扉を開いた先で最初に待ち構えていたのは、まぶしい光だった。まぶしい光にショウ達は最初はまぶしかったがすぐに視界が馴れた。その馴れた視界に入ってきたものは
「ヤベー!スゲー!!ものスゲー!!!」
「同意です」
俺達の語彙は死んだ。ただただ、周囲の光景に圧倒され呆然とした。 まず、目に入ったのは太陽だ。勿論、此処が地下迷宮である以上本物の太陽じゃない。 頭上には円錐状の物体が天井高く浮いており、その底面に煌々と輝く球体が浮いている。 僅かに温かみを感じる上、人工物のような無機質さを感じない。 だからこそ、思わずそれを“太陽”と称したんだ。 あの疑似太陽一つを見ても、此処を作った者が如何に規格外の存在かよく分かる。 多分、俺と同じ様に神代魔法が使える者が空間魔法と再生魔法を使って作ったのだろう
「……水の音?」
次に、注目するのは耳に心地良い水の音。 扉の奥のこの場所はちょっとした球場くらいの大きさがあるんだが、この空間の奥の壁は一面が滝になっており、天井近くの壁から大量の水が流れ落ち、川を形成している。 滝の傍特有のマイナスイオン溢れる清涼な風が疲れた体と荒んだ心を癒やしてくれる。 よく見れば川の中には魚が泳いでいる。もしかしたら、地上の川から魚も一緒に流れ込んでいるのかもしれない。
「……畑まである」
川から少し離れたところには大きな畑まである。 今は何も植えられていないみたいだが、主の生前は作物に満たされてたんだろうな。 その周囲に広がっているのは、もしかしなくても家畜小屋か? 動物の気配はしないが、それも世話をする人間が居なくなったからだろうな。 水、魚、肉、野菜、果物と素があれば、此処だけで何でも自炊できそうだ。 緑も豊かで、あちこちに様々な種類の樹が生えている
「……本当に凄いな。此処だけで一生を過ごすための要素が完結してる」
「はい、ここならあの人達が生きてる可能性は100%です」
俺達は警戒しながら反逆者の住処の探索を進める。
「多分、ここだな」
「ですね」
そう言いながら、俺達は川や畑とは逆方向にある。明らかに人為的に作られた建築物に近づいた。建築したというよりは岩壁をそのまま加工して住居にした感じか。
俺は住居に向かって、大声で呼んだ。大切な幼なじみの名前とその人を想う友の名を。
「ハジメェエエエエエエ!!!!!!!!!白崎はぁあああん!!!!!!!!!俺だ!!!!!!!!!お前の幼なじみ、蒼 Sy『うるっさいわー!』ッ!?」
ショウの呼び掛けに答えるかの様に白髪に紅い目の少年がドアをおもいっきり開けて出てきた。左腕は無く、右目には包帯が巻かれている
容姿は変わっているが、間違いない………目の前に居るのは
「ハジメ…だよな」
「…ショウ、ああ、俺だ」
やっとだ、やっとここまでたどり着いた。1ヶ月と4日、やっと幼なじみを助けにこれた
そう感動に浸っていると、ハジメの後ろから二人の美少女が出てきた。
「ハッくん、外の人って誰だった?」
「…ハジメ。外の人、誰?」
片方は白髪ロングに紅眼の少女……白崎はんだわ。もう一人は金髪に紅眼の少女……いや、幼Jy「…ハジメ、この人失礼」
…心でも読めんのかよ。そう思いながら白崎はんに軽く挨拶したあと、金髪の少女に自己紹介をした。
「初めまして、俺は『アオイ ショウ』。ハジメの幼なじみだ。」
「私も自己紹介を。初めまして皆様。『アシスト』と申します」
「私は『ユエ』……ハジメの女。はじめまして」
その自己紹介に俺は驚いた。白崎はんが片思いしてた相手が別の女にとられたのだから。でも白崎はんの顔には嫉妬の表情が見られない。むしろ、当たり前だと言う表情だった。
「白崎はん、いいのか?ハジメ取られてますよ?」
そう言ったらまさかの返しが来た
「大丈夫、私もハッくんの女だから」
―ん?ハッくん?それとハジメが二股状態と言うことですか?それとも異世界名物のハーレムと言う奴か?―
「え~っと、ハジメ、あの後、何があった?」
「ああ、説明するから、取り敢えず中に入れ」
俺達はハジメに招かれハジメ達の住居に入っていった
次回から回想編入りまーす
気分転換用の小説書きたいけどどれがいいかな?
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防振り×ウルトラマンZ
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魔王学院×仮面ライダーディケイド
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ありふれ4種
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その他(コメントにて受付)
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作者の自由な意思の元にあらんことを