こんばん山月人気投票の結果が出ました!
多くの投票をありがとうございます!
Vtuber部門
1位:獅子島レオ 330票
2位:白雪林檎 205票
3位:茨木夢美 155票
4位:白鳥白夜 37票
5位:竹取かぐや 34票
Vtuber関係者部門
1位:カリュー・カンナ 321票
2位:園山栄太 267票
3位:司馬静香 65票
4位:三島彩智 49票
4位:高坂慎之介 49票
5位:手越武蔵 41票
Vtuberマネージャー部門
1位:亀戸真奈 515票
2位:飯田恭平 209票
3位:四谷愛 107票
4位:阿佐ヶ谷勇司 30票
5位:原秋葉 3票
殴りたい奴部門
1位:黒岩力 391票
2位:宇多田翠 193票
3位:元企画部の三バカ 192票
4位:カリューの元友人 47票
5位:内藤郁恵 41票
「そ、それでは企画の説明をします!」
桃華とアダルティーナが大人しくなったタイミングを見計らって奏が今回の企画の説明を始める。
「今回やるのはこちら! 〝あのときの言葉を思い出せ! おかず争奪戦クイズ!〟」
画面が切り替わり、奏が作成した企画のタイトルが表示された。
タイトルを見た瞬間、夢美は何となく奏が何故このメンバーを集めたかを理解した。
「おかず争奪戦ねぇ……」
「意味深だね!」
[奏ちゃんェ……]
[これは狙ってるwww]
[歌うまVは何故ネタに走りがちなのか]
奏の考えた企画は、過去の配信やSNSへの投稿でどのような発言をしていたかを当てるクイズだった。
当然、集められたメンバーが下ネタに一家言のある者達だ。
どんな場面の発言だったかは一目瞭然だった。
「さて、クイズだけならわざわざオフでやる必要ないだろっと思うかもですが! なんと、今回はご褒美が用意されてます!」
「もう店では手に入らないお宝物のAV?」
「完全防水リモコンローター?」
「だから、やめなって」
[誰かあの二人の口塞げ]
[バラギが常識人過ぎて草]
[これは夢美ちゃんだわ]
夢美は暴走するアダルティーナと桃華を抑えようとしていた。
アダルティーナはともかく、桃華は同じ事務所の先輩である。
他企業のVtuberの配信であまり好き勝手をさせるのはまずいと思っていたのだ。
「違うよ! 何のためにお米を用意したと思ってるの!」
「「おかずを用意してるからでしょ?」」
「そうだけども!」
「話が進まないから二人はちょっと黙れや! はい、奏ちゃん。続きをお願い!」
「バラギさん……ありがとうございます!」
[今日のバラギはやっぱり清楚]
[だから相対清楚理論やめーや]
[意外と場を回すのうまいんだよな]
[おかしい、バラギにバブみを感じる……]
夢美が先を促すと、奏はほっと胸を撫で下ろして説明を再開した。
「クイズの総得点の順位によって、ご飯に合うおかずを手に入れることができるよ! 一位はA5ランクの和牛ステーキ、二位は本格四川麻婆豆腐、三位はあじのなめろう、四位は白米をそのまま食べてもらうよ!」
[上位と下位の落差がひどい]
[白米そのままは草]
[あじのなめろうは和音ちゃんに教わったからだろ]
[和音ちゃん意外と酒のつまみ詳しいからな]
「おー! めっちゃ豪華じゃん! だから、夕飯抜いてくるように言ってたのか」
「「抜いてくるように?」」
「ごめん、今のはあたしが悪い」
[草]
[反応の仕方が中学生なんよ]
[片方はVtuber界を牽引してきた大物という事実]
商品の豪華さに夢美は驚いていたが、桃華とアダルティーナは相変わらずの反応だった。
今回の企画、奏は自費で全ての商品を用意していた。
高価なものもあったというのに、奏は躊躇わずに今回の企画を決行したのだ。
「それじゃあ、さっそくクイズを始めるよ!」
奏の掛け声と共にスタッフが用意した問題が表示される。
「えー、バーチャル四天王と名高いアダルティーナさんですが、当初は大人のお姉さんという雰囲気で動画投稿をしていましたが、生配信であるコメントを拾ったことで〝下ネタお姉さん〟というイメージがつくようになりました」
[ ]
『ギャハハハハハ! えっ、ヤバ! [ ]!?』
[こ れ は ひ ど い]
[笑い声が最高に下品で草]
[何故それを拾った!?]
[自業自得なんだよなぁ]
[お、俺がさっきまで見ていた大人なお姉さんは?]
[これは下ネタお姉さん]
[正体現したね]
画面にはアダルティーナが生配信時に下ネタコメントを拾った切り抜き動画が表示された。
この当時、アダルティーナはまだ大人のお姉さんというイメージで動画投稿をしていたが、コメント欄にはセクハラコメントと呼ばれるようなコメントが多くあった。
その中でも、アダルティーナが気に入ったコメントを読み上げたことがきっかけで、アダルティーナは下ネタVtuberというイメージがついた。
本人はそのことを進んでネタにしていき、今のような下ネタを平気で言うVtuberという立ち位置が確立されたのだ。
「さて、アダルティーナさんにとってはサービス問題! 空白に入る言葉は? あ、ちなみにこれ、スタッフさんが問題作ってくれたんで、私も参加するよ!」
「あれ、何だったっけなぁ……」
「何となくは私も覚えてんだけどなぁ」
桃華とアダルティーナは何となくどういうコメントが来たか印象には残っているものの、詳細までは覚えていなかった。
何せこの当時はにじライブが立ち上がる前の話である。
記憶を辿るには、さすがに年数が経ち過ぎていた。
そんな中、夢美は声高々に正解を口にした。
「はい! 〝アダルティーナの配信みながらシコってたら母親部屋に入ってきたわ、どうしてくれるんだ〟でしょ!」
「えぇ……えっ、正解なの!? いや、うわぁ……」
「ちょ、奏ちゃん。引かないで!」
[声高に叫ぶなwww]
[これはひどい]
[こんな回答なのにセクハラになりそうにないメンバー]
[バラギ、ニッコニコで草]
[奏ちゃん、ドン引きしてるwww]
それからもことごとく夢美は正解していった。
最初は他二人のフォローに回っていたことで、夢美が一番清楚なのではないか、と視聴者からは思われていた。
だが、活き活きと笑顔で下ネタ回答を口にする夢美の姿に、当初のイメージは崩れ落ちていった。
「〝セックスで炎上するっておかしくない?〟!」
「くっそ、早押しで負けたぁぁぁ!」
[こ れ は ひ ど い]
[桃タロス惜しかったな]
[懐かしいなこの桃タロスの発言]
桃華がデビューしてすぐの頃に炎上し、その後のツウィッター上での発言をまたもや夢美が当てる。
「はっ、桃タロスは白米でも食ってな!」
「クソがぁぁぁぁぁ!」
[どうして桃タロスはこうも勝負ごとに弱いのか]
[白雪にもいつも煽られてるからなw]
ここまで正解数が最下位の桃華はやっと正解できる問題を夢美に搔っ攫われたことで叫び声をあげた。
「思ってたよりこの人達やばい……」
「今更過ぎない?」
今回の企画の主催者である奏は自分の予想を超えるコラボ相手達の弾けっぷりに辟易していた。
奏が今回、夢美、桃華、アダルティーナの三人を呼んだのは偏に知名度があり、所属事務所とも良好な関係を築いているVtuberだったからだ。
知名度を上げるためにも、現在のVtuber業界ではコラボは必須と言っても過言ではなかった。
奏は歌を主軸として活動しているが、ゲーム配信や雑談配信も行っている。
歌ってみたしか聞いたことない、という評価を受けることも多いVacter所属のVtuberの中でも、奏は比較的キャラが立っている方だった。
今回のコラボでは、どう考えても好き勝手に暴れるような人選をして、それをうまくまとめて評価をされようという魂胆だったのだ。
だが、実際には選んだ三人は自分の手に負えるようなレベルの人間ではなかった。
一見、好き勝手に暴走しているように見える桃華やアダルティーナ。
彼女達も夢美が暴走したらすぐにツッコミに回っていたり、ブレーキ役を即座に交代して会話を回していたのだ。
『えっ、何? [ ]すればいいってこと?』
「〝童貞落下〟!」
中でも、アダルティーナはボケとツッコミのバランスをうまく調整しつつも、奏が埋もれないようにしていた。
「奏ちゃん、垂直を童貞に見間違えるなんてムッツリだねぇ」
「違います! 目が疲れてたんです!」
「それで頭に浮かんでた言葉が出ちゃったんだよね。うん、わかるぞー」
「違うんですー!」
[かな虐はじまた]
[奏ちゃんいじめるなwww]
[童貞落下は伝説]
事務所内コラボでは和音をはじめとして先輩Vtuberを振り回すことの多い奏だが、今回はいじられ役に回ることが多く、奏の視聴者達は新鮮さを感じていた。
そんなとき、突然スタジオの扉が開いた。
「お疲れ様で――あっ」
この後に収録の予定があった和音が時間を間違えてやってきたのだ。
「和音ちゃん、早く逃げて! こいつら目がやばい!」
「あっ、和音ちゃん久しぶり!」
「和音も交ざろうぜ!」
スタジオの扉を開けて固まっている和音を見て夢美、アダルティーナ、桃華が三者三葉の反応をする。
「和音先輩、助けてぇ!?」
「ごめん奏ちゃん、無理!」
[秒で見捨てられてて草]
[地 獄 絵 図]
[残当]
すぐにスタジオから逃げるように和音が走り去っていく。
同じ事務所故に起こったハプニングに、視聴者達は笑いを堪えられなかった。
Vacterでは、こういった企画配信が行われること自体珍しく、スタジオもMV撮影や3D配信くらいにしか使われない。
それ故に、今回の奏が行ったエンタメ性の高い配信は内容はともかくとして好評だったのだ。
奏はまだ未熟ではあるが、歌だけではなく新しいことに挑戦する姿勢を評価されていた。
レオ達三期生がにじライブという事務所を活気づかせたのと同様に、奏もまたVacterという事務所に新たな流れを作り出そうとしていたのであった。
和音ちゃん、久々の登場でこれである。