そのすべてにリアクションを返せているわけではありませんが、全部目を通して活力に変えさせていただいております。
善逸VS緑谷、決着です。
パァンと空気が裂ける音と共に両者の距離が離れる。パンチを手刀でいなされたその構図は速度、威力共に比較にならないがどこか開幕の格付けを彷彿とさせるものだ。
全身を汗みずくにしフィールドにぽたぽたと汗を垂らす緑谷に対し、ゆらりと脱力した佇まいで息すら乱していない善逸は三分前の醜態さえ記憶領域からさっぱり消去すれば百戦錬磨の強者の風格が漂っていると言えた。
「ふうん、なるほどな。緑谷」
「ぜぇ……ぜぇ……な、なに?」
「どうしてこうなっているかわかるか?」
(どうして? どうしてもこうしても何もかも違い過ぎる。いや、パワーは合わせてくれてるのを感じる! ともすれば僕の方がやや強いくらいだ。でも練度が違い過ぎる!
判断の速度もずば抜けているし、動きのキレも我妻くんの方が圧倒的に上だ。それに“個性”として区分されるほどに優れた聴覚! 甘く見ていた。視覚と同等以上の感覚器官があちら側にあるというのは厄介過ぎる。目で動いてからでは間に合わない攻撃にも余裕をもって対応されるし、まるでこっちの思考を徐々に読み解いているかのように予測と誘導に対処され始めている。かっちゃんの『見てから動いて間に合う反応速度』とは似て非なる対応速度の脅威だ。
いや違う! 勝てない言い訳を探すな。理由はわからないけど我妻くんはこちらの実力を伸ばすことに心を砕いてくれている。短い付き合いだけどわかる。我妻くんはこちらを嬲って愉悦に浸るような人じゃない。信じて、考えろ! 『どうしようもない何か』じゃなくて『見つけるべき課題』があるはずなんだ。考えろ、考えろ、考え……)
人間の頭部は体重の一割程度だが、酸素の消費量は二割を超えると言われている。
ヒーローオタク活動に起因する豊富な知識、いかなる状況でも思考を休めない臆病で粘着質な性分。この二つこそが緑谷の強さを支える重要なファクターだが、“個性”による全身強化という慣れない身体の遣い方をした彼の体内からは酸素が完全に枯渇しており、もはや強みが生かせない状態となっていた。
「じゃあ次の質問だ。緑谷とオールマイトの違いはわかるか?」
だが、白濁し無益なループを繰り返している思考も、刺激を与えて誘導してやれば次のステップに進める。
極限状態まで追い込んだ上での洗脳に近い手法ではあるが、善逸にその自覚はない。ただ無自覚に、放っておけないという単純な心理で考えなしに、緑谷の指導者たちが『自分で気づいて理解しなければ意味がない』と触れずにいた領域にメスを入れ始めていた。
意志はあっても覚悟に乏しく、理念はあっても痛みに弱い。そんな善逸ではあるが、必ずしも彼ばかりが間違っているとは言えないだろう。
たしかに『それ』はこれからのヒーロー活動の根幹を成すものだ。
人に与えられた借りもので賄えるような生易しいものではない。ヒトに教わればゼロから始めるのに比べはるかに簡単に成果を出せるが、ゼロから始めた場合に比べ揺らぎやすくなる。
ゼロから試行錯誤すれば当然のごとく失敗が積み重なる。その失敗こそが数多の礎となり基礎を構築し、苦労の果てに得た成果だからこそ記憶に強く刻まれる。教室に座り、興味もない授業を受けた後のように高尚な内容が五秒で耳から流れ出ることはない。
ただ、それは明日も自分が生きていると確信できる者の理屈でもある。
善逸は違う。敵を見るとまず勝利ではなく、自分が死ぬと思う。その恐怖を乗り越えるところから始めなければならない。
明日緑谷が死んだらどうする。きっと善逸は何もしなかったことを後悔するだろう。だから手を伸ばす。それだけの話だった。
それに試行錯誤の四苦八苦など、遅かれ早かれどこかで経験しなければならないものだ。
確かに教わったことはゼロから見出したことに対し軽くなる。同じ内容を会得してもその密度は桁違いだろう。
だが、それはあくまで『同じ内容のみに限定して二つ天秤にかけた場合』。人間は社会的動物であり、集団で積み重ねる生き物である。
教わったことはそれで完結するのではない。そこが新たなスタートラインになるのだ。そうやって軽くあやふやな基礎の上に新たな礎を築き、いつしかしっかりと踏み固められた結晶になる。そうやってリレーのバトンを繋いできたからこそ現代は大正とは比べ物にならないほど進歩した文明の中にあるのだ。
初代が原点にして頂点で、以降は劣化コピーでしかないなどと人類の営みでは例外中の例外である。基本は天才が興したものを秀才と凡人が数と時間を頼りにより大きく発展させていくものだ。
……その例外中の例外のひとつが“全集中の呼吸”だったりするのだが、幸か不幸か善逸は知らない。
(僕とオールマイトの、違い……何もかも違い過ぎる。そりゃあそうだ、ナチュラルボーンヒーローと称えられる彼と、彼から受け継いだ力が辛うじて器に収まっているだけの僕じゃあ。『目指せ合格アメリカンドリームプラン』で身体は造ったけど所詮は付け焼刃。そもそも体格も――)
緑谷の頭の中で何かがひっかかった。ミルク色の靄の中に漂うそれを何とか掴もうと、彼は無意識に手を伸ばす。
(なんだ? 何にひっかかったんだ。見逃しちゃダメだ。すごく大事なものだった気がする。オールマイトと僕の違い。オールマイトと、僕は……ちがう?)
嗚呼、そういうことかと緑谷の口がゆるやかに弧を描く。
可笑しかったのではない。笑うしかなかったのだ。
とても気の毒そうな表情を隠しきれず、しかし言わずとも伝わるのは幻想だとこれまでの人生でさんざん思い知らされてきた善逸が、決定的な言葉でとどめを刺す。
「緑谷とオールマイトは別人なんだ。憧れは強い原動力になるし、自己投影は実力不足を補ってくれる魔法だけど、それだけでここから先を進むのは厳しいと思うぜ」
「……パンチ主体のオールマイトのファイトスタイルは、貧弱な体格な僕には、合ってないんだね」
疲労か、それ以外の要因か、息絶え絶えに緑谷が吐き出す。
そういうことだった。緑谷が身の丈に合わないオールマイトスタイルを
皮肉なことだと善逸は思う。憧れを原動力にしてここまで走ってきた緑谷に、ようやく憧れを自覚した自分がこんなことを言わねばならないなんて。
これが本当に正しいのかなんて善逸にはわからない。現在進行形で迷っているし、我慢しているが泣きそうだ。吐き気も止まらない。
ただ教育機関の観点でいえば腕がバキバキに折れるような重傷を生徒が負ったのならば再発防止に努めるのは当然のことであるし、ヒーローたちの中でも雄英の屋台骨を担うリカバリーガールであれば善逸の選択を尊重してくれることだろう。
誰もが自分の都合を抱え、少しズレるだけで世界がまったく別の色合いとなり、譲れない想いが少しでも変質が少なくなるように譲り合う。結局のところ、きっと人間の繋がりというのはそれに始終し、だから善逸もせめて筋を通して最後までやり遂げることにした。
「ああ。自分に合った、『自分だけの
どの口が言うのかと、言葉を紡ぐ傍から脳裏でどす黒くやせ細った自分が嘲笑する。それは届かなかった祈りであり、だからこそいま緑谷に託したい想いだった。
「そんな難しく考える必要はないさ。自分の中にあるもの、既存のそれらを混ぜ合わせればいい。三種類も混ぜたら、出来上がるのは自分だけのオリジナルだ」
思い出す。ひとにものを教えるのが超絶どヘタクソな炭治郎が、珍しくわかりやすく説明してくれた言葉。
――呼吸を混ぜるんだ
“上弦の陸”の首を斬る決定打になった炭治郎の一太刀。それは彼の隣で鍛錬し、把握していた実力では成しえないものだった。
少しでも強くなれるならと、強くなって禰豆子ちゃんを守れる男になれたらと、炭治郎にその秘訣を聞いた時、彼はもったいぶるでもなくあっさり教えてくれた。
――自分に合わせた呼吸と剣技に、もっとも自分の力を発揮できる形に
反動で動けなくなるほど強力な『ヒノカミ神楽』。
自由奔放で形式にとらわれず、そのくせ技として成立している『獣の呼吸』。
そして馬鹿の一つ覚え、自身の唯一にして最大の強みといってもいい『速度』。
憧れて、混ぜ合わせて、夢見た未来があった。
いつか彼らと肩を並べたいと、練り上げた『自分だけの
これは所詮夢の残滓。実戦で一度も使えたことのないチャンバラ。でもきっと、緑谷になら。
どんな経緯で、どんな理屈なのかさっぱりわからない。ただオールマイトの
A組の誰よりも、危ういほどにヒーローに憧れている緑谷なら、きっと未来に繋いでくれる。勝手に無責任にそう信じることができる。
「がんばれよ緑谷。これは
反撃を受けることなど視野に入れない、猪突猛進なまでの極端な前傾姿勢。
納刀を無視し完全に刀を振り抜いて放つ一撃は、日輪にだって比肩してみせよう。
雷の呼吸
その瞬間、緑谷は見た。
見ることしかできなかった。見ることさえできなかった。
金色に光る龍が、身をくねらせ猛りながらこちらに飛んできた。己が前に立つ不届き者に激怒する咆哮が聞こえた。自身の首が飛び、くるくると宙を舞って肩のところで平らになった身体が見えた。思い出したように頸動脈から動脈血が噴き出して、ステージを鮮かに赤く染めた。
「……かはっ」
そんなあまりにも明確な死のイメージ。
首を押さえる。繋がっている。生きている。どくどくと皮越しに心臓が爆音を奏でているのがわかる。そこまで確認して、ようやく呼吸をすることを思い出した。
蒸気機関車のように荒く息をしながらどっと全身から冷や汗が噴き出すのを感じる。
「いまのは……」
宙を舞う視界から対戦フィールドを駆けずってボロボロになった己の体操服の汚れまではっきり
そんな彼に、善逸はひどく疲れた顔で振り向いた。向き合っていたはずの両者の間には、いつの間にかはるかな距離が生まれている。
「……ミッドナイト先生?」
「っ! あ、我妻くん場外! 緑谷くん二回戦進出!!」
『あまりの速度に対し、このフィールドは狭すぎる』。
緑谷がこれまで積み上げてきたもの、どれもこれも基礎から木っ端みじんに砕け散ってしまったのに、そこだけは予想通りだった。
汗だくで呆然と立ち尽くす緑谷をしり目に、善逸はそそくさと控室へと続く通路へと足を進める。敗者は敗者らしく、拍手に背中を押されるかのように。
我妻善逸、ベスト16敗退。
一回戦が終わった後の小休憩。
フィールドを整え解説者たちの喉を休める時間であり、何より選手たちの休息である。
今はまだ試合数が少ないが、決勝戦ともなれば準決勝二回戦の選手は連戦になるのだからインターバルは必須であった。
そして試合を見逃したくない人たちのためのトイレタイムでもある。ただし、決勝戦前ならともかく二回戦前のインターバルはそこまで長いわけではないので時間内に戻れるかは運しだいだ。
観客席に戻った善逸を迎えたのは微妙な沈黙だった。
気まずいというのとも違う。ただ、何をどう言えばいいのかわからない。健闘を称えられる敗北ではなかったし、緑谷の方もきっと快勝を喜べないだろう。
そんな中、まっさきに声をかけるのは当然彼女である。
「善逸おかえりー」
「……ん、ただいま」
五加のとなり、指定席のようにぽっかり空いたスペースに腰掛ける。
精神的なものからくる疲労で、座れたという事実だけで腹の底から息が漏れた。
「なぁに、あの試合? 勝つ気なかったでしょ」
「勝てなかったんだよ」
自分よりも前に進んでほしいと思った。そう思ってしまった時点で、善逸は緑谷に負けていたのだ。
舞台に上がったあとの一連はただの答え合わせ。始まる前から勝負は決まっていた。
「そういうカッコつけた言葉はもうちょっと晴れやかな表情でいうもんだよ」
五加にそう指摘されて、もうこらえきれなくなった。ひぐっと喉の奥が鳴り、涙と鼻水とよだれが込み上げてくる。
どれだけ頑張っても
「五加、おれ……わぷっ」
「我慢するなんてらしくないじゃない。周囲の迷惑を気にしているなら、これなら聞こえないね」
身体能力の差は歴然としているはずなのに、いともたやすく善逸の顔は五加の膝に押し付けられていた。あるいは抵抗する気なんて端から無かったのか。いやそこは胸じゃないのかよと健全な青少年善逸が心の中で異議申し立てをした気がするが、きっと気のせいだ。
たしかにこれならジャージがクッションになって泣き声は響かないだろう。ぐちゃぐちゃだった思考はその質量だけを際限なく増し、ついには決壊する。
「~~~~~~~~!」
おれがんばった、がんばったんだよ。
あれが一番正しいことだと思ったんだ。正しい自分になりたかったんだ。でもあれが本当に正しいことだったのかわからないんだ。
誰かを助けてもいいのだと五加に肯定されたとき、目の前が開けた気がした。
今まで背負ってきた重い何かがパチンと消えたような解放だった。
なのにいざ思いのままに実行してみると、まるでダメだ。空気に触れるそばからボロボロに酸化して錆びていくようで、全然世界のプラスに貢献できていない気がする。
自分が炭治郎のようになれないことなどわかりきっていた。
だからせめて、炭治郎を助けられるヒーローになりたいと思った。炭治郎を助けることができれば、炭治郎が生み出す多くの幸福の一助を担えるはずだと信じて。
でもそれはああいうことだったのだろうか。
緑谷はこれから激動の人生を歩むだろう。
何がどうしてそうなったのか理屈はいまだにさっぱりだ。でも、“音”が教えてくれた。オールマイトと緑谷の“個性”は『似ている』のではなく『同じ』ものであると。今からヒーローになろうとする自分が、それだけは聞こえなかったふりをしてはいけないと思った。
“個性”を譲渡する“個性”。探せばそんなものもあるのかもしれない。きっと緑谷は押し付けられたのではなく、自ら望んで平和の象徴の後継者を引き受けたのだろう。根拠は何もないくせに不思議と確信があった。
そんな彼が傷つくことを少しでも減らしたいと思ったのも嘘じゃない。人に言えない秘密を抱えた彼を陰ながら応援したいと考えたのも本当だ。
でもそれは鼻持ちならない思い上がりだったのではないだろうか。
声にならない叫びが体液と共に後からあとから溢れ出し、五加の体操服の太腿で受け止められてぐっしょりと黒く染まるほど濡らした。
五加は眉をしかめることはおろか、不快の“音”ひとつさせなかった。やさしい彼はきっとその“音”を聞き取れば自分を責めてしまうだろうし、それに不快じゃないのは嘘ではなかった。
湿り気が広がっていく太腿の皮膚感覚なんて、今の彼女には心底どうでもよかった。
「善逸は頑張ったよ。えらいえらい。ぼくが保証する。すごいじゃないか。最初の第一歩を踏み出せた」
やはり膝に抱え込んで正解だった。震える金髪を見下ろしながら頭を撫でることができる。五加は小柄に過ぎるので、胸に抱え込んでいればこうはいかなかった。
「善逸はよくやったんだよ。それは誰にも否定させない。たとえ善逸本人にだってね」
ゆっくりと頭を撫でる。
母親が子供を慰めるように? 恋人が愛を囁くように?
いいや、これは何物にも代えられない。五加が善逸を撫でる動きだった。
「何でもできると思うのは、何もしたことが無い人間だけだよ。痛いのも、苦しいのも、つらいのも、善逸が一歩進んだからこそ感じるんだよ。ちっともそれは悪いことじゃないんだよ」
声が枯れるまで泣きじゃくり、ようやく善逸が泣き止んだのは爆豪が二回戦第一試合のために控室に移動してとっくにいなくなった頃合いだった。
善逸の起こした顔と五加の膝の間にびろろんと美しくない虹の架け橋が生まれる。完全に予想していた流麗な動きで五加はポケットティッシュを取り出し、善逸の顔に当てがった。
「はい善逸。ちーん」
「ちーん……」
「どう、気分は? 泣いてスッキリした?」
「……さすがにちょっと恥ずかしいかな」
「きみとは長い付き合いになるけど、まさか今さら恥ずかしがれるほどに
「言葉の暴力ぅ!? 敗者に鞭打って楽しいですかオイコラ!」
しかし、うんうん元気になってるねぇと嬉しそうに頷かれると気勢をそがれてしまうというもの。思わず立ち上がっていた自分に気づいて、改めて善逸は腰を下ろした。
そうやって外を見る余裕を取り戻して、ようやく緑谷がこちらを見ていることに気づく。
なんとも言い難い感情を抱えた表情で、何とも形容しがたい顔芸めいた表情だった。
「あ」
とっさに謝りそうになって、慌てて飲み込む。唾液と共に飲み込まれた言葉は食道を引き裂かんばかりに圧迫し、少し口の中に鉄の味が広がった。
謝ってはいけない。たとえ思い通りにいかなかったとしても、あの対戦が謝罪するべき間違いであったとやった本人が認めてはいけない。
それは緑谷にとっても失礼なことだと思うから。
「えっと」
「その」
「あ、そちらから」
「いやいやいや、そっちからどうぞ! 僕のはたいしたものじゃないので」
何を言おうとしたのかさだかでない言葉が、緑谷のそれと重なる。男同士でやってもまったく嬉しくないお見合い。譲り合いに発展したそれは、最終的に善逸が競り負けた。
「じゃ、じゃあ……」
何と言えばいいのだろう。どの口が、どんな言葉をかけるというのだろう。
頭ではこんなに迷っているのに、言葉はするりと喉の奥から滑り出た。
「また
「っ! うん!」
一度目で上手くいかなければ、二度三度を繰り返せばいい。
最初の一回を無かったことにして忘れるのではない。そこから新たに始めるのだ。
叩いて叩いて不純物を飛ばし、鋼の純度を高め造り上げる強靭な刀のように。
『泣いてもいい。逃げてもいい。ただ諦めるな』
厳しくも優しい、あの雷声が聞こえた気がした。
――ああ、俺、もう諦めないから。泣き喚くクズでも、逃げまくるカスでも、それでも自分を諦めずにヒーローを目指すよ
さて、善逸の雄英体育祭はこれで一区切りついたが、体育祭そのものは続いている。むしろ準決勝、決勝といったイベントを残しているこれからが本番と言えるだろう。
その顛末にも簡単に触れておこう。
【雄英こそこそ話】
『ベストを尽くしたから悔いはない』なんてどれだけ努力すれば言えるのかな?
むしろ頑張れば頑張るほど可能性が広がるのが実感できて、上手くいかなかったときに『あっちの可能性を選んでおけば』『あのときああしておけば』と死ぬほど後悔しそうなものなのだけど。
上手くいかなくっても後悔せずにすむ程度の努力しかしてないってことはない?
本当に燃え尽きた一部の例外を除いて、普通はやればやるほど苦しくなるものだと思うよ。
◆個性『サキュバス/インキュバス』
まだ僕ヒロ原作のどんな作品を書こうか迷っていた段階でオリ主の個性候補だった能力。
『ヴィランらしい個性を持っていてもヒーローになっていい』をテーマに、物間や心操などとワイワイ学園生活を送るという設定。
ヒロインの個性は『バーサーカー』であり、理性を失えば失うほどに身体能力が高まるハイリスク個性だが、欲望をダイレクトに支配できる主人公と一緒にいれば仲間を傷つけずに済む……というところまで考えていたのだが、連載中の作品に着地地点も設定せずに書き始めれば絶対にエタる気しかしないという現実的な問題のもと、あえなくボツとなった。
この作品もあと三話で完結予定です。
最後までお付き合いくださればさいわいです。