『ウソダ』
『ラウラ?』
千冬は『グラウ・ディセデント』から出てきた声を聴くと
『グラウ・ディセデント』はこう続けた。
『ウソダウソダウソダウソダウソダウソダーーーーー!!』
『アリエナイ!ワタシノシッテイルキョウカンハソンナナンジャクナ
コトバハイワナイ!!』
『キサマハキョウカンノニセモノダ―――――‼!』
『グラウ・ディセデント』はまるで悲鳴を上げるかのようにそう言って残った『シュバルツェア・レーゲン』の腕に武器を持たせるとそれを見ている
千冬は刀1本でこう言った。
『やれやれ、これだから餓鬼の相手は疲れる』
『貴様の誤った思想・・・ここで全て斬り捨てる!』
『ヤッテミローーーーー!!』
そう言って『グラウ・ディセデント』は攻撃を始めた。
「千冬姉!!」
一夏はそれを見て助太刀に向かおうとすると・・・ベルがそれを止めた。
「駄目だよ一夏君!!」
そう言うち一夏はこう言った。
「何でだよベル!千冬姉一人でアイツを倒させるなんて」
「確かにそうかもしれないけど私達の機体のシールドエネルギーが
もうあと20%も無いのにそんな機体で如何やって一緒に戦えるって思うの!?」
「うぐ!?」
一夏はベルの言葉を聞いて言葉を詰まらせた。
何せ『グラウ・ディセデント』の攻撃で装甲にもダメージが蓄積されており
このままでは戦えないと言われてどうすればと思っていると・・・閃光から
通信が来た。
『一夏!大丈夫か!?」
「閃光!ああ、こっちは・・・機体のエネルギー以外は大丈夫だ。」
一夏がそう答えると通信しているところから・・・日室の声が聞こえた。
『一夏君聞こえてるかい?』
「日室さん!・・・一体何ですか!?」
一夏がそう聞くと日室はこう答えた。
『今から《深緑》の9番から12番コンテナの真骨頂をお披露目する!
それで戦えるはずだ!!』
「本当ですか!?」
一夏はその言葉を聞いて驚いていた。
何せエネルギーの回復が出来るなんて思ってもいなかったからだ。
すると日室はこう続けた。
『それと今簪ちゃんのところに《蒼狼》を送ったし残った《深緑》の
1番から3番コンテナをそっちに送ったから近くにいる
アメリカの代表候補生の補給させといてねって最終調整完了‼!』
日室がそう言うと《白銀》のデータ画面が開くとこう書かれていた。
『《深緑》モードチェンジ』
その情報と共に《深緑》がガタガタ震えていると《白銀》の赤外線センサーが
光り始めたのだ。
そして・・・《深緑》が動いた。
9番のコンテナが上下割れて・・・《白銀》の両腕に
10番のコンテナが左右に分かれて・・・《白銀》の両脚に
11番コンテナも同じように分かれると《白銀》の・・・両肩に
最後に12番コンテナが《白銀》の背中に・・・そのまま装備された。
そして日室は・・・こう叫んだ。
『これこそが《深緑》の最大の特徴でもある・・・合体機構だーーーーー!!』
「へ・・・へええ。」
『序にシールドエネルギーも全回復出来てるよ。』
序にと言うが今の一夏にその言葉は・・・聞こえなかった。
両腕、両脚は巨大化しており何よりも・・・見た目から
とんでもない事になっていると確信せざる負えない状況となっていた。
それをまじかで見たベルはこう言った。
「ええと一夏君所の専属研究者って・・・イレギュラーだね。」
「・・・本当だよ。」
一夏はその言葉を聞いてため息交じりでそう言うと・・・
シャルロットの声が聞こえた。
「アハハ・・・君もそうなんだね」
そう言いながら現れたのは・・・背面部の装備が前面に移動した
『ラファール・リバイブカスタムⅢ』を身に纏ったシャルロットがそこにいた。
前面に移動しており砲台部分が巨大な腕になっており足も巨大化していた。
「・・・お前もか。」
一夏はその光景を見てそう言うとシャルロットは・・・笑いながらこう言った。
「フフフフフフ・・・ようこそ。・・・・《合体の墓場》へ。」
そう言いながら虚ろな目で笑っているのを見て一夏は・・・少し引いていた。
すると《蒼狼》を身に纏った簪が現れると
《深緑》の1番から3番コンテナがが現れてベルの周りをふわふわと浮きながら・・整備を始めた。
それを見て一夏は箒を除く全員に向けてこう言った。
「皆・・・準備良いか?」
それを聞いて全員頷くと一夏はこう言った。
「良し・・・皆行くぞ!!」
「「「オオォォォォ!!!」」」
「う・・・ぐう。」
箒は近くの岩礁で目を覚ました。
体中が痛いが今はそんなことを言ってはいられなかった。
一夏達が今でも戦っているかもしれないのに寝てはいられないと
そう思ったからだ。
そんな中で一夏達が再び戦いに向かおうとしているところを見て
箒は手を伸ばそうとしながらこう思っていた。
「(何で私はあの姉に専用機をねだったんだ・・・私は・・・私は!!)」
只一夏が遠い存在になっていくのが怖かった。
一夏と同じ場所に閃光がいることが怖かった。
一夏が戦っているのにも関わらず何も出来なかった自分が怖かった。
「(私は・・・只・・・只・・・)」
「(一人になってしまう恐怖をもう味わいたくないんだ!!)」
小学生の時は転校続きで友達が出来なくてたった一人でいるのが怖かった。
中学の時には剣道で腹いせに相手を徹底的に潰した自分が怖かった。
IS学園に入ってティナという同居人のおかげで幾分かそれが無くなったが
私は・・・私は・・・!!
想い人でもある一夏の隣に立ちたいんだ!!
「だから・・・力を・・・力を貸してくれ!!《紅華》!!」
「私を一夏の場所に連れて行ってくれる力を!」
その言葉と同時に《紅華》の機体が紅く輝き始めたのだ。
そして・・・機体情報が表示された。
『《ワンオフアビリティー≪絢爛舞踏≫発動』
「未だ・・・戦えるのか私は?」
箒の呟きがまるでその通りだと言わんばかりに《紅華》の駆動音が上がると
同時に『雲飛』の左右から・・・《シルバリオ・ゴスペル》の翼が生えたのだ。
「行くぞ!《紅華》!!」
箒はそう言ってそのまま・・・一夏達の所に向かった。
『エエイ!!コノニセモノガーーーーー!!』
『いい加減にしろボーデヴィッヒ!!』
『グラウ・ディセデント』は千冬を堕とそうと必死に攻撃していた。
千冬はその密な砲撃に四苦八苦していると・・・一夏の声が聞こえた。
「ウォォォォォォォォ!!」
其の儘一夏は『グラウ・ディセデント』の右腕部を・・・体当たりして
破壊した。
『『!!』』
『グラウ・ディセデント』と千冬はその速さに驚いているが
『グラウ・ディセデント』一夏だと確信してこう言った。
『ヨクモーーーーー!!』
そう言って『グラウ・ディセデント』は左腕部の武器を全て一夏に向けるが・・簪と箒の攻撃がそれを止めた。
「行けーーーーー!!」
「させるかーーーーー!!」
そう言いながら左腕部が・・・破壊された。
『キサマラーーーーー!!』
『グラウ・ディセデント』は簪達を見て壊れた両腕を使って
叩き落そうとするが・・・そうは問屋が降ろさなかった。
「ハアアアアアアアアア!!」
ベルがガントレットを使って壊れた両腕の内の右側目掛けて思いっきり・・・
振り上げた。
「ヒュンケ・・・ファウスト!!」
その言葉と同時に・・・右腕が完全に吹き飛んだ。
そしてもう片方の手は・・・一夏が拳で破壊した。
すると『グラウ・ディセデント』は狂ったかのような悲鳴を上げながら
こう言った。
『アアアアアア!!コノジャクシャドモガーーーーー!!イイカゲンニ
アキラメローーーーー!!』
そう言うと千冬はこう返した。
『良いや、これでこそ人間だ。ラウラ』
『!‼』
『強いからと言って只々従うなどそれは人間ではない。機械だ。』
『人はどんな時においても大切なものを、家族を、誇りを守るために
戦っているのだ。』
『弱者だからと言って下から見れば痛い目を見ることになるぞ!!』
千冬がそう言っていると日室もこう言った。
『その通りさ!千冬ちゃん!!あの石頭に思いっきり分からせるためのOSを
使うから・・・ビックリしてよ―――!!』
そう言うと期待から情報が出てきた。
機体システム異常なし。
ダメージ0
機体各関節システム異常なし
リミッター解除
Valkyrie Trace System Ver2・・・始動。
千冬・・・完全起動。