艦これ世界で配信者   作:井戸ノイア

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神様転生要素は……非常に薄いです。
チートとかは無いです。
特殊タグは3話から。




プロローグ:配信者になるまで……っぽい!
ありふれたプロローグ


 転生した。

 どうして死んだのかとかは覚えていないのだが、転生したということだけは事実だ。

 薄っすらとした記憶にカミサマみたいな存在に出会ったことを覚えている。

 

 テンプレとでも言うべきか、何かしらの特典を与えるみたいな話をされた。

 向かう先の世界のことは教えて貰えなかったもので、同じ地球に生まれるのか、それとも別世界なのか、もしかしたら地球の中でも平和じゃない国に生まれるかもしれないとか考えた。

 そこで、転生先で生きるのに、少しだけ優位になる能力を所望した。

 

 その願いを持って生まれた場所は、前世と変わらない日本という国だった。

 変わったことと言えば、性別が変わってしまったことと、地頭の良さだろうか。

 どうにも平和な日本において優位になる能力とは地頭になったらしい。大抵のものは一度見れば覚えられるし、頭の回転も早かった。

 カミサマに頂いたものを地頭と言って良いのかは分からないが。

 

 そんなこんなで、生まれて約15年。

 私は晴れて花の女子高生となった。

 前世のせいで男女ともに恋愛感の無い人間になってしまったため、青春が送れるかは甚だ疑問ではあるところだが。

 どうにも中学生までは頭の良さが異質に映ったのか、友達と呼べるような存在を作ることが出来なかったのだ。

 見目の良さもあってか、何度か告白されたのだが、前世では男であった身。当然の如く断っていたら、悪評まで出回る始末。

 まあそれも、ある程度学力が似た者が集まる高校生になれば多少は落ち着くだろう。

 そのためにわざわざ地元から離れた高校へ進学したのだから。

 

 それはそうと、一年くらい前から何だか世界がおかしな事態に陥っている。

 どうにも漁獲量が激減し、さらに政府によって漁業以外の海への接触の禁止令が出されたのだ。

 しかも、それは日本だけではなく、世界中での出来事だった。

 そのため自然と食肉が中心の生活へと移って行くのだが、魚の激減というのは非常に厳しい問題だ。

 何せ、お肉を生産するには、生産量以上にコストがかかる。端的に言うのであれば牛肉1キロを生産するにはその何倍もの牧草が必要となる。

 魚と比べて、肉はコスパで見れば非常に悪いものになるのだ。

 故に起こりうるのは食糧難。現在はまだ表面化していないが、食糧自給の多くを輸入に頼る日本では今後、食糧難がどんどん進んでいくだろう。

 

 と、そんなことを考えながら入学式へ出席していると校長先生の長い話の後に、政府の人が現れた。

現れた。

 何やらアンケートと、検査をこの後に実施するため、数分間だけ時間が欲しいというものだった。

 何のことか分からなかったが、まあ簡単なテストなら協力しても良いだろうとか思っていた。

 教室にて、教師の挨拶と、簡単な自己紹介の後、アンケート用紙が配られた。

 アンケートは最近夢を見たか? というものだった。もし見ていたならばその内容を事細かに教えて欲しいとのこと。

 最近は夢を見ていないため、見ていないに〇を付けるだけですぐに終わった。

 

 そして、もう一つの調査は校門付近に張られた天幕の中に入って欲しいと言われた。

 そこを抜けたら今日は帰って良いらしい。

 外に出てみるとずらっと行列が出来ていたが、意外なほどに列はスルスルと進んでいく。歩くよりもちょっと遅いくらいのペースで進んでいた。

 天幕の少し手前まで来ると、スタッフのお姉さんに、中に入って机の上に何かが見えたら教えて欲しいと言われた。

 逆に何も見えなかったらそのままスルーして帰って問題無いとのこと。

 新しい精神検査とかだろうか。

 

 天幕の中に入ると一人の男性と、中央に丸机が置かれていた。

 その上には、何も無い……では無くデフォルメされた人間のようなナマモノが座っていた。

 そして、見ている私に向かってサムズアップしてくる。

 何か見覚えがある……

 思い出せ、思い出せ……と地頭の良くなる前、前世の記憶を掘り起こしていると動かない私を見て男性が話しかけてきた。

 

「どうやら、君はこの妖精さんが見えるようだね」

 

 渋い声に似合わない「妖精さん」という単語。

 妖精さんが懐を探り始めたかと思ったら、どこから取り出したのか同じくらいの背丈の猫の前足を掴んでぶら下げ始めた。

 その光景を見て、私はようやく思い出す。

 思い出してしまった。

 

 あっ、艦これ。

 

 そして同時にもう一つの嫌な予感まで浮かび上がってくる。

 この度、女子高生となった、前世男、今世見目麗しい女の子の私、白立(しらたち)楓夕(ふゆ)。その容姿は、言われてみればとあるキャラクターに似ていて。

 これ、ひどいフラグが立っていませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とまあ、そんなことがあったのも早、半年前。

 激動の半年が過ぎて、既に懐かしい出来事となっているまである。

 白立楓夕、改めまして白露型駆逐艦夕立、兼スイラン島泊地提督になりました!

 この島、無人島です。

 私一人です。

 嘘付きました、妖精さんと私しかいません!

 

 まあ色々と条件付けてこの島の配属に納得して来たんですけどね!

 さあ、どうせまだ仕事も出来ないし、動画配信するぞ!

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