ダイヤのエースが飛ぶ理由   作:鉄玉

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オラーシャとかスオムスみたいな寒い国のウィッチが好きな傾向ある事に最近気付きました。ミラーシャ可愛い。


迷子

霧が深い北海海上、2人のウィッチがどこかに向かって飛行を続けていた。

 

「うーん」

 

地図と方位磁針を見ながらエイラはうめき声を上げた。

 

「迷った?」

 

「迷ってはない…はず」

 

地図に書き込みをしながら自信なさげにエイラは言った。

 

「サーニャは何か電波をとらえてないか?」

 

エイラの問いかけにサーニャは首を横に振って答えた。

 

「霧が深すぎて何も聞こえないわ」

 

霧の影響で陸上から送られてくる様々な電波を聴くことのできる魔導針はあまり役に立たない。

陸地に近づけさえすれば電波をとらえることができるだろうがエイラの予想ではまだ陸地まで少し距離があり、さらに霧が濃いことでまだ届かないと考えていた。

 

「多分このまま西に進めばブリタニアに着くはずなんだけどなぁ」

 

「それさっきも言ってたわよ」

 

「そ、そうだったけ?」

 

惚けるエイラにサーニャはため息をついた。

 

「こんな事なら高度を落とさないほうがよかったわね」

 

高度が高ければその分空気が薄くなり空気抵抗が減り燃費が良くなるが、高高度では気温も下がるため体温と酸素の維持のために魔法力を消費する事になる。

ある程度燃料に余裕が出来たことから2人は魔法力の消費を抑えるため高度を下げ飛行していたが予想以上に霧が濃く2人は不安な気持ちを抑えきれなかった。

 

「雲も分厚かったしこうも霧が深いと地上なんか見えないだろうからあんまり変わらなった気もするけどな」

 

「そうかもしれないけど山とか目印になるものが見えやすかったわ」

 

「ブリタニアの最高峰は1300メートルちょっとのベン・ネビスだからな。航路からも外れてるしあんまり関係ない気がするけどな

 

それもそうかとサーニャは頷くと今後の方針を尋ねた。

 

「現状維持かもう一度高度を上げるか……どっちにする?」

 

現状維持ならまだかなりの時間飛ぶことができるが高度を上げるとなるとそれなりに燃料を消費する事になる。もしも陸地が遠ければ海上に不時着する事になりかねないが、このまま飛び続けて陸地に着くとも限らないことを考えれば一か八か高度を上げる手もあった。

 

「現在地は推測できてるのよね」

 

「なんとなくだけど……ただオーレンス基地で聞いてた話より北向きの風が強かったからどれくらい流されたかよくわかんないんだよな。流された距離によっては場所は大分変わってくるな」

 

「もしかしてスコットランドの北を通ったりしてないわよね」

 

「それはないと思うけど…」

 

ここまでの長距離の海上飛行の経験のなかったエイラは断言することができなかった。

 

「…南西方向に向かうか?」

 

「それなら多少進路が北に逸れていても陸地には着くけど燃料と魔法力は大丈夫なの?」

 

「それくらいなら余裕だと思う。サーニャはどうだ?」

 

「わたしも大丈夫」

 

「ならそうするか。不時着するにしても海よりはマシだしな」

 

いくらウィッチが常人よりも肉体的に頑丈とはいえ長時間海にさらわれ続けるのは避けたかった。

 

それからしばらく少しスピードを速めて南西方向に向かって飛んでいると海鳥の群れを見つけることができた。

 

「鳥が飛んでるってことは陸地が近いな」

 

ホッとエイラは息を吐いた。

 

「無事ブリタニアにつけそうね」

 

海鳥たちに追走できるよう2人は速度を落とした。

 

「問題はどのあたりにつくかだけど…」

 

「もうエディンバラに着かなくてもいいんじゃない?」

 

「そうだな。一番近くの空軍基地で補給させてもらおう」

 

迷子になって疲れ切っていた2人は疲れた表情でそう結論づけた。

 

「…うん?」

 

一緒に飛んでいた海鳥たちが突然慌ただしく羽ばたき散り散りになった。

 

「エイラ、見て!」

 

サーニャが指差す先には巨大な黒い影があった。

 

「な、なんだあれ!?」

 

「まさか……ネウロイ?」

 

サーニャの言葉に背負っているMG42を取り出そうとしたがすんでのところで思い直すと言った。

 

「この海域にネウロイがいるわけない」

 

「じゃああれは何?」

 

「多分……戦艦?」

 

そう言ったもののエイラは自信がなかった。通常の戦艦にしては艦上構造物がかは大きすぎるように感じたからだ。

警戒を解かずにゆっくりと近づくとその全貌が見えて来た。

 

「これは…」

 

「戦艦みたいね」

 

近づいてみると甲板上で誰かが両手を振りながら何か叫んでいるのが見えた。

 

「あれって坂本少佐じゃない?」

 

サーニャに言われて目を凝らしてよくみると1ヶ月ほど前にロマーニャで別れた坂本少佐だった。

 

「少佐!久しぶりだな」

 

「久しぶりだな2人とも。リバウにいると聞いていたが…」

 

「わたしたちはパリの司令部に行くところなんだ。少佐はどうしてここに?」

 

「次の作戦のために大和を使った実験のためにライン川に向かっているところだ」

 

「ライン川…」

 

「坂本少佐、ここの詳しい位置ってわかりますか?」

 

「なんだ迷ったのか?」

 

「迷ってなんかないぞ」

 

坂本少佐の問いかけをエイラは真っ向から否定した。

 

「はい。そろそろ陸地だとは思うんですけど霧が濃くて正確な場所がわからないんです」

 

「サーニャ!?」

 

「はっはっはっはっは!恥ずかしがることはない。海上の飛行はベテランウィッチでも現在地の推測に失敗することがある。ここまでの悪天候なら尚更だ」

 

坂本少佐の言葉にエイラはきまり悪そうに頬をかいた。

 

「直接パリに向かっていたわけではないのだろう?経由地はどこだ?」

 

「エディンバラです」

 

「少し北にずれているがこのまま西に向かえばアバディーンという街につく。そこを目印に南下すればエディンバラだ」

 

「アバディーン…ああ、ここか」

 

地図を見てエイラは街に印をつけた。

 

「2人ともパリに行くなら一緒にどうだ?ストライカーユニットの燃料も積んであるから補給もできるぞ」

 

「ありがたいけど戦艦からじゃわたしのユニットもサーニャのユニットも発進装置がないと飛べないから遠慮しとくよ」

 

「安心しろ。発信装置はないが大和にはカタパルトがある」

 

「それってストライカーユニットにカタパルト射出用の機構がないと無理だろ?」

 

「問題ない。我が扶桑とブリタニアの共同開発でどんなストライカーユニットでもカタパルトから発進できるよう外付けのパーツが開発されている」

 

誇らしげな様子だが今までエイラはそんなものを聞いたことがない。つまり試作段階かテスト中のどちらかだと思った。

 

「エイラ、大和に乗せてもらったほうがいいんじゃない?」

 

しかしサーニャはそうは思わなかったようで好意的に受け止めていた。

 

「…ちなみに正式採用されているのか?」

 

「扶桑とブリタニアで実施試験をしているところだ。扶桑の場合はこの大和で試すとこになっている」

 

「テストするウィッチは誰なんだ?」

 

「まだ確保できていないな。できればエイラたちに試してもらいたいんだが…」

 

新兵器というものはトライアンドエラーの繰り返しにより実戦に耐えうるものへと改造されていく。その最初の被験者に好き好んでなろうとは思わなかった。

 

「いいんじゃないエイラ?」

 

「そう言うのは本国と後はこの後行く予定だったエディンバラ基地に連絡を入れないとダメだからなぁ」

 

「大和には通信設備も整っている。安心して乗り込むといい」

 

「いや〜けどエディンバラ基地の人たちの予定もあるだろうし…」

 

ごねるエイラを見てサーニャが言った。

 

「多分エディンバラ基地までは燃料が持たないと思うわ」

 

「そんなわけないだろ。結構余裕を持って燃量は……あっ!」

 

オーレンス基地で渡された土産が重く当初想定していた以上に燃料を消費していた。また、早めに低空飛行に移った事も相まって燃料はエディンバラまでギリギリ持つかどうかぐらいの量しか残っていなかった。

 

「……大和でパリの近くまで連れてってくれるか?」

 

「任せておけ」

 

カタパルトを不安を抱きながらもエイラは大和に着艦するのだった。




結局人型ネウロイってなんだったんでしょうか。
まともに出て来たのはアニメ一期といらん子とあと確かプリクエルもですか?

考えられるとしたらウィッチに対して有効なユニットたら得なかったからネウロイが生産を取りやめたとかですかね?そんな概念があるのかわかりませんが。
ただ明らかにブレイブより後の年代では試作っぽい感じのネウロイが増えている気はしますね。もしかしたらベルリン奪還後のほうがネウロイが強くなったりして。
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