ある人の日記   作:32.56

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私の現実はアイデアに汚染されている

R.2AD.2020 8月24(25)日

だめだ、寝れない。

今日も日記を書くことにする。

朝というかもはや昼、完全に寝坊した。

学校終わりの■■に起こされ、鬼ごっこのゲームで游ぶ。

学校を休んだ私の事を心配する素振りもない。

本当にこいつは私の友人なのだろうかと考えていた時、最悪なことに今日の幻想災害の話題へ移りだした。

 

やめろ、聞きたくない。耳を塞ごうとしたが遅かった。

本日の犠牲者18名。

私の、罪の重さだ。

 

幻想災害の原因はわからない、なんていって科学者たちが解明しようと努力してるが、あれはそんな風に解明できるものじゃない。

幻想災害は…あれは…私の夢や空想、頭の中にあるありとあらゆるアイデアが形を持ち、悪意を持って人間へ降り注ぐものだ。

 

あれは忘れもしない11年前、最初の幻想災害だ。

当日6歳だった私は、変身ヒーロークワンエットに夢中だった。

それこそ、新形態を想像して遊ぶくらいに。

そして、最初の幻想災害で現れたのは他でもなく、私の頭の中にしか存在するはずのないクワンエットの姿だった。

私によって僕の考えた最強のヒーローの力を持った悪意は、人間へ、何の躊躇いもなくその力を思うがままに振るった。

総犠牲者2億8000万人。それが奴の齎した結果だ。

核ミサイルによって倒されたと公式では発表されているが、想像通りのスペックがあった偽クワンエットはそれが原因では倒されていない。

 

幻想災害に私が関与していると確定したのはこれが原因なのだが…簡単に言えば、幻想災害で出現した物や者への損害を何となくではあるが感知できるのだ。

 

当時はなぜだったかわからなかったが育った今その感覚から推測すると、核爆弾から発生するらしい電磁波を受けてベルトが破損、変身解除され、生身となった中身は衝撃で死んだ、という感じだと思う。

 

その後少しして、アメリカが瞬時に着用できるパワードスーツを開発した事から、おそらくベルトは回収され、アメリカによって解析されたのだろう。

そうして抵抗する力が強まった事だけは偽クワンエットに感謝してもいい。

 

だが、本当に政府の危機管理能力はどうなっているのだろうか。

幻想災害は偽クワンエット以降も続き、多くの被害を人間へ出してきた。

おそらく通算の死者は数十億人にも及んでいるだろう。

アフリカなんかの人口が多いらしい?地域では対策が後手後手に回っているのかいくつもの都市、下手すれば国がいくつかつぶれるレベルの被害が出たりしている。

 

そんな中で、幻想災害で出現した巨大ロボや、クワンエットに続く新たな偽変身ヒーローから奪い取った変身アイテムなどを高性能だという理由で流用していたりする。

バカなんじゃなかろうか。

 

私がどう想像しているかなどは関係なく、幻想災害は悪意を持って人類を襲う。

ネットにアップされた海外のニュース映像に、弱きを助け強きを挫く王道な主人公が人々を虐殺し、女性を辱める姿を見て、心底そう思った。

 

どうせいずれ暴走したりするだろう。

幻想災害は私の頭の中の作品が大嫌いのようだからな。

 

今日もよく眠れない。

頭が妙に冴える。

私が死ねば幻想災害は収まるのだろうか。

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