VTシステムの進化版でそのシステムは前回にはなかったリミッターやプロテクトを使っており安全な使用と操縦者に合わせた性能変更を可能にしている。
これが本人ならば100%状態で使えると言うので・・・チート兵器になりかねない代物である。
Valkyrie Trace System
通称VTシステム
嘗て学年別トーナメント戦においてラウラが使用したシステム。
このシステムはヴァルキリーやブリュンヒルデクラスの人間の戦闘データを
インストールさせてパイロットの強化に当てたものであるのだがこれは・・・
欠陥品でもあった。
その理由は至極単純。
・・・使う人間の実力と才能、使っている筋肉、思考などが
追い付いていないがために操縦者の肉体が欠損、或いは死亡などと言った酷い結末を迎えているのだ。
これに伴いIS委員会はこのシステムを禁断のシステムとして封印したのだが・・・それをこの男は新たに作り直してしまったのだ。
「VTシステムはその使う人間の事度外視で考えていたからこそ死亡事故が
後を絶たなかったんだけれど要はプログラムにセーフティーを入れれば
良いんじゃないかなって思った訳よ。」
「だからこそ俺はあのシステムに10ものプロテクトを仕掛けておいて機体状況や
パイロットの精神状態、実力、戦闘データ諸々を見てセーフティーを部分的に解除、起動させることで前の様な暴走を食い止めれるんじゃないかなって
思ったんよ。」
「・・・・・」
閃光はそれを聞いて目を細めていた。
何せそんな理由でVTシステムなんつう危険なシステムをぶち込んだのかよと
思ったと同時に対策まで講じているあたりこいつ鬼だなと思ってしまっているのだ。
無論それは・・・本音も同じである。
すると日室はこう続けた。
「まあ、本当はこのシステムを応用して無人機開発における
パイロットの学習装置としても使えれるんだけど今回ばかりは・・・
仕方がないよねえ。」
「それを仕方ないで片してしまうあたり貴方の頭がどうかしていると
思ってしまいすよ。」
閃光はそうツッコミを入れた。
この後どうなってしまうのかという・・・日室の断末魔の内容を考えながら。
『VTシステム・・・あのバカ後で絞殺す!』
千冬は機体情報を見てそう言うが今は眼前の敵に対しなければならない為に
日室は終わってからコロコロしようと考えた。
そんな中で千冬は・・・『グラウ・ディセデント』を見つめた。
もうあれは嘗ての部下ではないと頭の中でそう考えてこう言った。
『ラウラ・・・今お前を楽にする!!』
そう言って刀を振り上げると『グラウ・ディセデント』は全身から
銃火器を出すとこう言った。
『クルナアアアアアアアアアア‼!』
そう言って乱射するも・・・千冬はそれを素早く躱すがあまりの速さに・・・。
「あれって・・・」
「千冬姉が・・・。」
「何人もいる・・・?」
「ありえないよね・・・?」
「いや、千冬さんならばあり得そうだ。」
ベル、一夏、簪、シャルロット、箒は各々そう言った。
そう・・・分身しているのだ。
それもまさかの・・・質量を持った分身と言うおまけ付きで。
『バカナバカナバカナ!アリエナイソンナコトガ!?』
『グラウ・ディセデント』はデータ映像から流れてくる情報を見て
発狂するようにそう言った。
分身するだけでは飽き足らずそれらが全て実態があるなど物理の法則を
完全に無視しているからだ。
そしてそんな中で千冬はせり出されている銃口や砲身を全て・・・斬り裂いた。
そして『グラウ・ディセデント』の目の前に向けて刃を向けると・・・
『グラウ・ディセデント』機体の隅から内蔵型のガトリング砲を覗かせた。
『クルナーーーーー!!』
『グラウ・ディセデント』はそう言って攻撃しようとするが・・・
寸でのところで両方からの・・・荷電粒子砲がガトリング砲目掛けて放たれた。
『アアアアアアアア‼!』
『グラウ・ディセデント』は何処からだと思っていると・・・少し離れた所で
一夏と簪が放ったであろう荷電粒子砲を見て・・・。
『キサマラーーーーー!!』
激昂するも千冬は『グラウ・ディセデント』に対してこう言った。
『もう・・・眠れ。ラウラ』
其の儘『グラウ・ディセデント』と大型の強化装甲の境目に刃を思いっきり・・突き刺した。
『アアアアアアアア‼!』
『グラウ・ディセデント』は千冬を見て・・・確信するかのようにこう言った。
『ナゼデスキョウカン!!ワタシハアナタのタメニオモッテイママデガンバッテキタノニ‼!』
『ナゼデス・・・ナゼデス・・・ナゼデスカ!!キョウカーーン!!』
その言葉を最後に『グラウ・ディセデント』は・・・切り離されたと同時に・・強化装甲は近くの島目掛けて墜落した。
無論『グラウ・ディセデント』も同じ場所で墜落した。
『ラウラ。』
千冬は『グラウ・ディセデント』に向けてそう言うと・・・
『グラウ・ディセデント』千冬目掛けて・・・こう呟いた。
『ナゼデス・・・ナゼデス・・・ナゼ』
まるで壊れたラジオの様にそう呟いていた。
「千冬姉!!」
一夏は仲間達と共に千冬のすぐ近くまで来ると千冬はこう言った。
『取敢えずは任務完了だ。後はこいつを本部に』
そう言うと・・・上空から声が聞こえた。
「そんな事しちゃあだめよ。その子は私達が貰うんだから。」
『「「「「「「「!!!!!!!!」」」」」」」」』
千冬達はその声を聴いて上を向くとそこにいたのは・・・・。
「あら、初めまして皆。♪」
黒い長髪
均整の取れた肢体
そして何よりも・・・千冬に似た雰囲気を持った。
垂れ目の女性が黒いISを身に纏っていた。
そして女性は千冬に向けて・・・こう呟いた。
「初めまして・・・オリジナルさん♡」
クローンが・・・オリジナルに出会う。