嬉しい」
蛇の人は本当に嬉しそうに話してくれた。聞いている私まで嬉しくなってくるくらい、優しい音の声だった。
蛇の人はきっと“その人”のことが好きなんだ。
“男同士”の友情っていいなぁって思えたし、柱の人たちが優しい人たちなんだって思えた。
蛇の人が帰ってからしばらくして、また別の柱の人が来てくれた。
「ごめんなさ~い! ちょっと用事があって遅くなっちゃった。信代さんよね? 辛かったね~。でもここにいれば安心よ! 私たちが絶対に守ってあげるから。甘露寺蜜璃は、信代さんやドラ治郎くん、禰豆ミちゃんの味方だからね~!」
甘露寺さんはすっごく元気で優しくて、たくさんの桜餅をくれた。
どの柱の人たちも忙しい中、任務に向かう前に寄ってくれたらしい。
恵まれている。本当に私は今、幸せすぎる。
だからこそ怖くなった。
もしこれが全て崩壊してしまったら。
これがもし、全て夢だったら。
夜、ようやく仕事も終わって、寝床を用意してもらった私は禰豆ミちゃんと一緒に布団に入った。
だけど、眠れなかった。
眠って、また起きたら、鬼の姿だったら・・・
そもそも今の私は何? 誰? 鬼の記憶のまま、体だけは人だけど・・・
また人を喰いたくなってしまうんじゃないか・・・
恐ろしくて恐ろしくて。
布団から音を立てないように出て、禰豆ミちゃんの顔を見た。
この子もまた私と同じ、昨日人に戻ったばかりの鬼。
今は平和そうなカワイイ寝顔を見せている。
だけど私は? どんな顔をしている? ここにいてもいいの?
怖くなった。心臓がキュッと糸で縛られたみたいに苦しくなった。
何となく、この部屋に居づらくなった私は静かに外に出た。
夜の月明かりが綺麗だった。縁側に出ると、夜風が涼しく肌を撫でた。
那田蜘蛛山の陰鬱な空気とは違う。居心地の良い風だ。
「眠れないんですか?」
その時、フワリと私の隣に舞い降りるように、胡蝶さんが現れた。
「えっ・・・はっはい」
「驚かせてしまいましたね。よかったら座ってお話しましょう」
そう言うと胡蝶さんは縁側のふちにチョコンと座って私に手招きしてくれた。
隣に座ると、何かフワリと甘い香りが漂ってきた。
「・・・・」「・・・・」
でも、お話をしようと言いながらも、特に話が始まらない。
私は独り言をつぶやくみたいに、口を開いた。
「私、ここにいていいのかな?」
「? どうされました?」
胡蝶さんは優しく落ち着いた声で聴いてくれた。
「隊員の方に恨まれています。私、許してほしいですが、どうしたらいいのかが分からないんです。鬼の頃の心なので、そんな人間が・・・罪を償ってもいないし・・・鬼に家族を殺された人だってたくさんいて・・・禰豆ミちゃんのことも咄嗟に庇ってあげられなかったし・・・突然また鬼に戻って人を襲ってしまうかもしれないし・・・自分でも自分のしたことを許せないし・・・それに、それに」
自分でも情けなくなるくらいに思考がまとまらなかった。言ってることが支離滅裂だった。
それでも胡蝶さんは優しい表情で私の話を聞いてくれた。
「信代さんは、人ですよ」
胡蝶さんの言葉は無責任に感じられた。
「私、人だった頃の記憶がありません。鬼だった頃のことしか・・・」
「鬼は保身のために嘘ばかり言います。自分のしでかしたことを後悔も懺悔も謝罪もしません」
そう言っている時の胡蝶さんの目つきは、少し変わり始めた。
「私、夢があるんです。それは鬼と仲良くする夢です」
夢を語っている時の胡蝶さんは、いつもみたいにニコニコしていなくて、何かに怒っているようだった
「ですが、体の一番深い所に嫌悪感が残っていました。鬼に殺された姉が、死ぬ間際まで哀れな鬼を救いたいと。その夢を継ごうと必死に頑張っていたんですが、疲れてしまっていたんです」
「胡蝶さん・・・」
「でもそこに、信代さんが来てくれました。貴女は鬼であったことを悔やみながら、人に寄り添おうとしています。今日一日、ずっと監・・・じゃなくて、観察していましたが。貴女は人と仲良くなることのできる・・・人です。鬼が人と仲良くなれる可能性を、私に証明してくれる存在です」
そう言うと、胡蝶さんはいつものニコニコとした笑顔に戻っていた。
「でも・・・」
「私は貴女とお友達になりたいと思っていますよ」
「私も!」
胡蝶さんの言葉に合わせて現れたのは、禰豆ミちゃんだった。どうやら部屋を出る時に起こしてしまったみたいだ。
「私も信代さんとお友達になりたいですよ。だって今日一緒にいて信代さんがいい人だって分かりましたもん」
禰豆ミちゃんは、見ていて気後れしてしまうくらいキラキラした目で語ってくれた。
「でも私は・・・悪い事をしたのは事実です。殺されても文句の言えないくらい悪い事を」
「なら一緒に背負いますよ」
胡蝶さんの優しい声に、禰豆ミちゃんも「私も!」と続く。
「でも、やっぱり鬼は鬼です。鬼は悪い者だと皆が思ってます」
「そうなんですか?」
「人だって悪い人も大勢います。人を騙して殺して。ですが、全員がそうというわけではありません。だから鬼だったからといって、それ即ち悪ではありません」
「でも・・・・」
私の煮え切らない返答にも、胡蝶さんと禰豆ミちゃんは呆れずに付き合ってくれた。
「信代さん。ドラ治郎くんが1000年誰も成し遂げなかった偉業を。鬼を人に戻すという革命を起こしてくれました。凄い事だと思いませんか? 嬉しくないですか?」
胡蝶さんの言ったことを私は考えてみた。
ドラ治郎さんが皆に褒められている姿を想像すると、心が温かくなる。
「はい。私もとても嬉しいです。ドラ治郎さんが皆さんに認めてもらえると、私まで嬉しく思います」
「でしたら、鬼と人が仲良くなれば、それはドラ治郎くんの功績だと思いませんか? 彼のために、明日からも頑張ってみようと思えばどうですか?」
「ドラ治郎さんのために・・・」
私は自分の手のひらを見た。昨日の夜、ドラ治郎さんに治療してもらった手の傷は綺麗さっぱり消えてしまっているが、あの時に感じた温もりは今でも手に残っている。
「私、頑張ってみます!」
「いい意気込みです。貴女は自分のために行動するのは苦手なようですが、“好きな人”のためなら頑張れると思いますよ」
「はい・・・・・・・・えっ?」
胡蝶さんがニコッと、サラッと凄いことを指摘したことに、時間差で気付いた私の顔は一瞬で真っ赤になった。
「いやいやいや、何言ってるんですか胡蝶さん!」
「違ったかしら? ごめんなさい」
「私は違わない気がする」
胡蝶さんの目は全然謝っていなかった。禰豆ミちゃんの目はにんまりとしていた。
「でもドラ治郎くんが帰ってきたら分かっちゃいますよ」
「だね~」
「もう二人とも! でもドラ治郎さん、いつ頃戻ってきていただけるんでしょうか?」
私の真っ赤になった顔を、禰豆ミちゃんは笑いながら撫でてくれた。
「そうですね。今回の任務は詳細を知らないけれど、長くなるかもしれません。数週間は戻ってこられないかも」
「そ、そうなんですか・・・」
私がため息混じりにつぶやくと、胡蝶さんはフフと笑った。
「でも、きっと私たちがアッと驚くような、すごい成果を上げて帰ってきますよ。信代さんが抱きついてしまうくらい凄いことを、ね」
「たしかに。今のお兄ちゃんってなんでか分からないけど、不思議な事を何でもしちゃうの。昔はできなかったけど。なんでだろうね?」
「あら、そうなのですか?」
「はい。“スモールライト”とか言って私の事を小さくしたり大きくしたり。あれ、どうやったのかな?」
「相撲? らい病?」
「胡蝶さん、たぶん絶対違うとおもいますよ」
「だよね」
3人でそう言って笑い合っていると・・・
私たちの目の前に、蝶屋敷の庭に桃色の開き戸が現れた。
「・・・」「・・・」「・・・?」
あんなもの、さっきまで庭に無かったのは確実。そもそもこんな所に扉を建てる意味が無い。
血鬼術の類の業としか思えないこの光景に、胡蝶さんは素早く反応し刀を手にしていた。
ガチャッと扉が開く・・・
「はい煉獄さん。早く入って入って!」
扉から出てきたのはドラ治郎さんだった。
・・・・・・・アッと驚いた。
「ドラ治郎さん!?」
「お兄ちゃん!?」
「れ、煉獄さん!?」
「むっ! ここは蝶屋敷か!」
ドラ治郎さんに続いて扉から現れたのは、今朝ドラ治郎さんと任務に向かった柱の人だった。
そしてドラ治郎さんは扉を持ち上げ
服の中に押し込んで
影も形もなく、扉を消してしまった。
・・・・・・アッと驚いた。
「あれ? 胡蝶さんこんばんは。信代さんも禰豆ミも、ただいま」
「えっ? こっこんばん・・・おかえりなさい? ドラ治郎さん」
「おかえり? お兄ちゃん」
一瞬、血鬼術で見せられている幻かと思ったけれど、こちらの驚きと正反対の明るい笑顔はドラ治郎さん以外に考えられない。
「そうだ、聞いてよ皆。ボクたち、十二カ月の鬼を2人も倒してきたんだよ!」
アッと驚いた。驚き疲れた。累を倒したドラ治郎さんと、鬼殺隊最強の柱の人なら、下弦の鬼を2体くらい相手にしても不思議じゃない。
「下弦の鬼は分からんが、上弦の鬼は参だったな!」
アッと驚いた・・・どころの騒ぎじゃなかった。
これには胡蝶さんも目玉が飛び出るほど驚いていた。
そしてトドメの一撃は空から飛んできた。
「カァー! 伝令! 鬼舞辻無惨ノ根城ヲ、煉獄杏寿郎、竈門ドラ治郎ガ発見! 緊急招集! 柱ハ至急、本部ニ戻ルベシ!」
飛んできた胡蝶さんの鴉が、これまたトンデモないことを言っている。
「よもや、最重要事項を伝えるのを失念していた。これは失敬!」
「うっかりしてましたね」
柱の人・煉獄さんとドラ治郎さんがあまりにもケロッとした顔で言うものだから、もう私はダランとだらしなく開いた口が戻らなくなっていた。
【22世紀コソコソ噂話】
色々すっ飛ばして、いよいよ最終章突入だ!
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