Fate/kaleid Apocrypha プリズマ☆イリヤ   作:超高校級の切望

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魔法少女

 この世界には魔術と呼ばれる物がある。

 それは決して空想のお伽話などではなく、表の世界に知られぬだけで確かに存在していたのだ。

 遠坂凜はそんな魔術師たちの集う「魔術協会」より派遣されたエージェントらしい。そんな説明を、場所を変えイリヤの部屋で行う遠坂凜とそれを聞くイリヤとジーク。

 とても信じがたいがイリヤの持つルビーと言うならさいステッキはとてもAIとは思えぬほど流暢に返答をするし、どんな材質で出来ているのかクネクネ動く。

 

「それで、何故秘匿するべき魔術道具が一般人であるイリヤの手に渡り、隠れて行動すべき貴方が彼女に関わる?」

《そりゃあもう、イリヤさんが私の新しいマスターになったからですよ》

 

 ルビー曰く凜とルビーの妹のマスターは、共同任務を言い渡されて置きながら仲違いを起こし魔術戦を勃発。さらには回収対象である未だ謎多きカードをお互いに放つために使用しようとしたそうだ。

 その結果、ステッキ達は主を見限り離反。その後ルビーはイリヤをマスターと見定めたらしい。

 

「なるほど。大体の事情は理解できた………と、思う。取り敢えず凜さん。何故そのような恥の多い人生を歩める?」

「喧嘩売ってんの!?」

「ん? いや、そういうつもりはなかったのだが。すまない、何か気に触っただろうか? 俺はただ、師との約束も果たそうとせず何をやっているのかと言いたくて」

 

 正論だった。正論過ぎて何も言い返せずぐぬぬ、と唸る凛。ジークはそんな彼女から話を聞くのは無理そうだとルビーに向き直ることにした。

 

「このような任務を言い渡されるからにはカノジョは優秀な魔術師という事になるのだろうが、この街は安全か?」

《マー、表向きには問題はないかと。現状は、ですけどね》

「そうか………では、君も思うところがあって彼女から離れたのだろうが、この街に住まう者としてお願いしたい。彼女と再契約をして問題の早期解決を願う。もちろん、嫌がることをさせるのだから俺も出来る限りの手伝いはするが」

《おお! 子供とは思えぬ殊勝な心がけ! 良いですね〜。ウチの凛さんにもせめて1%だけでもこれぐらいの優しさがあれば……》

「すまない。他人と比較されるのは、なれない。ましてや相手を貶めす為に使われるのは、些かいい気分とは言い難くなる」

《本当に子供なのか疑いたくなるほど人間が出来てますね〜。ん〜、ルビーちゃんとしても貴方のような子の願いは聞いてあげたいんですが〜………》

 

 よほど凛をマスターにするのが嫌だったのか翼のような部品で頭(?)を抑えるルビー。

 

「……すまない。俺が軽薄だった。そこまで彼女が嫌だったとは。無理強いはできない」

「ちょっと、せめて言葉を選びなさい」

「…………?」

 

 青筋を立て引きつった笑みを浮かべる凛に、ジークは不思議そうな顔をした。

 

「はぁ………まあ、取り敢えず今回の任務はそのバカステッキが必要で、それが無いことには早期解決もあったもんじゃないのよ。手段としては無理矢理取り返すか───」

「……………」

 

 その言葉にジークは凛とイリヤの間にわって入る。

 現状ステッキによる転身をしているイリヤの方が強いのだが、それでも女の子を守ろうとするジークの行動に凛は再びため息を吐く。

 

「もう一つは、その子が私の事件解決に手を貸してくれるってのもあるわよ?」

「しかし、危険を伴うのでは?」

「それは大丈夫よ。なんたってそのステッキ、機能だけは一級品だもの。それこそトラックが突っ込んでこようと無傷で済むわよ」

「それとこれとは話が変わる」

 

 ハッキリと凛の目を見て告げるジークは、本当に小学5年生なのだろうか? 貫禄がありすぎる。

 

「あ、あの………ジーク君。私は、別に………」

「イリヤ?」

「さっきジーク君も言ってたように、そーきかいけつ? したほうがいいんでしょ? だったらここで言い争うよりは、凛さんと協力したほうが良いと思うの」

「…………本音は?」

「あ、いやー………えっと。はい、すいません。魔法少女になれて、ちょっと喜んでます」

 

 素直に本心を告白し、うう〜と顔を真っ赤に染め俯くイリヤに、ジークはため息を吐く。

 

「だが、それでも君が選んだ道だ。俺がとやかく言うのは、やはり違うだろう」

「ほえ?」

「止めは、しない………だが、及ばすながら俺も力になろう」

「ついて来るっていうの? 一般人を巻き込むのは」

「既にイリヤが巻き込まれている。霊装を持っている、それだけを理由に」

「…………わかったわ。ま、知り合いがいた方がその子も安心できるでしょ」

「感謝する………」

 

 

 

 

 

「理由は言えない。だが、夜間外出を許可してほしい」

 

 そして、家に戻ったジークはムジーク家最高権力者であるトゥールに理由を伏せながら頼み込む。基本的に嘘をつけない性格なのでハッキリと言う事にした。

 

「………………」

「……………」

 

 まっすぐ見つめ合う二人をアルツィアはオロオロ眺める。ジークが言う初のわがままを尊重してやりたいが内容が内容なので止めるべきかと判断に困っているのだ。

 

「夜更しは許さん」

「学業の妨げにならないようにする」

「夕飯はどうする?」

「きちんと食べる。その後、眠る。時間になったら起きる」

「そこまでする理由はなんだ?」

「友の為だ」

「………………」

 

 その言葉にトゥールは何かを思い出すように目を閉じる。

 

「………アインツベルンの娘か?」

「ああ………」

「厄介な………いや、良い。それが、他でもないお前がしたい道だと言うなら、止めはしない。だが、約束しろ。必ず帰ってこい」

「ああ、解った」

 

 

 

 そんな訳で翌日。学業を終え、自宅に帰ると宿題を終わらせ食事を取りすぐに眠りについたジークは深夜目を覚ますとアルツィアとトゥールに見送られ街に出る。

 こんな時間だ、子供が出歩けば直ぐに補導される。人に気をつけながら学園に向かっているとイリヤと合流する。

 

「あ、やっぱりしまってる……」

 

 当然だが校門は閉まっていた。高校生ならいざ知らず、小学生の二人にはかなり高い。が、ジークはピョンと飛ぶと校門の上に飛び乗りイリヤに向かって手を伸ばした。

 

「捕まれ。引き上げる」

「………ジ、ジーク君すごい身体能力だね」

「ああ、身体強化の魔術を使ってるからな」

「なーんだ。そっかあ………………え?」




遠坂さんちの凜さん

うっかり任務を忘れ内輪もめの末ステッキに見限られた魔法少女(笑)。

ヒロインは誰?

  • 幼馴染ムッツリ属性イリヤ!
  • 小悪魔×天然無表情クロ!
  • 無表情カップル美遊!
  • 全員でハーレム!
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