王への道   作:銀色の暗殺者

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気持ちの悪い気持ち

「先日ノイズが発生した事件についてですが…」

 

「最近多いわね、こういう事件」

 

「おばさんも気を付けてよ、なんかあったら助け呼んでよ」

 

「そうですよ!おば様にもしもの事があったら私は…」

 

「ありがとうね、ウォズちゃんも王馬も気を付けるのよ」

 

「分かってるよ、ごちそうさま」

 

「どこかにお出かけかい?」

 

「はい!二人でお散歩なのです!」

 

なんでこいつはこんなに目をキラキラさせながら嘘をつけるんだ?俺は嘘はあんまり得意じゃないから少しうらやましいぜ

 

「行ってきまーす!」

 

「行ってらっしゃい」

 

家を出た俺たちは人気の無い所にやって来た

 

「さて、話を聞かせてもらおうか」

 

「どこから話しましょうか…私は太古の昔封印されたベルト、ジクウドライバーっていいます、あなたのような特別な力を持つ者を導く役目をもって作られた存在」

 

「特別な力?ノイズに触れても死なない事か?」

 

「はい、あのライブがあった日に私も封印から目覚めて私の力を使いこなす王を探していた」

 

「王?俺が?」

 

「前回私を使っていたのは古代の王、オーマジオウって人…話の途中ですけど監視されています…5人程です」

 

ウォズの視線は俺ではなく俺の後ろに注がれていた

 

「何人だ?」

 

「多分5人ですでも急がないと昨日のおっかないお姉さんが来ちゃうかも」

 

「それなんだけどさ、昨日は流れで逃げちゃったけど翼さんは何者なんだ?」

 

「それを知りたいならついてきてもらおうか」

 

黒服の男に囲まれ銃口を向けられる、こっちはただの子供だ、この状況を何とかできる力はない

 

「王馬様にそのようなおもちゃは通用しません!」

 

「試してみるか?」

 

そう言った黒服の銃から弾丸が飛んでくる

 

『マガール!』

 

突然響いた機械音と共に弾丸は軌道を変え地面に向かっていった

 

「これはマッハの力か」

 

「はい!ある程度なら変身していなくても手に入れた力を使うことが出来るのです!」

 

「弾丸を曲げるなんて…化け物め!」

 

「化け物…」

 

化け物…もう耳にタコが出来るほど聞いた台詞だ…

 

「だったら化け物らしいやり方で話を聞かせてもらおうか」

 

「待て、彼に手を出すな」

 

バイクに乗った女性、風鳴翼がそう言うと武器をおろし退いていく

 

「風鳴翼…」

 

「その力…君が昨日の仮面の人物で間違いないな」

 

「言い逃れは…無理そうか」

 

「王馬様!いきなりばれちゃいましたよ!」

 

「どうする、黙ってついてくるつもりなら危害は加えない」

 

諦めて捕まった後、手錠をかけられ目隠しまでされエレベーターの中で目隠しを外された

 

「…昨日の女の子達は無事なのか」

 

「じきに分かる」

 

長い長いエレベーターが気まずい雰囲気を醸し出す三人を地下に連れていく。

とにかく無言がキツイいったいどこまで続いてるんだ

 

「着いたぞ」

 

「ようこそ!特異災害対策機動部へ!」

 

目隠しと手錠を外され眩しさに目が慣れると、さっきまでの無言が嘘のような歓迎ムードだ

 

「チャンス!」

 

翼さんが呆れ、頭を抱えた瞬間マッハの力の1つ、どんよりと呼ばれる現象をその場に発生させた

 

「動きが…とれない…だと」

 

「油断したな!逃げるぞ!」

 

「はいです!」

 

どんよりによって動きを止めている間にエレベーターから逃げ出せばあとはマッハの力で逃げ切れば…

 

「ふん!」

 

逃げ切れれば…!?

 

「なんであのおっさん動けてんだ!?」

 

「どんよりはあくまでも重加速をかけているだけ、つまり振り払うほどの力があれば動けてしまうのです!」

 

「ウォズ!」

 

「はいです!」

 

ウォズがベルトの姿になり腰に装着される

 

「変身!」

 

『仮面ライダージオウ!』

 

「落ち着いてくれ、こちらとしては協力を要請したいだけなんだ」

 

「やなこった…少なくともあんたらには絶対に嫌だね」

 

「…君の過去は調べさせてもらった、本当に申し訳ない…」

 

頭を下げ謝罪するおっさん…苦しむ家族の顔が浮かび頭を振って過去の幻影を振り払う

 

「…はあ、なんかやる気削がれちったな…ウォズ戻っていいぞ」

 

「はーい」

 

どんよりを解き皆を動けるようにし、椅子に座りおっさんを見つめ聞いた

 

「で、協力ってのはなんだ?」

 

「君にはそのノイズに対抗できる力がらある、その力の研究とノイズ退治の協力を要請したい」

 

「嫌だ」「駄目です」

 

「即答か…」

 

「まず、私の力は我が王しか使えません。いくら研究しても無駄ですから」

 

「俺の事を調べたなら分かってるだろ…なんで手を組みたくないか」

 

「…」

 

「俺は2年前のライブの事を忘れてない」

 

今までは助けられなかった自分を責め、家族の墓の前で謝り続けた日々だった。

だが翼さんにノイズを倒せる力があったなら、なぜ俺の家族は…あのライブで大勢の人が亡くならなければならなかったのか…そう考えると怒りがこみ上げてくる

 

「そうか、君はもう一人の生き残り…」

 

「さすがに知ってましたか、時駆王馬あのライブから生き残った被災者ですよ」

 

「……」

 

「俺は…俺はあなたを許せない…あなたにその力がありながら俺の家族を…」

 

拳に力が入る、分かっているこの人を責めるのはお門違いだ…だが責めずにはいられないこの人がもっと強ければ…もっと速く駆けつけてくれれば…嫌な考えが頭のなかを支配していく

 

「くそ!」

 

力が入った拳で壁をぶん殴った、拳に血が滲んでいる、思っていたより強く殴ってしまったみたいだ

 

「王馬様!?」

 

「…すまないが頭を冷やしたい…お手洗いは何処だ」

 

「こちらです、ついてきてください」

 

一人の男に連れられトイレに向かっていく

 

「…こんなこと言いたかったんじゃないのに」

 

「翼さんも辛いんです…あのライブで奏さんが…」

 

連れてきてくれた男が話しきる前にアラートが鳴り響く

 

「ノイズか!ウォズ!行くぞ!」

 

「はいです!」

 

「ちょ…ちょっと待っ…!?」

 

ウォズがベルトになり再度変身すると、大急ぎで来た道を戻り、エレベーターに突っ込んでいく

 

「待て!勝手に行かせるわけには…」

 

「止められるなら止めてみな!」

 

『マッハ!』

 

マッハアーマーを纏いスピードを上げエレベーターの上の壁をジカンギレードでぶち破りそこからライドストライカーに乗り壁を駆け上がる

 

「おぉー!仮面ライダーのバイクすげえ!壁走ってる!ウォズ!壁走ってるって!」

 

「はしゃぎすぎですよ、急ぎますよ!」

 

「おう!」

 

地上に出た俺たちは重大な事に気がついた

 

「あっ!どこにノイズが出たか聞いてない」

 

「大丈夫ですよ、ほら」

 

ウォズがそう言うとホルダーから勝手に飛び出したライドウォッチが変形し空中に映像を映し出した

 

『ノイズは市街の方に出たみたいだ、二人はすぐに後を追ってくれ!』

 

『はい!』『了解しました』

 

「凄いなこれ、どうやって盗聴を?」

 

「ライドガジェット、ジオウの力の1つです!その名もコダマスイカアームズ!軽い戦闘とコダマスイカ同士で連絡を取り合う事が出来ます」

 

「でも市街ってだけじゃ絞りきれないな」

 

「だったらこの子の出番です!」

 

『タカウォッチロイド!サーチホーク!探しタカ!タカ!』

 

「この子は偵察、撃退とこなしてくれるライドガジェットです」

 

「タカちゃんか、任したぞ」

 

「私たちも探しに行きましょう」

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