後でちょっと口調を変えたりするかもです。
1945年5月某日ブリタニア領マルタ島に5つの戦線において主力となる国々の重鎮が集まり今後の行動方針について話し合いの場が設けられることとなった。
「昨年ガリア北部の巣の破壊、並びにオラーシャ北部のグリゴーリ破壊によりネウロイとの戦いに終わりが見えてきたと言うのは各国の共通認識であろう。
本日はこの戦争が終わったその後、どのように世界の平和を守っていくかについて話し合いたいと思う」
リベリオン合衆国大統領サイモン・ルーズベルトが言った。
「我がカールスラントが解放されていないと言うのに随分と気の早い話だな」
そう言って帝政カールスラント宰相フランツ・フォン・パーペンがルーズベルトを睨んだ。
「ああ、これは失礼。しかし既にカールスラント解放のための計画は準備段階に入っていると聞く。早ければ今年の末には解放されるそうじゃないか。解放されたも同然ではないですか?
ああ、オラーシャは未だ計画は練られていませんがカールスラントが解放されればネウロイ占領地の奪還もそう遠い話ではないでしょう」
口を開こうとしたオラーシャ帝国首相セルゲイ・ケレンスキーに先んじてルーズベルトが言った。
「そちらから事前に頂いた資料によると今後ネウロイのような脅威が現れた時、並びに世界の何処かで紛争が起きた際それを調停するためのにある程度の軍事力を持った国を常任理事国とし世界の安全と平和を守るための機関を設立するとのことだが具体的にどの国にそれを付与するつもりなのか。
まさかとは思うがそこにいるスオムスを加えるつもりではあるまいな」
扶桑皇国総理大臣鈴原勘太郎が尋ねた。
「我がリベリオン、扶桑、ブリタニア、カールスラント、オラーシャは常任理事国として入る事になるだろうと考えている。ここに後2カ国ほど加えた七カ国を常任理事国としたいと考えている」
「その2カ国にスオムスがふさわしいと?」
「他ならぬチャーチル氏の推薦でね」
ルーズベルトの言葉により議場の視線を集めたブリタニア連邦首相ウォルター・チャーチルが咳払いをすると言った。
「この大戦が始まって以来、北方方面軍のための武器生産などで経済的に随分と大きくなった。そして何よりそこにいるユーティライネン中佐を筆頭に優秀なウィッチも多い」
視線を向けられたエイラは浅く御辞儀をする事でそれに応えた。
「対ネウロイ、対怪異を主眼に置く以上はそう言った国は常任理事国たらあるのではないですかな」
「…ガランド少将はどう思う」
パーペン宰相が後ろに控えていたカールスラント空軍ウィッチ隊総監アドルフィーネ・ガランド少将に尋ねた。
「数はともかく質的には目を見張るものがあります。おそらく同数であれば勝てる国はそうそういないでしょう」
「異論が無ければスオムスもまた戦後の世界の安全のための一翼を担っていただきたい所だがリュティ大統領、いかがですか?」
ガランド少将の言葉を聞きルーズベルト大統領がスオムス大統領、ライモ・リュティ大統領に尋ねた。
「光栄な事ですが現状我が国の事だけで精一杯でして確約はしかねます」
「それならご安心を。我が国はスオムスに対して今後より一層の支援をすると約束させていただくので」
「もし加入するのであれば我がオラーシャも良き隣人として支えていこうじゃないか」
「…前向きに検討しようと思います」
苦し紛れにリュティ大統領がそう言った。
「ブリタニアとしても強力なウィッチを保有するスオムスには是非とも参加してもらいたい。もちろん、それ相応の支援は約束しよう」
「…」
ここまで好条件ならば即頷いても良さそうだが何か裏があるとリュティ大統領は勘ぐっているようだった。
「まぁまぁそんなに詰め寄る事はないだろう。前向きな返答がもらえたのだからそれでいいではないか。きっと次に会う時はいい返事がもらえる事でだろう。
それよりももう一カ国はどこにする。我が国としてはオストマルクなどはどうかと思うのだが」
パーペン宰相が言った。
「我が国としてはガリアを考えていたのだが他に意見は?」
ルーズベルト大統領が尋ねた。
「ガリアが良いと思う。かなりボロボロになってはいるが立て直せればあの国の軍事力は世界の安全を守るにふさわしい実力がある」
チャーチル首相が言った。
「軍事力ならばオストマルクもかなりのものではないか?国内に問題の多いガリアよりはオストマルクの方が即戦力になるのではないかな」
ケレンスキー首相が反対意見を述べた。
「我が国としてはスエズ運河からコーカサス地方に向けて進軍を止め続けているオストマンが相応しいと考えている。ネウロイに容易くやられた上に組織だった撤退もできなかったその2カ国によりはオストマンの方が良いだろう」
鈴原総理がオストマンを押す声を上げると自然と場内の視線はリュティ大統領に集まった。
「リュティ大統領はどう思いますか?是非六カ国目の常任理事国として意見をいただきたいのだが…」
ルーズベルト大統領がニコニコと笑みを浮かべながら問いかけた。
「未だ正式な常任理事国ではないので意見する立場にないと考えます」
額に浮かぶ汗をハンカチで拭いながらリュティ大統領は答えた。
「なにも貴方の意見を持って決定しようと言うつもりはありません。あくまでも参考にさせてもらうだけです」
「軍事力が強い国こそ常任理事国とするべきと考えます。
お恥ずかしい事に私は軍のことは門外漢でして…。ユーティライネン中佐、どの国が良いと思うかね?」
問いかけられたエイラは内心この場にいた事を後悔していた。
元々ここにはマンネルヘイム元帥も来る予定となっていた。エイラはウィッチに関する事について意見を聞くことがあるかも知れないと言われてウィッチに関する事についてのみ答える予定で出席していたに過ぎず本来こう言った質問はマンネルヘイム元帥が答える事になるはずだった。
しかし北方方面軍の担当区域でネウロイの攻勢があったため急遽出席は取りやめになりこの場にスオムスの武官はエイラ一人しかいなかった。
「わたしには答える権限がないかと考えます」
「構わない。言ってくれないか?」
リュティ大統領がそう言って同意を求めるかのように各国の首脳を見渡すと幾人かが頷いて同意した。
「…この戦争で5つある大きな戦線において主力となっていると言う点では南方方面軍のロマーニャ」
とりあえずどの国にも加担しないような形にしようとロマーニャを上がようとしたその時、部屋の温度が数度低くなったと錯覚するほど剣呑な空気がスオムス以外の各国の首脳から流れた。
「はガリアやオストマルクと比べて軍事力が低くウィッチも我が国ほど優秀ではないので無いとして」
そう言うと室温が元の温度へと戻った。
「ガリア、オストマルク、オストマンの三国はそれぞれ違った問題を抱えていて甲乙つけ難いかと。そのためこの機関が作られる時、直前に再度会議を行いもっとも良い国を選ぶのが最良かと思います」
「ユーティライネン中佐の考える各国の問題点は何かな?」
「ガリア、オストマルクについては皆さまご存知の通り国内がネウロイのせいで安定していないことですね。オストマンは軍の近代化が欧州や扶桑と比べてやや遅れているためそれさえクリアできれば七カ国目に相応しいかと」
先ほどのような剣呑な空気が流れていないことから及第点と言える意見を述べた事ができたと察したエイラは胸を撫で下ろした。
「ふむ。まぁこの三カ国それぞれにメリットデメリットがある事は周知の事実ではある。私はユーティライネン中佐の意見に賛成しよう」
意外な事に鈴原総理が真っ先に賛成の意思を告げた。
「確かにユーティライネン中佐の言うことはもっともだな」
それにチャーチル首相が続き各国首脳が賛成の意を表した事でこの議題は次回に持ち越したなるのだった。
ヤルタ会談も考えたんですけど場所的にネウロイと近すぎてヤルタではやらないんじゃ無いかと思ってマルタにしました。
多分戦後は対ネウロイ、対怪異を考えて国連ができるんじゃ無いかなぁと思ってこの話を入れました。
果たして国対国の戦争が起こるのかどうか、起こる前に別の怪異との戦いとか起こりそうな気もしますけどどうでなんでしょうか。