PROJECT INFINITE BUILD STRATOS~さぁ、実験を始めようか~   作:ただの麺

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兎のサイエンティスト

「ちーちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

「…束か」

織斑先生が『束』と呼ぶうさ耳を着けた女性に対して何やらため息をついている。

「織斑先生、この女性は?」

「それに関しては俺から説明するよ」

そう言い、一夏は女性の隣に立ち、紹介を始める。

「この人は『篠ノ之束』さん。箒の姉さんでISを開発した人なんだ。ちょっと独特な人だけど、いい人だよ。」

「まぁ、身内以外には容赦無いがな」

一夏の紹介に、織斑先生が一言付け足す。

「うんうん、いっくんもちーちゃんも元気そうでなによりだよぉ!それよりさぁ…お前、『仮面ライダー』って奴等の仲間だよね?」

一夏と織斑先生との再会を普通に喜んでいたと思ったら急に声がドス黒くなり、此方に圧を与える。

「そうですが…俺に何か用でも?」

「…いや?確認しただけ。だけど…お前…何者?」

その質問は簡潔に、且つ核心をついたモノだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side束

「お前…何者?」

「貴方が何を聞きたいのかはわかりませんが…あえて言うなら、俺は通りすがりの仮面ライダーです。覚えておいてください。」

少ししてやったりと言った表情で私を見てくる。

「そんな答えで納得すると思う?わざわざ核心を突かなくてもわかるでしょ?お前が何者かなんて」

「…それはどういう?」

まだすっとぼけるのか…なら

「お前、全世界のどこにも戸籍が無いよね?ホントに何者?」

核心を突いた質問をする。

「…え?どういうことだよ龍兎」

いっくんが困惑した表情でこの男を見る。

「…バレちったかぁ。まぁ簡単に言うなら、俺は異世界から来たんだよ。何故かわからないけど、事故にあいかけた時にコッチに飛ばされたみたいでな。」

思ったよりもあっさり白状したことに少し驚く。

「…ふーん、あっさりばらすんだ。」

「アンタはおそらく全てを知った上で俺に質問してきてる。こんな突拍子のない話まで可能性を広げるかは兎も角、俺が『どこからか急に現れた存在で、俺のことはどこにも確認できない』ことを最初から確認したからこのタイミングで来たんだろ?」

この男はそう推理する

「まぁね。ってことは他の仮面ライダーとかいう連中達も別の世界から来た人達ってこと?」

「半分正解って感じですかね?まぁ、そんなことを教える義理なんてありませんが」

「ふーん、言ってくれるじゃん」

「それに…天才という生き物はどんな問題に対しても、自分で答えを出したがるモノじゃないんですか?」

「わかってるじゃん。」

少しニヤリとしてしまう。

「そうだ。篠ノ之博士。少し見ていただきたいモノがあるのですが…」

思い出したかのように、話を持ち出してくる。

「なんでお前のお願いを聞かなきゃいけないわけ?」

「等価交換ってヤツですよ。貴方の質問に俺は答えた。だったら今度は貴方が俺のお願いを聞く番じゃないですか?」

チッ

「嵌められたか」

「まぁまぁ、お礼として、仮面ライダーの宇宙での活動データを貰ってきますかr「いいの!?」…いいですよ。」

「全く…それを早く言ってよ〜。で?見て欲しいモノって?」

そう言い、少し催促する

「前に1度、仮面ライダーの1人である桐生戦兎博士を学園に招いたことがありまして。」

「へぇ〜そうなんだ。それでそれで?」

「…急に距離詰めてきますね。その時、整備室で俺と戦兎さんがお互いの作業をしてたんですよ。戦兎さんはISに直で触れる機会なんて滅多にないからって張り切ってて」

「そんなことがあったんだ」

「それで、お互いの作業がほぼ同時に終わった時にお互いが作ったモノ、研究したモノを自慢しあってたんですよ。その時に渡された物なんですけど」

そう言い、少し前に戦兎から受け取っていた資料を渡す。

「何々…『男がISを使うには』!!これ、ホントにあの仮面ライダーが研究したの!?」

「はい。どうやらISコアを作る時にコア人格に男を慣れさせなかったことが原因らしく。それを解明した戦兎さんがISコアをどうやって作るのかを示した物です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?

「え?ちょっと待って?『ISコアの作り方を示した物』?なんで」

「桐生戦兎博士は天才物理学者です。天才の前ではちょちょいのちょいってヤツですよ。」

「…『天才』ねぇ」

その一言で全てを終わらすかの様な言い方に少し苛立ちを覚える。

「そりゃ、ライダーシステムの全てを自分とその父親だけで作った人ですから。」

「へぇ…ん?『全てを自分と父親だけで』?」

「はい、厳密には少し異なりますが、戦兎さんに関しては名前と顔が変わっただけで同一人物なので。」

いやそれも気になるけど

「アイツの親誰?って言うか2人だけで作ったの?」

「はい。2人で作りましたよ。それで、親って言うのは『葛城 忍』博士ですよ。」

その名前って…

「知ってる…」

「はい?」

「葛城忍のこと、私知ってる!!」

嬉しそうに聞こえる大声を出した事に、ちーちゃんといっくんは驚いている。

「ホントですか!?」

「束にそんな知り合いがいたのか!?」

「千冬ねぇ、流石にそれは失礼だよ。俺もそう思ったけど」

「いっくんが1番失礼だよ…。えっとね、私が忍…しーちゃんと会ったのはね「しーちゃん!?あの人結構歳いってるよ?(本編の戦兎の年齢から逆算して)40後半とか50代じゃなかったっけ?その人にそんな渾名付けるの!?」…いいじゃん別に」

しーちゃん呼びに驚いた様子を見せていると

「束さんは気に入った人は皆渾名で呼ぶ人だから、気になるけど…気にし続けるのも疲れるよ」

「あっ(察し)」

「何よその反応!!…はぁ、続けるよ?初めて会ったのは、私がISを発表した時、周りの人からは『机上の空論』だの『女だからどうのこうの』だの言われ続けてたんだよね。その時に現れたのがしーちゃんでね、周りの言葉を遮って、私の発明品に対して、ちゃんとした批判をしてくれた人なんだ。」

あの日の事を今でも思い出せる。

「それで一頻り2人だけで議論し終わった後、私に近づいてきて、私の発明品の評価を正直に話してくれてさ。嬉しかったなぁ…。『子どもの夢だ』って笑わずに、真摯に話を聞いてくれたの。なんでって聞いたらさ、『私が科学者になった理由はLove & Peaceの為に…愛と平和の為に科学者になったんだ。だったら、世界中が笑顔になれそうなことは率先して協力していきたいんだよ』って。

今はあの人が願った世界には程遠いかもしれないけど、それでも唄うんだ。しーちゃんが願った、愛と平和ってヤツをさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍兎side

「それでも唄うんだ。しーちゃんが願った、愛と平和ってヤツをさ。」

この台詞に自然と涙が溢れてしまう。

「どうしたの?龍兎」

少し焦った様子で心配するシャル

「なんでもない…なんでもないんだ。けど、俺が憧れた仮面ライダー達が、何も知らない所で人にいい影響を与えていたのを知ったらさ、なんか溢れてきちゃって。あの人さ、戦兎さんが相棒が敵に奪われ、仲間も捕まって、世界から追われることになってしまって絶望した時に、忍さんに聞いたことがあるんだ。『なんで科学者になったのか』ってそしたらさ、『Love & Peaceだ!父さんは愛と平和の為に科学者になったんだ』って言ってて、その時と変わってなくて、感動したんだ。

世界が変わっても…あの人は戦兎さんの父親で立派な科学者なんだって」

「そっか」

シャルが優しい顔で見つめてくる。

「でも、あの人の息子って葛城巧って人のはずだけど…」

「あぁ、それに関してなんですけど、そうですね…どう説明しますか…」

「なんか知ってるの?」

「はい、正直俺の話なんかよりも突拍子の無いことですけどそれでも信じてくれるって言うなら話しますよ。

シャルはこの話の一端は前に研究データを見せたから大丈夫なはずだけど」

そう言い、話始める。

「簡単に言えば、この世界はある日を境に、2週目に突入してるんですよ。その日が何時かは分からないですけど」

「えっ?どういうこと?」

「この話をするにはまず仮面ライダービルドが何から作られて、それがどういう役割を持っていたかの話になるんですけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、仮面ライダーと呼ばれた戦士

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