軍大学入学に伴いスール=メリヨキ基地からヘルシンキへと移動してきたエイラは、その足でミッコが入院している軍病院へと向かった。しかしミッコの怪我の原因の一端に自分が基地に帰還した事にあると思っているエイラはその負い目から病室の前で中に入るのを躊躇っていた。
「お見舞いですか?」
偶然通りかかった看護師に声をかけられた。
「あ、はいそうです」
丁度その病室に用があったのかその看護師は扉を開け来客を告げた
「ニエミネンさんお見舞いの方がいらっしゃいましたよ」
看護師の後ろからエイラは気まずそうに言った
「ミッコ、その久しぶり」
「イッルは真っ先に来てくれると思ってたのに連絡ひとつよこさないなんて酷いじゃないか」
病室のベッドの上から拗ねた様にそう言ったミッコは一見すると怪我も殆どなく元気そうに見えた。
「ごめん。けどわたしが怪我さしたみたいなものだから合わせる顔がなくて」
「それは違うよ怪我したのはボクが弱かったからであってイッルのせいじゃないよ」
「けどわたしが帰らずにみんなを探してればミッコも軽傷で済んだかもしれないしニーナ達だって死ななかったかもしれないじゃないか!」
「それは違う。ボク達よりもよっぽど多くのネウロイを相手に戦ったんだから探しに来れないのは仕方ないよ」
「けど」
エイラが納得できずに反論しようとするのを遮って言った
「それに謝るのはボクのほうだよ。本当なら途中で合流したニーナと合わせて3人がかりで戦ってたボク達がイッルの救援に行くはずなのに返り討ちにあったんだから」
そう言われるとエイラは何も答えられなかった。確かにあの時エイラは約40機のネウロイを1人で追撃していてミッコ達は3人で約40機と戦っていたため本来なら死んでいたのはエイラだった可能性のほうが高かった。
「この話はもうやめよう。それよりイッルは何かお土産持ってきてないの?」
そう言われて持ってきていたものを取り出した。
「はい、サルミアッキ。やっぱりお見舞いと言えばサルミアッキだよな」
「わぁーありがとう!病院食ばっかりだったからすごく嬉しいよ!」
「病院抜け出して買いに行けばいいじゃないか」
「あー、そっかイッルは知らなかったのか」
「何を?」
「怪我の後遺症で左足が軽く麻痺してて前みたいに歩けないんだよね。外出する時は杖必須だよ」
てっきり怪我したのは完治したと思っていたエイラは驚きの声を上げた。
「治るのか?」
「完治はしないってさ。お医者さんからは前線への復帰は難しいって言われた」
「じゃあ軍を辞めるのか?」
「上からはカウハバでの教官任務の打診が来てるんだけどどうしようか迷ってるんだよね」
「なんで?受けたらいいじゃないか」
「今回スオムスで初めてウィッチの中から死者が出たしボクも大怪我して親がすごく心配してるんだよね」
「ミッコはどうしたいんだ?」
「正直残っても戦えないしもう辞めてもいいかなって思ってる」
「そっか、じゃあ寂しくなるな。同じ小隊の仲間がみんな居なくなっちゃうんだ」
エイラは泣きそうになりながら言った。
「死ぬ訳じゃないからそんな顔しないでよ。それにイッルを1人にするのも心苦しいし残って欲しいって言うならボクは残るよ」
「わ、わたしはミッコに残って欲しい。けどもしまた怪我したりしたら嫌だ!だからミッコが辞めたいなら辞めた方がいいと思う」
「やっぱりイッルは素直でいい子だね」
「な、なんだよ急に。褒めても何も出ないぞ」
突然褒められ頬を少し赤く染めながら言った
「決めたよ、やっぱり軍に残ることにするよ」
その言葉にエイラは一瞬嬉しそうな顔を浮かべたがすぐに真剣な顔をして尋ねた。
「わたしは嬉しいけどいいのか?親に止められてるんだろ?」
「いいんだよ。あんなに寂しそうな顔されたら辞めたくても辞められないよ」
「別にわたしは寂しくなんかないからな!」
「さっき寂しくなるって言ったたじゃん」
「言ってない!」
「はいはい。そんなことより大幅な配置転換があったって聞いたけどイッルはどうなったの?」
ミッコとしてはもっとエイラをからかってもよかったが面会時間が終わる前にエイラの配置を聞いて遊びにこれるか聞いておきたかった。
「わたしは軍大学に行くことになった」
「軍大学?あそこはウィッチはいけないんじゃなかったっけ?」
「別にそんなことないみたいだな」
「へーじゃあ暫くはヘルシンキに居るんだ」
「長かったら一年ぐらいいることになるかも」
「じゃあ毎日サルミアッキ持ってきてね」
「サルミアッキ目当てかよ!」
「だって病院食ばっかり飽きるんだもん」
確かに病院食では刺激が足りないのかもしれないがエイラにとっては中々に不憫な話である。
「それにしてもイッルが軍大学に行くなんてなー。スオムス軍の中でもそれってエリートコースだよね」
「多分そうだと思う。マンネルヘイム元帥からの勧誘だから正当な道とはちょっと違うと思うけど」
「えっ、元帥から直接勧誘されたの!?」
「うん、前に視察に来た時誘われてその時は断ったんだけど最近また勧誘されたんだ」
「まって視察しに来た時勧誘されたとか聞いたないんだけど」
「その時は行く気なかったし言わなくてもいいかなって思って」
「へーじゃあどうして今回は行く気になったの」
「大学に行けばウィッチの犠牲を減らせるって言われたから」
「ウィッチの数が少ないからむしろ今後は被害が増えるんじゃないのかな」
「それをどうにかするために大学で勉強するんだよ」
「そっか。それよりそろそろ面会時間が終わるよ」
そう言われて時計を見ると思っていたよりも長く話していた様で面会時間終了5分前だった。
「本当だ、じゃあそろそろ帰るよ。また来る」
「うん、次もサルミアッキお願いね」
その言葉にエイラは呆れながらも了承した。
今回はこの作品を書くにあたって真っ先に考えていた魔法力に関する考察です。アニメ三期三話で新たにわかったことが案外考察とあっていたので設定を変えなくて済みました。
魔法力考察
ロスマン先生曰く魔力量は不変
ではなぜ宮藤は強力になっていたのか?そこで魔力には3つの要素があると考えます。
魔法力三要素
魔力量→単純な魔力保有量
魔力放出力→一度に使うことのできる量
魔力耐久性→持続して使い続けれる時間
魔力量
努力により増えることがない
雁淵ひかりはこの量が少ないため最低限の戦闘能力しか無い
魔法放出力(量)これは三期三話で出てきます所謂魔法圧
魔法を使う際一度に使える最大量。魔法を使うことにより最大値は大きくなる。宮藤は一期で501に所属して魔法を使った(おそらく所属前はあまり使っていなかった)ことにより徐々に増えていた。二期のユニットが耐えられなかったのはこれが大きくなっていたからだと思います。出力が上がるとシールドの強度、治癒速度などが上がるのではないか?
しかし疑問点としては三期では飛ばなくなっただけでシールドは強力なまま。おそらくこれは魔法圧が単純減ったのではなくどの魔法にどれだけの魔法力を使うかをうまく調節できていないため起こるのではないかと考える
魔力耐久性
自分の保有する魔力を使うと疲弊する。持続してどれくらい魔法を使えるのかと言うこと。魔力の残量に余裕があっても耐久性が低ければ魔法が使えなくなる。銃身が焼ける感じ。宮藤はもともとこれが低かったのが501に所属したことによりこれが上がり治癒できる人数上限が上がった。ハルトマンが映画で飛べなくなっているがそう時間をおかず再度飛んでいることからハルトマンはこれが低いのではないかと考察します。