正月休みになまけてたらこんな時期になってしまいましたが今年もよろしくお願いします!
─神域─
ソコは極彩色に彩られた世界。この場を表現するにはそう言うしか無いだろう
果てというものが認識できない、様々な色が入り乱れた空間。まるでシャボン玉の中の世界に迷い込みでもしたかのようだ。
「ほぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
そんな綺麗な空間で汚い高音で叫ぶ形の無い存在。そう、皆さんがタイトルからお察しの通り。自称「神(笑)」事『エヒトルジュエ』だ。
「何なのだ!あの化け物は!いや、最早そんな言葉で片付かぬ!攻撃を無効化の上に反射?ステータスが相手に絶対勝てるぐらい?ふざけているのかアイツは!!!」
と、は神(笑)は少し錯乱して発狂する。ソレもそのはず、彼が対峙している相手は言った通りの能力だけではなく、12種類もの戦闘スタイルを持ち、更に自身の手駒を取られた上に改造され、その者と同等の力を持つ者が向こうには何体もいる。
更に、他にも厄介なのがもう一人。
「もう一人のイレギュラーに関しては無限だぞ!しかも、ふくすうしょうじゅん?げんだいへいき?何もかもがおかし過ぎる!あのイレギュラーか!?イレギュラーが更にイレギュラーを育てたのか!?のぉああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
と二人のイレギュラーに頭を抱えながら、エヒトはイレギュラーの打開策を何とか考えまくる。するとエヒトは一つの賭けに出た。
「こうなったら、新たに別の世界から召喚して、アイツらと戦わせるしか………」
ソレはまるで、血を吐きながら続ける悲しいマラソンみたいな感じになっているが、今の彼にはそんな事を考える余裕は無い。あえて言おう。
このオッサン疲れてます。
同情の余地は一切無いが、今のコイツにはそんな事を関係無いと言わんばかりに彼は召喚の準備や、召喚した者の育成等の準備を始める。
「あ、そうだ。ノイント、女神とかチヤホヤされてる奴を捕らえといてくれ。今騒がれると面倒だ」
「御意」
その後、愛子先生とその場に居合わせた園部が捕まった。
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ハイリヒ王国城内。いつもは優雅な雰囲気を纏っているのだが、現在はとても冷たく暗いものだった。
そりゃそうだ。勇者は魔人族に敗北し、死んだ筈の無能が強くなって生きてたし、その上異端者とつるみ協力的では無い。更にクラスメイトがまた一人抜けた上に更に二人が行方不明と、悪いニュースばかりがこんだけあれば落ち込むのも無理は無い。
そんな暗い状況の中、教皇によってクラスメイトが集められる。
「イシュタルさん、どうしたんですか?」
「実は先ほど、神託の下に南雲殿及び蒼殿が正式に異端者認定が決定しました」
『!?』
クラスの一同は騒然とした。確かに二人の力は強大だ。僅か数人で六万以上の魔物の大群を、未知のアーティファクトで撃退した。二人の仲間も、通常では有り得ない程の力を有している。にもかかわらず、聖教教会に非協力的で、場合によっては敵対することも厭わないというスタンス。王国や聖教教会が危険視するのも頷ける。
が、何故か二人だけが異端者認定を下された。そう、二人だけ…
「な、何故二人だけなんですか?香織や雫達は?」
と不自然に思った光輝はイシュタルに質問する。すると老害──ゲフンゲフン。イシュタルからはまるで光輝のご都合解釈を助ける為の様な理由を答える。
「おそらく、洗脳か何かにかけられているのでしょう。蒼と言う異端者にはソレに近い力がお有りです。勇者様も直接体験したでしょう?」
勇者の脳裏には直ぐに、蒼が言霊で自分を黙らされた事が写った。それならと納得した光輝はもう止まらない
「よし、みんな!俺達が二人から香織達を助けるぞ!」
と、光輝が皆に呼びかけるが、誰一人として反応しなかった。当たり前だ、昨今の光輝の言葉には説得力が無く。一人一人が化け物みたいな集団に勝てる筈も無い。更に、実際にハジメ達に助けられた者もいる。そんな相手に立ち向かおうとするはずが無い。
「安心してください、希望はあります。」
と、イシュタルは口を開く。
「エヒト様からの神託には続きがあります。2ヶ月後、この地に異端者を討伐する為の使徒様が御降臨されます。なので皆様には、今まで通り修練に励むのと新たに降臨される使徒様と友好的になってもらうだけで大丈夫なのです」
そう告げるとあちらこちらからちらほらと安堵の声が上がる。
「ねえ、何かおかしくない?」
「うん。鈴にも分かる、皆おかしい………」
「ああ、俺にも分かる。一体どうなってんだ……」
「ああ、何か引っかかるよな」
「でもそれがわかんねぇんだよな」
「そうだな………」
「遠藤君!?いつの間に!」
「最初っからいたよこんちくしょう」
現在残っている愛ちゃん護衛隊と鈴、龍太郎そして遠藤はこの異変に気づくがその裏で何が起きているかは知る由もなかった………