気が付くと、ショウは王宮の自身に宛がわれている部屋のベッドの上に寝ていた
「王宮の部屋……どれ位寝てた……?」
「三日よ」
横から声のした方向に顔を向ける。其処に居たのは雫だった。
「八重樫はん。奴はどうした……!」
「…………死んだわ。でも、光輝は彼を赦し、教会の人が貴方を異端者として、罰する事にはなったわ。メルド団長のお陰で猶予はできたけど」
「やはりそうか」と思いながら、ショウは尋ねる
「俺の荷物はあるか?」
「え、ええ……此処にある。銃を作ろうとしたらしいけど、王国の連中は造れなかったみたい。しかも、あの人達、ハジメが死んだと思ってる! 光輝じゃなくて良かったなんて言ってんのよ!!」
「!!!」
雫の言葉に、ショウは激しく狼狽した。そして、決めた
ベッドから起き上がると、ショウは雫に告げる
「八重樫はん、俺は王国から抜ける。俺は俺個人でハジメ達を助けに行く」
「何言ってんのよ! 一人で出来るものじゃ――「出来るさ。〝俺達〟ならばな」!?」
俯いていた雫が顔を上げると、そこには目の色が左右で違うショウがいた。右目はいつもの黒だが、左の目は、ハイライトのない深い青色………いや、蒼色だった。
「蒼君……貴方は……一体………?」
「さぁな?でもこれだけは言える。俺は幼なじみ一人救えない、クソッタレだ」
そう言うとショウは空中に、立った。雫は目の前の光景を疑った。
「じゃあな八重樫はん!俺は失った幼なじみを助けるついでで白崎はんも助けてくる!」
そう言うとショウは夜空をかけ走っていった。
「何としてもハジメを助ける。しかし、俺の脱走は直ぐに知らされる筈だ……【ステータスプレート】で身元がばれる……とでも思ってんだろうな、残念だか俺は『偽装』で姿もステータスプレートも変えられる。最悪、空間魔法で侵入は容易だ」
月夜の空をショウは走り、考える………
―アシスト、俺一人でオルクス大迷宮を攻略できる可能性は?―
―およそ30%です―
「なるほど」
そう言うとそのままオルクス大迷宮に向かう。その途中、ショウの目の前に無数の何かが降り立った。
白を基調としたドレス甲冑の様なものを纏った銀髪碧眼の女がいた。
ノースリーブの膝下まであるワンピースのドレスに、腕と足、そして頭に金属製の防具を身に付け、腰から両サイドに金属プレートを吊るしている どう見ても戦闘服だ。まるでワルキューレの様である。それが1000体
そんなことを考えていると、銀色の女は、感情を感じさせない声音でショウに告げる。
「統率を担当している『サウザ』と申します。“神の使徒”として、主の盤上より不要な駒を排除します」
サウザと名乗った女と他の使途は、そう言うと、背中から銀色に光り輝く一対の翼を広げ、ガントレットが一瞬輝き、次の瞬間には、その両手に白い鍔なしの大剣が握られていた。 銀色の魔力光を纏った二メートル近い大剣を装備していた。
ショウはよくわからなかったが、自分の、ハジメ達を助ける邪魔になるということだけはわかった。
「よくわからんがとにかく!俺の邪魔をするなら――死ね」
こうして神の使徒1000体と救世主の死闘が幕を開けた。
強。
清水どうする?
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殺れ
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助けて