ダイヤのエースが飛ぶ理由   作:鉄玉

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思ったよりもバルバロッサが長引きそうで三期終わるまでにブリタニア行けなさそうなんで水曜日か木曜日に完成すれば1話あげます。日曜日は毎週投稿します。


不安

ペテルブルク奪還が成功した知らせは瞬く間に世界中に広がり人類は歓喜に包まれた。そんな世間の様子とは裏腹に北方方面軍司令部は次の作戦に向けての準備に追われていた。

エイラはペテルブルク奪還作戦での戦闘報告と同時に次の作戦の中止を要請したためその事に関して詳しく話すために司令部へときていた。司令部では北方方面軍の3人の元帥がエイラを待っていた。

 

「ユーティライネン中尉、君の報告書を読んだが一体どう言うつもりだ」

 

オラーシャ帝国陸軍元帥メレツコフがやや強い口調で言った。

 

「はい、今回のペテルブルク奪還に際してネウロイは補給線を遮断してきました。現在の作戦ではあまりにも補給線が脆弱すぎまた同じ事をされるとC集団とは比べ物にならないくらいの部隊が補給不足に喘ぐ事になります。そのため一度計画を見直すべきだと進言します」

 

「中尉、ネウロイにそんなことをする知能はない。そして仮に中止するとしても今から計画を見直すとなると時間がかかりすぎる。タイフーン作戦との関係からできれば事前計画の3つのプランから選びたい。そうなるとノヴゴロドの巣を避けてモスクワ奪還を目指すオラーシャプランとリバウ方面に向かうカールスラントプランの2つは出来なくなる。残るのはペテルブルクを中心に人類側の領土を少しずつ拡大するスオムスプランだけだ。もし仮に君がスオムスの意向で中止を申し立てるのであれば今正直に言ってくれるかな」

 

カールスラント陸軍元帥レープが言った。

 

「いいえレープ元帥、わたしはタイフーン作戦を含めた全てのプランを中止し一度ネウロイについて詳細に研究すべきだと考えています」

 

「どういうことかな」

 

「今回のネウロイが補給線を遮断したのはわたしは偶然ではないと思っています」

 

「馬鹿なことを言うな!奴らは知能なんてものは持たない動物以下の存在だぞ、一体どうやってそんな行動な作戦行動をすると言うのだ」

 

メレツコフ元帥が馬鹿にした様な口調で言った。

 

「いいえ、ネウロイは戦略的な行動はできます。1940年3月のネウロイの大攻勢でラドガ湖北方で義勇独立中隊が特殊なネウロイを撃破したその直後にマンネルヘイム線を攻撃していたネウロイは一斉に撤退しました。あのまま攻めていればスオムスの陥落は確実だったのにです」

 

「中尉、もし仮にその件は奴らが戦略的に行動していたとしよう。しかし今日に至るまでにそれ以外に例がないのであれば偶然だろう」

 

「ペテルブルク奪還作戦では少なくとも2回ネウロイは行っています」

 

「ほう一度は補給線を遮断した件だろう。もう一つはなんだ」

 

「ネヴァ川に到達した後にネウロイが撤退した件です」

 

「中尉、それは元々ペテルブルクのネウロイが弱っていて個々に撤退をした結果、それがたまたまネヴァ川到達後だっただけだ」

 

「確かにペテルブルクのネウロイだけならば偶然と言えます。しかしC集団とペテルブルクにいるネウロイも撤退しました。これは偵察をしていた部隊がネヴァ川を渡ってノヴゴロド方面に向かうネウロイを見たので間違いありません。特にこの撤退したネウロイがわたしは気になっています」

 

「移動した方向が偶然ノヴゴロド方面だっただけだろう」

 

「それならばいいんです。しかしこれが意図的なものならば話は変わります。わたし達を誘引して包囲する気なのではないかと疑惑を持たずにはいられません」

 

「何度もそんな光景を見れば疑いたくなる気持ちもわかる。しかし中尉、奴らに知能がないというのはさまざまな学者が出した結論だ。まず間違いない。そんな証拠もない事で君が主張する様に作戦を中止する事はできない」

 

レープ元帥がそう言った。

 

「元帥、中止でなくとも構いません。せめて少しの間延期して本当に知能がないのか確かめる時間を頂けませんか」

 

エイラが食い下がるが

 

「くどいぞユーティライネン中尉、そんな小さな可能性はバルバロッサ作戦を実行しながらでも確かめれば良いのだ」

 

メレツコフ元帥が語気を荒げた。

 

「二人とも少し落ち着きましょう。私はこの件は考えるに値すると思う」

 

そう言ってマンネルヘイム元帥が2人を宥めた。

 

「なにを言っているマンネルヘイム元帥!自国のウィッチだからと贔屓するのか?」

 

メレツコフ元帥が怒鳴った。

 

「そうではない。単純にオラーシャプランの補給線が脆弱なのは事実だから多少の補強はすべきだと思っただけだ」

 

「まぁ確かにノヴゴロドの巣との距離はかなり近いところを補給線が通るから寸断される可能性は高いがそれはまだまだ先の話だ。その時にはリベリオンやブリタニアからの援軍も来てかなり部隊にも余裕ができて補給線の防衛も容易になるはずだ」

 

レープ元帥がそう言った。

 

「もしも仮に来なかったり想定よりも進軍が早すぎた場合に備えて使える部隊を用意しておくべきではないかな」

 

マンネルヘイム元帥が言った。

 

「それは確かに一理あるな。しかしあてはあるのか?」

 

「ユーティライネン中尉の部隊が使える」

 

「元帥、わたしの部隊はベルツィレ基地に配属予定ですが」

 

「今回の作戦の成功で多くのウィッチが志願してきた。おかげで本国の部隊を少し前線に送れる様になった」

 

「ユーティライネン中尉、君の上申はなかなか面白かった。一考には値するがこの作戦を中止することはできない。しかし補給線が脆弱という事実と前線の貴重な意見を聞けて私達も有意義な時間を過ごせたと思う。補給線は君の部隊以外でも補強する事にする。だから後は我々に任せて君は部隊の準備をしておいてくれ」

 

「了解」

 

エイラの意見は聞き入れられる事なくこの日から1週間後、オラーシャ帝国首都のモスクワを奪還する為の部隊がペテルブルクより出発した。

この部隊もまたこれまでと同様に殆どネウロイからの襲撃もなく順調に進軍を続けた。予定では2ヶ月ほどかけてスタラヤルーサに到達する予定であったが約半分の1ヶ月足らずで到着した。スタラヤルーサを大規模な物資集積地としモスクワ奪還の足掛かりとするために対空砲陣地や塹壕といった様々な施設が作られていった。そこにはエイラ達第24戦隊第一中隊の姿もあった。

 

「この街全然壊されてないんだね」

 

スタラヤルーサの街並みを見ながらニパが言った。

 

「ここは戦闘が殆どなかったみたいだからな」

 

「どうしてネウロイは戦わずに逃げていくんだろうね」

 

「わたしが知るわけないだろ。ネウロイに聞いてくれよ」

 

「ここにいないネウロイにどうやって聞くの」

 

「最前線に行けばいいんじゃないか。モスクワに近づくにつれてネウロイも増え始めたらしいし行けば会えると思うぞ」

 

「へーそうなんだ。けどわたしネウロイの言葉分からないからいいや。イッルが聞いてきてよ」

 

「わたしも分からないから行かないぞ」

 

「なら何で聞かないかとか言ったんだよ」

 

「ニパが知りたそうだったから」

 

そんなくだらない事を話しながら歩いていると駐屯地にいるウィンドから基地に戻るよう連絡が来た。

 

『隊長緊急事態です。すぐ基地に戻ってきて下さい!』

 

「どうしたんだ」

 

『デミャンスクが包囲されて前線との補給線が寸断されました!』




今回は扶桑の保有する領土について。
現実世界ではカールスラントに当たるドイツが保有していた太平洋植民地を日本が第一次世界大戦後管理する様になったわけですがストライクウィッチーズではどうなのかいまいち分からないんですよね。詳細は省きますが恐らくかなりの島は扶桑国のものになってると思います。多分第二次世界大戦の日本領に匹敵するくらいの数の島を持っているはずです。理由としてはヨーロッパからかなり離れてるんで管理が大変なため海洋国家のブリタニア以外は維持がかなり負担になるはずなんですよね。特にカールスラントは第一ネウロイ大戦の被害もあると思うんで恐らく復興と引き換えに渡したりしてると思います。ガリアとかも同様です。唯一のブリタニアだけが島国ゆえに被害が小さいから逆に助から代わりに色んな領土をもらってる気がします。
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