ネウロイが侵攻してきた時、スオムスは冬真っ盛りでありこれによりネウロイの活動が低下していたことはスオムスにとって幸運なことであった。しかし北欧のスオムスとはいえいつまでも寒い冬が続くわけではない。1940年3月13日、その日はスオムスの3月にしてはかなり暖かい日だった。
エイラ達が朝食を食べていると突如として基地にスクランブルを知らせるサイレンが鳴り響き待機中だった第三小隊が即座に発進した。それに続いて第一、第二小隊が発進準備をしながらルーッカネンが状況を説明した。
「マンネルヘイム線の全戦線にわたってネウロイが今までにない規模で一斉攻勢をかけてきている。我々はこれをラドガ湖西岸からマンネルヘイム線中央部に向かって迎撃する。準備ができたら即座に出撃だ」
「了解」
エイラ達が先行していた第三小隊に合流すると、その時交戦中だった15機ほどの小型ネウロイをあっという間に撃破した。
「この付近のネウロイは殲滅したな。このまま急いでマンネルヘイム線に沿って西に向かうぞ!」
ルーッカネンの号令の下部隊は西へとむかいながら見つけたネウロイを次から次へと撃破していく。
「またさっきのポイントにネウロイが出現した。ニーナの小隊は急いで急行してくれ!」
「了解。みんな行くよ!」
「またかよー」
エイラがそう言うのも無理はなく先程から何度も西に行っては東に戻る行為を繰り返していた。本来であれば空域ごとに部隊を割り振って対処するがスオムス軍の数の少なさとネウロイの多さからそれができないでいたため一つの部隊が複数の空域を受け持つことになっていた。
「小型ネウロイが四機か。1人一機づつ手早く落として隊長達に合流するよ」
これが仮にカールスラントやオラーシャならば4機という数はそこまで大きな問題にならないがスオムスには対空砲があまり多くなくたった4機でも防衛線を突破される可能性が十分にある。とはいえそれは地上部隊しかいない場合の話であり今のようにウィッチがくればたった四機のネウロイなどものの数ではない。
「ニーナ弾が無くなってきたから一度基地に戻ろう!」
ネウロイを撃破した後にアンネリが言った
「ボクも賛成」
「さんせーい」
「そうだね。一度戻ろうか」
ニーナはルーッカネンに補給のため帰還することを伝えると基地に向かった。
基地につくとハンガーに待機していた整備班が燃料と弾薬の補給を手早く済ませると休む間も無く出撃した。基地と前線の往復を何度も繰り返しエイラ達第二小隊が本日八度目となる出撃をしようとした時、司令部から通信が入った。
「不味いことになった。第一中隊が全滅した」
ニーナがエイラ達にそう告げると
「全滅?一体何があったって言うんだ!」
「大型が大群で押し寄せてきたとか!?それだと流石にボク達だけじゃ無理だよ!」
「詳しくはわからないが原因はネウロイじゃなくて事故だそうだ。」
この時のニーナ達は知る由もないが、第一中隊が全滅した原因は出撃しようとしたウィッチ同士が衝突したことにより起きた爆発により周りの可燃物が燃焼し、ユニットが使用不能になったことによるものだった。この事故では幸い死者はでず、ぶつかったウィッチ2名が重傷の他整備班に数名の軽傷者が出ただけですんだ。しかしこの事故によりスオムス軍のウィッチの3分の一を喪失することとなり防衛線に大穴が開くこととなった。
「私たちは直ぐに第一中隊が受け持っていた空域に行き制空権を確保するように指令が出ている。何か質問は?」
「わたし達だけか!?」
「そうだね。後で隊長が援軍を送ってくれるかもしれないけどあまり期待はできない」
「28戦隊はどうだ?」
「そっちも3割近い被害が出てるから援軍は無理みたいだね」
他に質問が無いと見るとニーナは出撃を命じ第二小隊は指定されたポイントの防衛に向かった。
「第一中隊が殆どのネウロイを撃破してくれていたおかげで案外楽に片付いたな」
「けどわたし達はどうにかなったけど隊長達の方は大丈夫かな。あっちはまだまだいっぱいネウロイいたはずだけど」
「連絡がないってことは問題ないってことだろ」
その時エイラの未来予知に反応があった
「上からネウロイ!」
そう言いながらエイラが回避行動を開始し、他の三人が頭上にシールドを展開したと同時に頭上から20機ほどの小型ネウロイがビームを撃ちながら現れた。さらに悪いことは続いた。
「正面にネウロイの大編隊だ!」
そう言ったミッコの見る先には60機以上のネウロイの集団がいた。
「タイミング悪すぎだろ!」
「アンネリとミッコはここを頼む!私とイッルで正面のネウロイを足止めするよ!」
そう言うとニーナはエイラとともに正面のネウロイの集団に突入した。最初の一撃でニーナは二機、エイラが三機撃墜するがネウロイはそれを無視し数を活かして強引に突破を図ってきた。それを妨害するためネウロイの進路に立ち塞がるが、殆どのネウロイはそれを無視して前へと進もうとしたが足止めのためか十数体のネウロイが反撃してきた。
「ここは私がなんとかするからイッルは突破したネウロイの足止めを頼む!」
「了解!」
エイラが1人離脱し突破したネウロイを追撃するがそれに対しても数体のネウロイが足止めのために反撃するだけでやはり殆どのネウロイは前進を続けている。
このまま突破される訳にはいかないエイラは未来予知の固有魔法を活かして反撃してきたネウロイの攻撃を避けるとそのまま突破したネウロイを追いかけさらなる追撃を加えた。流石のネウロイもこれは無視できないと判断したのか約半数がエイラに攻撃を始めた。
「そんなヘナチョコビームなんか当たるか!」
ネウロイのビームを避けると残りの半数のネウロイを足止めするためにさらに突破しようとするが、攻撃してくるネウロイの数が多く中々前に進めずネウロイとの距離はどんどん開いていく。
「くそっ!待てよ!」
その瞬間、何故かネウロイ達は攻撃をやめ突然踵を返しペテルブルク方面へと引き返し始めた。思わず唖然としたエイラだが一瞬の後に我に帰るとニーナに通信を送った
「ニーナ聞こえるか?こちらユーティライネン軍曹。ネウロイが撤退し始めた。追撃するかどうか指示を頼む」
しかしそれに対しては少しのノイズが流れるだけで応答がなかったためエイラは今度はアンネリに呼びかけた
「アンネリ聞こえるか?」
アンネリからも同様に返答がなく今度はミッコに対して呼びかけた
「ミッコ?聞こえてるか?」
三人から応答がないことに不安を覚え探しに行こうとしたがルーッカネンからの帰還命令と自身の魔法力の消費の激しさから一時帰還した。
基地に帰還すると直ぐにルーッカネンにニーナ達のことについて尋ねた。
「隊長ニーナ達から連絡はありましたか?」
「特にないな。最後にあった連絡はイッルならネウロイの追撃にいかせたと言う連絡だそうだ。」
「それから一回もないんですか!?」
「そうだ。撃墜されて帰れなくなってるかもしれないから近隣の部隊に捜索するよう要請を出しておいた」
「わたしも探しに行きます」
「ダメだ。朝から戦い続けてイッルももう限界だろう。そんな状態でもしネウロイにあったりしたらどうするつもりだ」
「わたしは平気だ!それよりもしニーナ達が怪我とかしてたら一刻も早く見つけないと」
「それはもっと余裕のある奴にやらせるからイッルはとにかく休め。これは命令だ」
命令と言われては無視して探しに行くこともできずエイラは渋々少しの間休憩することにした。
それからあまり時間をおかずに三人が見つかったとの報告が寄せられた。しかしそれはエイラ達が思っていたのとは違い2人が死亡、1人が意識不明の重態という報告だった。
ブレイブウィッチーズで雁淵ひかりってどこに移動になってたんだろう。エイラとサーニャが何処かに(おそらくカウハバ基地)に送ろうとしていたとは思うけど502か飛んできた方向がほぼ正面っていう不思議な現象が起こってた。502は東の方にあるグリゴーリを破壊しに行こうとしていてひかりは北、あるいは北西のヘルシンキへと向かってる。後ろから追いかけるならともかく正面からすれ違うってマジでどこ行ってたんやろ。不思議。一応自分中で考察はあるけどそれはまた今度
活動報告に前回の後書きの考察をもうちょっとだけ詳しく書いたの載せました(もっと詳しく書こうかとも思ったけど面倒臭くなってやめた)矛盾点の指摘やより詳しく知りたいみたいなことなら感想なりコメントなりでお知らせください。気付いたら返信します。