骸骨をほっとけない悪役達   作:巳傘ナコ

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顔無し暗躍 モモンガ激昂 去らば至高の40人

 

 

『しつこっ!! ( -。-) =3』

 

 

大進攻の1度目は《アインズ・ウール・ゴウン》の圧勝となったが、このままでは終われないと自棄になったプレイヤー達が何度も何度も挑んでは大敗を喫していった。

【ユグドラシル】終了半月前に起こった大進攻、終了まで残り4日となったいまもなお最初よりは人数減ったが、それでも1500人の大群が毎日のように進攻してくる。

 

 

「もう目ぼしいレアスキル持ってるプレイヤー居ないんだよねぇ~……此処までしつこいとプレーイヤァ~なんつって……」

 

 

 

「サッッッッッッブッ!!」

 

 

「クーラー要らずとは、デブにはありがたいな…」

 

 

「気温がさがった…だと!?」

 

 

 

「ナハハ……酷くない?」

 

 

「それにしても白さん、めずらしく手間取ってるみいだなぁ」

 

 

ナザリック内では当たり前となったやり取りを交わしながらモモンガは白さんをの安否を気にしていた。

 

 

「モモンガは明日、朝イチ会議なのだろう? 彼が負ける様を想像出来ないが…どれ、我々で見てくるからモモンガはログアウトしたまえ。」

 

 

「私はギルドに入ってまだ…単位は1ヶ月だったかな…だが【ユグドラシル】終了は皆で迎えたいと思っている。 その為にもモモンガ君がリアルとやらで、病にかかったら意味がない。」

 

 

「リアルの骸骨君は普通の人間なんだろ? しかも世界は腐ってるって話だ…物凄い僕らと違って君は凡人なんだぜ? 体には気つかいなよ。」

 

 

「み、皆さん(T^T) 本日はこれで落ちますね? また今晩(?)よろしくです(*`・ω・)ゞ」

 

 

モモンガのコメントに全員了承の意味を込めて手を振ったのを確認し、彼はログアウトした。

メンバーが自分一人になってからモモンガ、本名鈴木悟は最後の一人として皆で創ったギルドを維持するために廃人プレイヤーに片足どころか両足突っ込みかけていた。

それがメンバー増えた事で、この一年は開始当初のようにゲームを楽しみ、メンバーの助言により健康的な生活がおくれていた。

 

自身がログアウトしたあとも新メンバーは冒険がてらギルドの維持に必要な費用を稼いでくれていた。

最近は大進攻のお陰で剥ぎ取った下級装備を売っているのでナザリック維持費は今後金策取らずとも数年は問題無い程までになっている。

 

 

「…フェイスレス…貴様が望んだ者が来たようだ…」

 

 

モモンガのログアウトと同時に白さんこと白面の者からメッセージが来た。

 

 

「って、ことはぁ~至高の40人!!」

 

 

「せっかく新しい遊び場を提供してくれたんだ、あまり派手に動いて彼にバレないようにしたまえよ?」

 

 

「分かってる、分かってる♪ 骸骨君には心置きなく、この世界から旅立ってもらわないといけないもんねぇ~♪」

 

 

モモンガが求めて止まない【至高の40人】の登場にカルマ値-カンストは伊達じゃない。そう、言わんばかりのドス黒いオーラ漂う笑顔を浮かべるのは、戦争始まって以降【この状態】が起こるように暗躍し続けた男、フェイスレス。

少佐は、そんな彼がやり過ぎないように釘を刺しているように見えるが、その表情は実に楽しそうだ。

 

 

「疑うようで悪いが、お前達の話すユグドラシル終了と共に【世界を越える】なんて事が本当に起こるのか?」

 

 

呆れながらもバロムはずっと引っ掛かっていた事を尋ねた。

それは二人から以前聞された、ユグドラシル終了と共に必ず起こる世界転移についてだ。

 

 

「「間違いない。」」

 

 

「根拠を聞いても?」

 

 

間髪いれずに返ってきた答え。

確信どころか、それが確定次項であるかのような口振り。

バロムはそれを疑い、尋ねることがまるで愚かな事であるかのような錯覚に襲われるも、そんな感覚こそが間違いであると言い聞かせながら、そうまで確証持てる理由を尋ねた。

 

 

「まず、我「ちょっくら出てくるから説明よろしく~♪」本当に彼は空気を読まないから困るよ。」

 

 

「今に始まった事じゃない。 続けてくれ。」

 

 

「【世界を越える】と言う事象は我々に関して言えば、さして珍しいことじゃぁない。 私としてはむしろ、君以降【世界を越える】者が居ない方が珍しく感じるほどさ。」

 

 

「たしかに。 私を含め少佐、フェイスレス、白さんの4人が体験してるしな。」

 

 

「更に言うなら我々の共通点は『死』だ。 フェイスレス、白面、そして私は各々の世界で死んだ。 そして君は『死』を冠する悪魔で、モモンガ君はゲームの世界ではあるが『死』の支配者だ。」

 

 

「……こじつけにも聞こえるが?」

 

 

「こじつけで良いのさ、こういうのは……かつて私の敵が言っていたんだが、『そうあれかしと叫んで切れば世界はするりと片付きもうす』だそうだよ。」

 

 

「此方の言葉には疎くてな…意味を聞いても?」

 

 

「本来の意味は私には理解しえないのだろう。 ただ、勝手な解釈をするなら、そうなれ!またはそうであれ!と叫んで切る。ただそれだけで世界は容易く、意図も簡単にそうなる……そして現に世界はそうなった……彼の望む通り!!」

 

 

「そんな言葉遊びみたいな事が起こるわけっ…!!…いや、しかし、まさか、そんなことが? だが彼の本来の姿は『人』しかも『特別』ではないのだろう?」

 

 

「『特別』じゃないからこそさ。 神を、奇跡を、可能性を、人の意思ではどうしようもない『力』を創るのはいつだってなんの変哲もない人なのだ。 己の力じゃどうしようもない最後の『ナニカ』…それは『人』の中にあるが、それを理解し、信じきれる者は少ない。故に人はその『ナニカ』を説くために、『人では理解出来ないもの』とし『神』なんてモノを生み出したんだが、どうにも私は心底、『神』が嫌いでね。 少なくとも私の最後にして最高の戦争になるはずだった【アレ】には『神』を語るも、『神』に委ね、すがる者は居なかった。 誰も彼もが『神』を語るが、誰も彼もが人が理想とする『神』だけは求めちゃいなかった。 些か話が脱線したが、つまるところは人が神を求めたから神が産まれた。 ならぱ彼が求めたから我々は世界を越えた。 道理は同じ…まぁ、彼は無意識だろうがね。」

 

 

「彼の思いが【奇跡】を【必然】に変えると?」

 

 

 

「たしかに言葉にするなら【思い】なのだろう。

 しかし【ソレ】はモモンガ君以外の存在が軽々しく、其処ら彼処に転がる【思い】を語るように語れって良いもんじゃあないんだ。

 彼の【ソレ】は私が倒したであろあ敵の【それ】に似たナニカだ。

 執念、憤怒、嘆き、執着、喜び、葛藤、苦しみ…数多の【ソレ】を願うように、諦めるように、憎悪にまみれ、苦しみもがきながらも、それでも子を思う親のように、親を愛する子のように、己の中に渦巻く相反する数多の感情が引き起こす矛盾。

 怒れば、当たり散らせば、忘れてしまえば容易く解決してしまう程度の矛盾…本当の【凡人】はそれを選ぶ。

 だが彼は、我々の臆病で馬鹿で我々のような【狂気】を呼んで助けるようお人好しなモモンガは、それを選ばなかった!

 もっとも難解な道を選んだ!

 憤りながらに心から許し、恨む相手の幸福を心から願う…そんなもっとも【人】らしくありながら、もっとも【人】らしえぬ方法!

 解決する糸口すら見えないような難問を、誰しもが出来えながらも選ばない、もっとも簡単に見えてもっとも難しい方法!

 実に愉快じゃぁないか!

 【ユグドラシル】は所詮ゲーム! されどゲーム!

 特別じゃない極々普通だった彼が!

 特別な力を獲ずに【人】が持つ可能性だけで、無意識に、普通に、それが当たり前であるかのように、我々の側へやって来た!

 そんな彼が、いまだに【人】であるなんて、あり続けるなんて最高じゃあないか!

 【聖人】という【狂気】はたいして珍しくない!

 【狂人】という【狂気】なんざぁ、魅力の欠片もありはしない!

 彼は【凡人】でありながら【狂気】となり、【狂気】でありながら変わらずの【凡人】! 

 実に素晴らしい!

 彼女同様に奇跡のような存在だ。

 1つの事を成すために数多の人間を見てきた我々が言うんだから間違いない!

 そしてだからこそ、我々は確信してるんだ。

 なに一つ持たぬ【凡人】である彼は、そこらの人間じゃあたどり着けない【狂気】をもって、無意識に【奇跡】のような【必然】を起こすことを!」

 

 

「相も変わらずイカれた理論だが、現状【我々】がそれを証明している。まぁ、しかしモモンガが奇跡を起こすとはね……いや、彼だからこそ【確定した奇跡】というやつなんだろうね、きっと。」

 

 

「その通りさ。 だからこそ、我々は残り【至高】を嫌い、断じて認めない! 端からみたらその程度のそれは、モモンガ本人から見れば悩み抜いた末の決断で作り出した奇跡…彼等はそれを意図も容易く壊してしまう。 然もそれが当たり前の結末であるかのように…だから我々は動くのさ…新たな同胞を守るためにね。」

 

 

「意外だな…君らのような輩が、そこまでモモンガに入れ込むとは…」

 

 

「何を今更なことを…それにバロム、君だってモモンガ君を、彼の魂を手放したくない。そんな顔をしているぞ?」

 

 

「……まぁ、彼の纏う雰囲気は随分と心地が良い……どうやら私も絆された一人らしい…」

 

 

他人が聞けば頭がイカれた変人の理屈。

それを真に理解し、信じれるのはモモンガに呼ばれ、受け入れられた4人だけ…それで良い。

それに、どうやらまだモモンガとの冒険を終わらせたくない様だと呟く悪魔神も、もう【奇跡の確定】を疑っては居ない。

すっかり冷めた紅茶で一息ついてから、円卓中心に浮かぶ巨大な水晶のようなモニターに写る外の風景を少佐と共に楽しむことにした。

 

 

 

 

 

「有象無象の【至高】諸君、ご機嫌いかがかな? ちなみに僕はフェイスレス、以後お見知りおかなくて結構だよぉ~ん♪」

 

 

「俺はたっち・み「…人の話は聞けよ若造…」!?」

 

 

「君らの事は骸骨君に聞いてるけど、生憎と彼はログアウト中だ……お帰り願おうか?」

 

 

「むっ…そうか…では明日「来なくて結構、コケコッコーってね♪」!」

 

 

「骸骨君の新たに仲間になった僕ら四人は死ぬほど君らが嫌いなのさ♪ だから嫌がらせ兼ねて君らを彼には会わせないって決めたんだよ~ん♪」

 

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

 

「ってなわけで、勝ちたかったから、えっ~と最終日はのんびり過ごす予定だから、戦争最後となる日は……明後日! そう、明後日に僕達を倒して、古巣を攻略して、骸骨君待つ玉座の間まで来てみろよ。 そしたら望み通り会わせてやるぜ、骸骨君にさっ♪」

 

 

「その言葉に二言「あるわけないだろお?」…了解した。」

 

 

そうして【至高の40人】は怨めしそうにフェイスレスを睨みながらログアウトしていたった。

そんな彼等は知らない。

 

 

「二言は無いけど、彼に受け入れてもらえるようなシチュエーションを段取ってやる気は更々ないけどね♪」

 

 

フェイスレスの約束は『会わせる』ことのみ。

それによる『和解』という結末まで、お膳立てする気は更々無いのだ。

 

 

「じゃぁ、さっさと終わらせちゃおうぜ、『白面』」

 

 

「…我を、その名で呼ぶな『顔無し』…」

 

 

フェイスレスの皮肉込めた呼び方にフンッ!と鼻を鳴らす白さんは【蒼炎の業火】を発動し眼前の大群を一気に焼き払い、状態異常【炎傷】に苦しむプレイヤー達を一瞥したあと、ナザリックへと帰還した。

 

 

 





すんごい訳わかめになった…が、後悔はしてない。
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