歓迎会からどれくらい経っただろうか。地底に暮らしていると太陽の動きが欠片もわからないため、時間や日付感覚が狂ってしまった。曜日なんてものはとうに忘れされている。
大体、2,3か月ぐらいになるのだろうか。寝た回数はを数えるとか途中からやっていない。どれくらい時間が経ったとかあまり重要じゃないけどね。
流石にもう地霊殿の地図は完璧に覚えることができた。地霊殿の住民とは歓迎会での感触が良く、さとり、お燐、お空とは順調にやっていけている。
「おー、おはよう。さとり」
「おはようございます。誠人」
「今日は何するんだ?」
「今日も変わらずですよ。もうご飯はできているので、食べましょう」
このように、さとりとも何気ない会話を気負いなくできるぐらいには仲良くなった。
俺は幻想郷に来る前から毎日のルーティーンだったから面倒くさいとかする必要ある?とかならなかったが、妖怪ひいては覚り妖怪にとってはどうなのだろうか。
「そんなに気を使わなくても良いのに。覚り妖怪は心が読めますが、会話が嫌いというわけではありません。こうやって毎日何気ない会話を続けられていることがかなり新鮮なので、こう見えて結構楽しんでいるのですよ?」
聞けばお燐とお空の二人は元々は動物だったらしく、長い年月をかけて妖怪へと至ったらしい。そのため、元が元なだけに完全に人間としての感性だけで過ごしているわけでもない。気分の赴くままに動物の姿で過ごしたり、時には人間として働いたり。
また、さとりがペットとして飼っていたという経緯もあって主従関係のような縦の関係が出来上がってしまっている。いくらお互いが思っているとはいえ、例えいらないものだったとしても、そこにはどうしても委縮してしまったり、一線を引いてしまったりとあるみたいだ。
「妖怪という形で人になり、自我を手に入れ、近しい存在になったはずですが、理性と感情、そして知性を持ってしまったことで何か通ずるものがあるのでしょう。前の時と比べ、どこか遠く感じてしまう時があります」
そう語ったのはさとりだった。
俺がここに来る前は三人で過ごしていたということとなる。この話を聞いたときかなり心が痛んだ。どのような思いで生活を送ってきたのだろうか、と。
何も言葉が思いつかなかった。だからこのさとりの悩み事に相談に乗ることができない。頷くことができない。適当に相手の話に合わせて相槌を打てばよかった今までとは状況が違うのだから。
沈黙が続き、やがてさとりがカバーをしてくれるように話し出す。何も言えない自分が情けなくて、さとりに心の中で謝る。
「人間に心配されるほど、覚り妖怪は弱くないですよ。まったく、妖怪のことを甘く見すぎていませんか?」
「かもしれない。けど、だからって俺の対応が変わるかっていうと、そうでもないだろ。独りは絶対悲しいいって」
「……それは人それぞれというものです」
「そうなのかもしれない。俺とさとりには人間と妖怪っていう隔たりがあって、違う存在なのかもしれない。それでも、人という枠では同じところに立っているはずだと思う。ただただ生まれてくる場所が違った、そうじゃないのか?だって、俺もそうだけどさとりにも心はあるだろ?」
「ッ……」
「強者とか弱者とか関係ない。心配なことは誰にだって心配する。確かに、強者は強いが故に弱者より心配されることは少ないと思うけど。でも、強者が心配されることが悪いわけじゃないし、弱者が強者を心配することが驕りだなんて間違ってるんじゃないか」
「少なからず、さとりが傷つき、苦しんでいることぐらいは俺にだってわかる。だから、助けたいと思うことは普通だろ?さとりは俺の命の恩人なんだ。俺程度だったとしても、手を差し伸べることぐらいはできるし、させてくれよ」
予め考えていたわけではなかった。何か伝えたいと思い、必死に考え、そして伝えられた俺の思い。どれだけ言葉で飾ってもさとりは心が読めるから、本当か嘘かすぐにわかる。けど、今伝えた言葉・思いは欺瞞ではないことを胸を張って言える。
だから、目をそらさずさとりと正面から向き合う。
5分か、10分か。耐えきれないといった様子で俺から目を反らしたさとり。こちらの方をチラッと見ては反らし、チラッと見てはまた反らす。それを繰り返しているだけで、一向に何も話さずただ佇んでいる。その顔は少し苦そうな表情をしている。
「話を戻すけど、こうやって会話することを楽しんでくれてたなら安心したよ」
「……。ぁ……。ッ……」
何かを伝えようと言葉を紡ぐが、音が上手く出ていないみたいだ。何か、言いづらいことなのか。さとりの手は汗を握るみたいに、拳を固めている。
焦らせず、たださとりの言葉を待つ。
「……あなたは、違うと。そう、言うのですか?」
絞り出すようにそして弱弱しい言葉だったが、確かに聞こえた彼女の思い。それは、いったい何を意味するのか。
彼女自身、俺に答えを求めているわけでもないらしい。 脱力するように、ふぅっと大きく深呼吸して息を吐き出し、動き出す。
「誠人の思いは確かに受け取りました。はぁ、私の生きてきた年月よりも遥かに短い人間に諭されるとは」
「ははは。少しは役に立ったか?」
「そうですね、中々面白い考え方でしたよ」
歩き出した彼女の隣に駆け足で移動し、ご飯に向かう。
「案外、人間と変わらないんだな」
「そう思うのはあなたぐらいです」
「そうか?現代の外の人間なら少なからずいると思うけど」
「想像できませんね。妖怪が幻想郷から出ることはないですが」
「この世に、不変なんて存在しません。ましてや、心なんてもの」
え?
「なんでもないですよ」
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少し重たい会話だったが、食事の席ではいつもと変わらない雰囲気となった。
「んじゃ、俺もやることやるわ」
「はい」
少し前、さとりから後でやって欲しいことを伝えてもらえる予定だったのだが、待てど待てど指令がおりてこない。待てなかった俺はもう一度さとりに聞いてみたところ、やっぱり特にして欲しいことはなかったらしい。好きにしたら良いとのことだった。
ここで考えた。それなら、勝手にやったら良いんだねっと
さとりの言っていた通りであったならば、この館といえる大きい建物の中にいる人は合計で四人となる。つまり、この地霊殿を管理するために必要な人員が明らかに足りていないのだ。もちろん、俺も足しても全然足りない。
自由気ままに過ごしている元動物の妖怪ならば、余計に人手不足なはずだ。
結論は出た。とりあえず、このことをさとりに伝えなければならない。が、まだ覚り妖怪との接し方は慣れていない。
「ちゃんと聞こえていますよ。掃除道具はこことあそことあちらとこちらにありますので、どうぞ。料理は普段私が作っているので、声をかけてください」
「お、おう」
先回りして道を示してもらえたので、後は実行に移すのみ。
ありがとう
「いえ」
こうして、俺は無事お客様で干物な属性から抜け出したのだった。
「やっぱり、広いなぁ。掃除しても掃除しても終わらねぇ」
大きさの割に掃除がかなり行き届いていたみたいだが、それでもできていない所はできていない。そういった個所を片っ端から掃除しているのだが、如何せん時間がかかる。
その人の感覚になるが、掃除は定期的に行わなければならない。そのため、地霊殿を一周する頃には元の場所をまた掃除しなければいけなかったりする。救いは日本式の家だったこともあり、掃除の仕方をわかっていたことだ。
「無限ループって恐ろしいぜ」
たかだか二周目が終わっただけであるのに大げさな言い様である。
「これ、もし俺が絵を描けてたなら絶対書いてる」
本日の掃除が終わり、道具を片付けて何をしようかなと考えていると、とある中庭で動物に囲まれながら餌やりをしているさとりに出くわした。
色とりどりの動物たちと触れ合っている美少女。しかも見惚れそうな程の良い笑顔をしている点もポイントが高い。邪魔するには申し訳ないという思いとその一場面を見ていたいという思いから廊下の影からひっそりと観察する。
動物たちからは好かれている、とは本人の談。だが、間違っていない。この光景をみたら誰だってそれが本当のことだってわかる。 それだけの数に囲まれている。その上に、もみくちゃになっているわけでもなく、動物たちも節度のある甘え方をしている。
順番の取り決めとかしていないはずなのに、自然と列のようなものが作られ、さとりとじゃれ合った動物から中庭を離れていく。
すごい。これは動物園とかでは見られないぞ
それ程までに生き生きとしていて、かつ乱れがない。自由なはずなのに迷惑な自由行動をとっている物がいない。
俺は餌やりが終わるまで、その場から動かず見ているのだった。
「出てきても問題ないですよ」
餌やりが終わり、思い思いの場所へ行ってしまった動物たち。今目の前にある中庭には数える程度氏は残っていない。餌がなくなっても座り込んでいたさとりから声がかかる。
「ばれてたのか」
「最初から気付いていました。心の聞こえる範囲は、それなりに広いですから」
「なるほどねー。ま、それなら遠慮なく」
座っているさとりの少し隣に同じように腰掛ける。
「いいもんだな。地底でもこんなに落ち着く場所があるなんて」
「当たり前でしょう。ここは地霊殿なのですから」
「それ、答えになってるのか?」
「充分なっていますよ。……さて、お茶でも持ってきましょうか」
「え、いや。悪いって」
「私も飲みたいので」
そういってさとりが歩き去って行った。
んー、気長に待ちますか
「お待たせしました」
足をブラブラして口を開けて間抜けな顔をしていると、お盆を置く音が聞こえ挟むようにさとりが座った。
「どーもー」
お盆の上には甘いお菓子と熱いお茶が置いてあった。お礼を言って、お茶が入った容器を手にする。
「あっつ!」
「それはそうでしょうに」
容器から手を放しさとりの方を見ると、何も感じていないかのように平然とお茶を啜っている。
「そんな所で妖怪と判断しないでください。これは、私が好きな温度で入れたお茶です。誠人に渡した熱々のお茶というわけではないので」
「おいおい、それはずるいって」
「好みの温度とか知りませんし、仕方ないじゃないですか」
「うーん、それもそうか」
今度は火傷しないように注意しながら持ち、少しずつお茶を口に運ぶ。
「あぁー、うめぇ」
さとりはゆったりしたいのか、俺の言葉に反応することなく静々とお茶とお菓子を楽しんでいる。
様になってるなー
そんな横姿を見て流石だと感心する。
今日の昼?はそんな感じでどちらとも話すことなく、穏やかな時間が過ぎていった。
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「そろそろ、ご飯の準備をしに行きますね」
不意にそんな言葉がさとりからかかった。
もうそんな時間か。あっという間だったな
「誰かとこうしているのも、偶には良いものです」
「あはは。俺も、さとりとこうしているのは好きだよ。また、来てもいいか?」
「良いですよ。次からは隠れていないので来てください」
「もうそんなことしないって。大丈夫」
こうして、次からも相席してもオッケーと認めてもらえたので、心の中で喜ぶ。
「そういえば、今日のメニューってもう決まってるのか?」
「まだですね。今から考えます」
さとりと一緒にご飯を作りたい。食べて欲しいメニューがある。そんな思いから一緒にできるか聞きたい。
「あぁ、一緒に作りたいのですか。そうですね、別に問題ないですよ。着いてきてください」
「よーし、きた!任せてくれよ」
「人間の作る料理ですか。少し楽しみです。もし美味しくなかったら、許しませんよ?」
「えー、勘弁してください」
「ふふっ、冗談ですから。失敗しないようにだけしてくださいね」
そんな感じで厨房に向かう俺とさとりだった。
「それで、今日の作る物ははんばーぐ?ですか」
「はい、といってもミンチがないので完全には作れませんが、ここにある物でもハンバーグにはできるので」
「……えっ、肉を細々に切って捏ねるのですか?ちょっとそれは」
ハンバーグというものを食べたことがないらしく、これは一から俺が作りことになりそうな様子。集めてきた材料からどのように調理をするか工程をイメージしていると、それがさとりにも見えたらしい。
初めて見るらしいやり方に拒絶反応が出たみたいだ。
「大丈夫です。味は俺が保証します。何と言っても、俺の得意料理ですから」
「……わかりました。そこまで自信があるのであれば」
「知らないみたいだから、今回は俺一人で作るよ。さとりは見ててもらったらいいかな」
「流石に私がここから離れるわけにもいかないですしね」
「人に作ってもらえる料理って、美味しいですよ」
話している間に流れのイメージがある程度できたため、ハンバーグを作り出す。
まずは牛と豚のバラ肉をひき肉になるまで包丁で刻む。この時、包丁の切れ味が悪いと肉の油で切ることができず、包丁には頑固な油汚れがついて最悪なことになる。
今回の牛と豚の割合は5:5でいこうと思う。単純に目分量でこれぐらいかなって量だ。ちなみに、地霊殿に居る人はさとりも含め、それなりに食べる。そのため、今回の料理においてミンチだけで1500gぐらいは使う予定でいる。
「かなりの量を使うのですね。それも、こんなに小さく切って」
「それがこの料理の本質だからな。じゃなきゃ、ハンバーグが作れない」
肉を切っている間にみじん切りにした玉ねぎを弱火でじっくり炒める。そうすることで、甘く柔らかい触感となる。シャキッとして噛み応えを求めるのであればみじん切りして生のままハンバーグの中に入れて焼けばいい。
ボールを三つ用意し、それぞれ500gずつ加えた後に炒めた玉ねぎを入れる。その後、チーズ、豆腐、何もなしと分けて作る。
「肉にチーズと豆腐を加えるのですか?本当に大丈夫なのですか?」
「だから大丈夫だって。ちょっとは信用してくれよ。普段から味の評価をしているんだから」
「それはそうですけど。知らないことはどうしようもないじゃないですか」
うーん、やはり完成形を見ることなく最初から作り方を見るとどうしても不安になってしまうのか。でも、かといって今から辞められるわけでもない。
牛乳、塩、コショウ、卵、パン粉を入れて丁度良い柔らかさに整える。
「ここからちょっと手伝って欲しいんだけど」
そう言ってさとりにヘルプを求めるのだが、なぜかジトっとした目で見られていた。
?
「『?』じゃないですよ。私から見てすれば、滅茶苦茶に材料を混ぜ合わせているようにしか見えないです」
「そうか?こんなものだろ」
「完全に全部目分量じゃないですか。信じられません」
「だっていつも感覚でやってたし、これで失敗はなかったし」
「誠人に任せたのはダメだったかもしれません」
「それは失礼じゃないか?完成したものを食べてから言ってくれよ」
「はぁ。それで、その材料から空気を抜けば良いのですね?」
そう言って一つのボールからタネを取り出し、俺のやり方を見よう見まねでやり出す。
「ちょっと!肉の破片が飛びましたよ!水も!」
「仕方ないじゃん。心の中が読めるなら、できるのかなって」
「いくら何でもそれは期待しすぎです。ちゃんとやり方を教えてください」
なるほどね。動画で上手にやれている人の技術を見よう見まねでやって失敗するやつか。
さとりに弱点ではないが、俺が彼女に教えられることができて良かった。
その嬉しさに笑いが出てしまう。
「笑っていないで、早くしてください」
「あぁ、わかってるよ」
今回はかなり多い。やいのやいの言い合いながらも、手は抜かずにタネを作る。
「さとりはそのまま作っててほしい。俺はできたやつから焼いていくよ」
「どれだけ作るのですか……」
流石の多さにさとりも少し参っているみたいだった。
「これは作り置きができるからね。今回で全部食べる気はないし、次楽になるし」
「なるほど。ちなみに、これはどれくらい日持ちしますか」
「うーん、どうだろ。明日明後日ぐらいなら生でも大丈夫かな」
「明日、明後日もこれですか……」
若干顔を引きつらせながらさとりがこちらを向く。
本当にこれが三日間食卓に出るの?まじ?
みたいな顔である。
もう何をしても良い方向にならなさそうだなぁ
味で納得させるしかないと、神経を集中させて焼きにかかるのだった。
「随分、焼くのに時間がかかりますね」
「そうなんだよな。厚みがあるから中まで完全に火を通すのには時間がかかるんだよな」
コンロが多いから焼くのにはあまり困らなかった。空いているフライパンを使い、残りのハンバーグを焼きつつタレの作成に移る。
「へぇ、タレも作るのですか。結構本格的ですね」
「当たり前だろ。美味しいものを食べたいに決まってんだから」
そういって、できたものを皿に丁寧に乗せ、きれいにタレをかける。
「作っているときと比べたら、想像もつかないぐらい美味しそうな見た目をしています」
「さ、実食と行きますか。今回は作ってきた中でも結構上手くできている方だと思うぜ」
いつも食べている机の上に、料理を運びご飯や味噌汁など他のものも順次用意する。
「さとりさまー。今日のご飯は何ですか?変わった匂いがしますー」
見計らったかのように、二人が部屋入ってきた。
「今日は誠人が一から作った、ハンバーグというものです。私も食べるのは初めてですね」
「へぇ、そうなんだ。結構良さそうだね」
「絶対うまいぞ」
四人揃ったことで遠慮なく食べることができる。いの一番にハンバーグに手を付けるのは、もちろん俺だ。
「うま!やっぱりこれだよなぁ」
数は多いため、かぶりつくようにハンバーグを口に加え、ご飯を食べる。なんて贅沢な食事だろうか。
「これ美味しいですよ、さとり様」
特に何も疑うことなく、食べた二人は揃っておいしいと言ってくれる。
まだ、ご飯と味噌汁にしか箸をつけていないさとりに気を利かせてくれているのだろう。
三人の反応を見たさとりはそれならっとハンバーグを食べやすい大きさにカットし、ようやく口にしてくれた。この時、俺は既に一個目を食べきっていた。
いけたか?口に合わなかったか?
食べても何の反応も返さない様子に少し焦ってきた。そうこうしていると、続けてハンバーグをもう一口食べた。
いつの間にか食べることを辞め、さとりが食べている様子を見る。
「そんなに食べているところを見られると気が散ります」
「ご、ごめん。美味しくなかったのかなって」
「いえ、美味しいですよ。びっくりするくらい」
「本当!?」
「こんなことで嘘はつきませんよ。誠人の言う通り、人に作ってもらった料理って、確かに美味しいですね」
心配しないでっという風な意味を込めて、笑いかけてくれるさとり。
最初は散々な言われようでぎゃふんと言わせ、どうだ!と言いたかった。だが、さとりが美味しいっと食べているのを見ると、言う気もなくなってしまった。安堵の方が強かったからだ。
よくある美味しいと言っているのに箸が進んでいなかったり、遠慮したりとかしていない。気が付けば、さとりは三個目に手を付けようとしていた。
「ほら、手を止めていないで食べたらどうですか」
「あ、あぁ」
さとりに言われて俺も食事を再開する。
「お燐とお空にも好評ですし、また作ってくれますか?」
「ッ!はい!!」
今日食べたハンバーグは、過去の中で一番美味しかったかもしれない。それほど、心が弾んだ食事だった。
「本当に、美味しかったですよ。ご馳走様です」
甘々なイチャイチャも好きですけど、こんな風に他人の関係である時のイチャイチャもすごく良いと思いませんか?
私は思います。
ん?だったら、イチャイチャって何を意味するのでしたっけ?