セシリア・オルコットは孤児である。
3年前に家族を列車事故で失ったのだ。
だがセシリア・オルコットはそれに疑問を抱いていた。
・・・何故父と母が一緒の列車に乗っていたのかを?
彼女の母親はやり手の企業家で幾つもの会社を運営していた。
然し父親は違っていた。
何時も母親の顔色を窺っていた婿入りだったのだ。
そしてISが発見され、それは更に目立つようになった。
何故そんな二人が一緒の列車に乗っていたのか分からなかったが二人が
死んだことにより莫大な財産が発生してセシリア・オルコットの周りは変わった。
親が死んだことを良い事に金の亡者達がセシリア・オルコットの周りに
集い始めたのだ。
それらを見るようになってからセシリア・オルコットは身内以外は
信じることが出来なくなってしまったのだ。
そして遺産を守るためにセシリア・オルコットはあらゆることに粗忽なく
対応出来るようになりその最中にIS適正に於いてA+のランクが分かり
政府から代表候補生の話と専用機運用に伴う幾つかの好条件により
『ブルー・ティアーズ』の第1次運用者に抜擢されたのだ。
そしてIS学園に入学してそして・・・。
「貴様は今ここにいる。で合ってるな?」
「・・・ハイ。」
セシリア・オルコットは千冬の目の前で力なくそう答えた。
現在セシリア・オルコットは千冬と数人の教師と共に
オペレータールームにいた。
目的はセシリア・オルコットの処遇についてだ。
「さてと・・・貴様の処遇だがその前に貴様の専用機は既に明日に向けて
予備兵装と共に積み込みしているが理由は分かっているな?」
「・・・賭け・・・ですよね。」
セシリア・オルコットの言葉を聞いて千冬はそうだと答えてこう言った。
「貴様が勝てば『一夏と閃光は奴隷』のようにこき使い、逆に貴様が負ければ『専用機を渡す』と言うお互いの約定に基づいているが先ほどイギリスから通達が来たが読むか?」
「・・いいえ・・・どうぞ。」
セシリア・オルコットはそう言って千冬に読ませてもらった。
「『セシリア・オルコット。今回貴官が日本に対して暴言を吐いたことに
伴い我が国のイメージを大きく損ないまた、第3世代兵装の技術を他国に
無断で許可なく商品としたことに遺憾の意を催す。』」
「『よって貴官の代表候補生としての地位を剥奪し、即刻本国に帰投されたし』と書かれているが何か言い分はあるか?」
そう聞くとセシリア・オルコットはこう答えた。
「・・・ありません。」
そう言った後に千冬はセシリア・オルコットに向けてこう言った。
「ならばすぐに準備しろ。最低限の衣服程度ならば今日中に終わる。明日朝一にイギリス大使館に出向きイギリスに帰ることだな。」
「ハイ・・・お世話になりました。」
セシリア・オルコットはそう言って退出しようとすると千冬はセシリアに向けてこう言った。
「ああ、そうだ。こいつは一人の人間としての言葉だが・・・」
「?」
「・・・体だけは気を付けろよ。」
「・・・ありがとうございました。」
セシリアはその言葉に対して力なく言った後に退出した。
そして教師たちに向けてこう言った。
「さてと、我々も仕事が残っている。それらを終わらせよう。」
そう言って千冬は全員を退出させた。
次の日。
「では、1年1組代表は『織斑一夏』君に決定ですね。・・・あ、一繋がりで良い感じですね~~。」
山田先生がそういう中生徒の一人がこう言った。
「先生、セシリアさんがいませんけど?」
そう言うと山田先生はこう答えた。
「ああですね・・・彼女は・・・その・・・。」
何やら山田先生が言いにくそうな空気を漂わせる中千冬がこう言った。
「セシリア・オルコットならば今日の朝方にイギリス大使館にへと
向かって行ったが恐らくもう戻るまい。」
「全員分かっていると思うが代表候補生と言うのは要は何時でも替えが効く
補充要因に過ぎない。」
「そこで満足して捨てられない様に己を磨き上げるように・・・良いな!!」
『『『『『ハイ!!』』』』』
千冬の言葉に全員がそう答えた。
「それでは・・・授業を始める!」
そう言って千冬は教科書を開かせた。
そしてその日の昼のニュースにこうテロップが流れた。
『オルコット関連会社縮小!!トップ企業に一体何が!?』
それと同時に日本政府に向けて多額の資金が送られてきたのは言うまでもない。
次はあの飛行訓練かな?