共通点としてキャラ数が多いと言うのが挙げられ、色々なキャラを書く練習にもなります。
自由度ではウマ娘が一番低くて、東方と艦これがどっこいどっこいって感じでしょうか。ウマ娘は学園ものか引退後でほぼ固定。ほぼ東方は幻想郷内での話。艦これは……戦争もありですけど戦後や戦中でも色々と幅広く話を広げられますから意外と艦これの方が自由度高いか?
まあなんでこんな話をしたかと言うと、別にストライクウィッチーズでなくてもいいから何か書きませんか? 他の界隈ですけど作者同士の仲が良さそうと言うか、繋がりがあるのを見てるとちょっと羨ましい……
「ユーティライネン元帥、頑張ってください応援しています」
それが発覚したのは、そんな不可思議な声援を受けてのことだった。彼女達はスオムスの戦争に応援として駆けつけたのに、この言葉はまるで他人事のようだった。
「頑張るって、一体何の話だ?」
「何って……」
その日、世界に激震が走った。北欧の軍事強国スオムスと、北欧の雄バルトランドがスオムス・バルトランド連邦共和国の発足を宣言したのだ。
国力に倍以上の開きがあるバルトランドに勝てる軍事力を持つスオムスが、足りていない人口と生産能力を手に入れた事は近隣の大国オラーシャとカールスラントにとっても大きな脅威となる。
しかしそんな衝撃を受けたのは、一般国民や政治はそれほど詳しくない者達に限った話だった。それなりに知識を持つ者は最初こそ衝撃を受けたが、ほんの少し前まで戦争していた国が連邦という形で一つになっても長続きするはずがないとすぐに考えを改めた。だが続いて発表された事はそんな者達でさえ度肝を抜いた。
少し前まで戦争をしていた国が簡単に纏まるはずがない。そんな事は当事者達が一番よく分かっている。到底纏まるはずのない両国を一つにする為に、スオムスとバルトランドは一計を案じた。
「エイラさんは本当にこの事は知らなかったんですよね?」
バルトランドのウィッチ達が立ち去った後、サーシャがまず最初に聞いたのは、エイラがどれだけ政府と繋がりがあったのか、即ち自分が好き勝手に踊っていただけではないのかという確認だった。もっとも、サーシャはその可能性は殆どないと思っていた。バルトランドのウィッチ達からそれを告げられた時、エイラは思わず腰を浮かすほと驚いていたからだ。先にサーシャがわざと大袈裟に反応する事で、バルトランドのウィッチ達にそれが悟られる事はなかったが、もしそれが演技でだっだ場合、サーシャは不用意な発言を繰り返していた事になる。
「わたしはサーシャに何一つ嘘をついていないよ」
今のスオムス国内でエイラが確実に信頼できると言える数少ない人物の一人がサーシャだった。昔と比べ、少しばかり血の気が多くなったような気がしなくもないが、それがエイラの事を思っての事である事は重々承知している。
「ではスオムス政府はエイラさんを裏切っていたと言う事ですね」
「裏切っていたってのは穏やかじゃないな。あくまでもスオムスのためにそれがベストだと判断したんだろうな」
「その為にエイラさんを欺いたと。スオムスにとっては最善だとしても、それはエイラさんという一個人に対する裏切りである事に変わりはないじゃないですか」
サーシャは元々はオラーシャの人間だ。オラーシャでは主権は皇帝にある事が常識だった。しかしスオムスは共和国で、主権は国民にある。公人ではあるが、一国民であるエイラの主権を蔑ろにするかのようなスオムス政府の行動には憤りを覚えていた。
「一個人だからこそ、国益をとったんだろ。不本意だけど、これならまだ可能性はある」
「否定はしません。しかしそれは、誤差の範囲内にでしょう」
「だけど政府としてはそれに賭けざるを得ないんだろうな」
スオムスはいつもか細い可能性を紡いで生き延び、強くなってきた国だ。今回もそれを通すためにエイラを利用したのだろうが、利用された側が大人しく従うとは限らなかった。特にサーシャはどうすればスオムス政府に目にもの見せる事ができるか考え込んでいた。
「あんまり変な事は考えるなよ。結局のところ、わたし達は政府から金を貰って働いてる公僕だ。政府のいう事にはおいそれと逆らえないよ」
「おかしな事を言いますね。民主主義国家なら国民の声に政府は逆らえないはずでしょう」
「自分で言うのもおかしな話だけど、わたしが出るとなったら多くの国民はそれを支持するはずさ。民主主義国家の国民が支持するのなら、たとえそれが政府の思惑によるものだったとしても拒否する事は難しいな」
君主主権なら君主の思うがままだが、国民主権ではいくら当人が嫌だとしても、政府からの発表を国民が後押ししてしまってはそう簡単に逃れる事はできない。
「国外に逃亡しますか?」
「それを考えないでもないけど、この困難な状況をハッセやニパに押し付ける事になるな」
仮に国外に逃げるとしても、サーシャとサーニャ達だけで手一杯だ。何よりハッセやニパは軍人だ。この状態で簡単に国外に逃れる事はできない。
「そうですね。いっその事これを利用してエイラさんが主導権を取りに行く方がいくらか現実的ですね」
「そうかもな。オラーシャに負けなければっていう前提があるけど、上手くいけばサーシャ達の安全が確実に担保できる」
オラーシャ本国及びペテルブルク臨時政府との戦いは概ねスオムスが有利と言ってよかった。。ムルマンスクは完全にスオムスの支配下にあり、さらにはオネガ湖北方二百キロほどの地点までがスオムスの支配下になっていた。
ペテルブルク臨時政府については、本拠地であるペテルブルクが約十三万のスオムス軍により包囲されている。ペテルブルク側の兵力は五万から八万であり、このままいけばスオムスの勝利は間違いなかった。
リバウ方面には約十万のスオムス軍が進軍しているが、そちらはやや苦戦気味であった。
「オラーシャ本国はともかく、ペテルブルク臨時政府に関しては、上手くいけば明日にでも終戦できるかもしれません」
「本当か?」
サーシャの語った作戦は、成功すれば即座に戦争が終結するがいくつかの不安要素が後に残るものだった。だが今回はペテルブルクをとの早期講和こそが近道だと考え、エイラはその提案を受け入れた。
「後はこの事が公表されてからの勝負になりますね」
「バルトランドのウィッチ達によると、公表されるのは明日。多分政府は十分な準備をしているだろうな。わたし達の勝ち目は万に一つもない」
「ですがやらなければ今回の件と、今後の全ての責任をエイラさんは一人で背負う事になります。それがエイラさんの意思決定から来るものならともかく、他人のした事の責任まで一人で負う必要はないでしょう」
「そうだな。どうせなら信頼できる仲間にも一緒に背負ってもらわないとな」
ニヤリと笑って言ったエイラの言葉の意味を、最初サーシャは理解できず小首を傾げてエイラを見つめたが、その意味を理解すると諦めたようにため息を吐いた。
「仕方ありませんね。けしかけたのは私ですし、この際どこまでも着いていきますよ」
「自分がけしかけといて着いていくなんておかしな話だな」
「それもそうですね」
そう言うと二人は目を合わせ笑いあった。おそらく、こんな風な和やかな時間が取れる事は暫くはないだろう。そんな思いから必要以上に長く、二人は笑い合ったのだった。
スオムスとバルトランドが連邦国家を形成するにあたり、元首である大統領を決める必要があった。スオムスには大統領がいるが、バルトランドには現在明確な国家元首と言える人物がいない為、便宜上首相が代行していた。二つの国により構成される連邦国家といえど二人も国家元首はいらない。両国は一人代表を出して選挙をする必要に迫られた。
そのスオムス側の代表として高齢な現スオムス大統領パーシヴィキではなく、バルトランドでも高い人気のあるスオムス軍元帥、エイラ・イルマタル・ユーティライネンの名前が挙げられた。エイラ自身に権力欲が無ければ、当人の政治における手腕もまた未知数。ましてやエイラがその要求を飲むとも限らない。なによりオラーシャへの侵攻という重大な作戦中に軍の最高司令官を後方に引き抜くわけにはいかない。
そういった様々な理由からスオムス政府はエイラに対してこの事を一切伝えず、噂さえその耳に入らぬように中央から遠ざけた。
「わたしが政府から距離を置かれていたのは、この事を秘匿する為で、やたらめったら戦争を仕掛けていたのもわたしに大きな功績を立てさせてバルトランドからの支持を引き出すためだったわけだ」
後年、この時のスオムス政府の重鎮から事の詳細を伝えられたエイラは吐き捨てるようにそう言った。ある程度スオムス政府の事を信用していたエイラと違い、まるでエイラの事を信用していなかったスオムス政府に嫌悪感を隠す事ができなかった。
気にしてる人いないかも知れませんが、別に最近選挙があったからこんな話を書いたと言うわけではありません。本作に関しては最終的なゴールはほぼ決まっていますから。はからずしも選挙と同時期になったのはなんかすごく不本意です。
さて、そんなどうでもいい話は置いといて後書きのお時間です。なんかネタあったかなぁと考えてみてふと思ったのが、あの世界の医療ウィッチの学術体系はどうなってるんでしょうね。
宮藤さんをみてると明確な知識がなくても治療はできるみたいですけど、そうなるとヘルウェティアで医学を学ぼうとしたのって、何を学ぶ為なんでしょうね。もちろん、通常の医学と言うものを学ぶためなんでしょうけど、ウィッチの特性上医療ウィッチ専用の学問があってもいいような気がします。手術後の縫合とか治癒魔法で代用できるわけですし、通常の医療とは大分勝手が違うと思うんですよね。