魔王と救世主で世界最強   作:たかきやや

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みんな!待たせたな!あと、あっちもよろしくな!


神代魔法を越えてゆけ

 

 

 

 

「ショウ、アシスト」

 

「ん?」

 

「はい」

 

あれから三日経った

 

 

 現在、ショウ達はオルクスの住み家である建物の外の庭で、異空間収納にしまっていた魔物の素材の加工や、鉱石の分別、新しい魔法の開発等々。

 

 

 その作業中に、後ろから話し掛けられ、振り向く。

 

 

 其処には、ユエが立っていた

 

 

 

 

 

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 ショウ達はユエに建物の三階の部屋に招かれた

 

其処は、8m程の精巧で繊細な魔法陣が床に刻まれていた

 

「こいつに乗れと?」

 

 ショウがそうユエに尋ねるとユエは「んっ」と答えた。

 

 

 恐る恐る陣の中に脚を踏み入れる。すると、魔法陣が光り出し、ショウ達の目の前に一人の青年が現れた

 

 

「試練を乗り越え、よく辿り着いた 私の名は『オスカー・オルクス』。この迷宮を創った者だ。反逆者と言えばわかるかな?」

 

 

 目の前に居た黒髪に、眼鏡をかけた青年―――彼こそが、【オルクス大迷宮】の創設者である『オスカー・オルクス』だった

 

「は?え、ちょっ、作ったってどういう………」

 

「ああ、質問は許して欲しい これは唯の記録映像のようなものでね、生憎君の質問には答えられない。だが、この場所に辿り着いた者に世界の真実を知る者として、我々が何のために戦ったのか……メッセージを残したくてねこのような形を取らせてもらった。どうか聞いて欲しい………我々は反逆者であって、反逆者ではないということを」

 

 

そしてオルクスが語った世界の真実は、要約するとこうだ。

 

 

 神代の少し後の時代、世界は争いで満たされていた。人間と魔人、様々な亜人達が絶えず戦争を続けていた。争う理由は様々だ。領土拡大、種族的価値観、支配欲、他にも色々あるが、その一番は〝神敵〟だから。今よりずっと種族も国も細かく分かれていた時代、それぞれの種族、国がそれぞれに神を祭っていた。その神からの神託で人々は争い続けていたのだ。

 

 

 だが、そんな何百年と続く争いに終止符を討たんとする者達が現れた。それが当時、〝解放者〟と呼ばれた集団である。

 

 

 〝解放者〟のリーダーは、ある時偶然にも神々の真意を知ってしまった。何と神々は、人々を駒に遊戯のつもりで戦争を促していたのだ。〝解放者〟のリーダーは、神々が裏で人々を巧みに操り戦争へと駆り立てていることに耐えられなくなり志を同じくするものを集めたのだ。

 

 

 しかし、その目論見は戦う前に破綻してしまう。何と、神は人々を巧みに操り、〝解放者〟達を世界に破滅をもたらそうとする神敵であると認識させて人々自身に相手をさせたのである。その過程にも紆余曲折はあったのだが、結局、守るべき人々に力を振るう訳にもいかず、神の恩恵も忘れて世界を滅ぼさんと神に仇なした〝反逆者〟のレッテルを貼られ〝解放者〟達は討たれていった。

 

 

 解放軍の中心たる七人は、それぞれに大迷宮を造り、其処を攻略した者に自分達の先祖たる神々が遺した力【神代魔法】を授ける事にしたのだ

 

 

 長い話が終わり、オスカーは穏やかに微笑む。

 

 

「君が何者で、何の目的で此処に辿り着いたのかは解らない 君に神殺しを強要するつもりもない。ただ、知っておいて欲しかった 我々が何の為に立ち上がったのか…………」

 

「君に私の力を授ける。どのように使うも君の自由だ。だが、願わくば悪しき心を満たす為には振るわないで欲しい。話は以上だ、聞いてくれて有難う。君のこれからが、自由な意志の下にあらんことを」

 

そう言ってオスカーの姿は消え、魔法陣の光も消えた。それと共に、ショウの脳に頭痛と、何かを書き込まれた感じを経験する。その時、

 

 

「ぐぅ!? がぁああっ!!」

 

「……っ、うぅううううっ!!」

 

 

 苦悶に満ちた悲鳴が上がった。ショウとアシストが激しい頭痛を堪えるように頭を抱えながら膝をつく。

 

 

「……ショウ!? アシスト!?」

 

 ユエが驚愕の声を上げる。その直後。

 

 

「っぁ……」

 

「……んっ」

 

 

 脂汗を大量に浮かべたショウとアシストは、正体不明の苦痛から解放されたのか、ガクッと体から力を抜き、そのまま倒れ込んだ。様子を見てみれば、二人共気絶しているようだった。

 

 

 チートを通り越してバグレベルに至っている二人が気を失うほどの負荷……一体、何が起こったのかと静寂の戻った部屋に呆然とした空気が流れる。

 

 

「……取り敢えず、ハジメを呼ばないと」

 

 

 

 

 

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 「……ん……だぁ……何処だ? 此処は………?」

 

 意識がハッキリしていく……目を開けると、知らない天井が見えた 上半身を起こして周りを見る。其処は、オルクスの住居の部屋の一つらしい

 

 

 ―なんつー痛みだよ………まるで頭の中にある物を組み合わせて繋げられた様な感覚だ。概念そのものを物理法則に変換する魔法、本来なら大迷宮を攻略しなきゃいけないが、俺はほとんどの神代魔法を会得していたからああなったのか。―

 

 

 ショウは先ほど生成魔法の後に刻まれた概念魔法についての確認と会得条件の推測をたてた。

 

 

 ―アシストも同じだろう。アイツと俺は繋がっているから……いや、俺達は元々1つだ、だから知識は俺だけに刻まれ、後で共有されるはずなのに………もしかしたら俺はアシストに助けられたかもしれない―

 

 

 ショウの推測通り、アシストはリアルタイムで共有させるようにして、ショウにかかる概念魔法の負担を軽減させたのだ。そもそも神代魔法は"理"に干渉する魔法だが、その正確な力の根本をショウは理解しきれていなかった。概念魔法を習得する絶対条件として、全ての神代魔法に対する完全な理解が必要だ。

 

 

 さらに、理解するには深淵すぎて、全ての試練を攻略できるレベルでないと、まず心身が負荷に耐えられず壊れてしまう。が、アシストがリアルタイムで共有することでその負荷を分散させたのだ。だから、全ての試練を攻略していないショウが壊れなかった理由だ。

 

 

 ―アシストに礼を言わないとな。ってあれ?アシストはどこだ?一緒に倒れたはずなのに…―

 

 そう考えていると、下から声がした。そこにアシストがいると思ったショウはベットから降りて下の階へ向かった。

 

 

 

 

 

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 部屋を出て、廊下を見渡すと、近くの部屋か ら喧騒が聞こえる。行ってみると、アシストとハジメ達が居た。どうやらアシストが事の説明をしているらしい。

 

 

「……要するに、私達は神代魔法を越える魔法、概念魔法の知識を理解させられたのです」

 

「なるほど、じゃあその魔法があれば故郷に帰る魔法も作れるってこと?」

 

 

 

 

 

「いや、残念だが俺達じゃあ作れない」

 

「ショウ!起きたのか」「ああ、迷惑かけたな」

 

「ショウ、遅かったですね」

 

「ちょっと頭の中を整理してた。それとアシスト、あん時助けてくれてありがとな。お前がいてくれて良かった」

 

 そうお礼を言うとアシストは照れながら、答えた。

 

 

「気にしないでください、『私の全てを使って貴方を守る』それがショウの嫁である私の役目だから」

 

「じゃあ俺は、『俺の全てを使ってお前を守る』だな!」

 

 そうやってイチャついているとハジメから質問が入った。

 

 

「そういえばだがさっき故郷に帰る魔法が作れないってどういう事だ?」

 

「それはね、概念魔法は創る元に〝極限の意思〟というのが必要なんだけど、俺ではそこまで届かないんだよ」

 

 

 つまり少なくともショウは、今は故郷に帰りたいと思っていないという事だ。

 

 

「おいおいまてまて、ショウお前は帰りたくないのかよ」

 

「ああ、俺達をこの世界に呼び出した神………いや、神(笑)をぶち殺すまではね」

 

「神か………そんなにか?」

 

「ああ、解放者の話が本当なら、この世界に飽きたら次は俺達の世界が狙われる可能性が高い」

 

 そう言うとハジメ達は納得した表情で「なるほど」と言った。

 

 

「そこでだ。俺達は今後、ハジメ達が概念魔法を会得できるようにサポートをしたいんだけど、どうかな?」

 

「俺は構わないが………」

 

 

 そう言いながら、ハジメは香織達の方を向いた。

 

 

「私はダイジョブだよ。アシストちゃんと話すの楽しいし」

 

「……んっ、私も大丈夫。香織と同意見」

 

「そうか。じゃあ、あらためてよろしくなショウ」

 

「おう!よろしく、ハジメ」

 

 

 

清水どうする?

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