「南雲ハジメ! 俺と決闘しろ!」
光輝は聖剣を突き立て、ハジメに向けてビシッと指を差し宣言した。
「武器を捨てて素手で勝負だ! 俺が勝ったら、二度と雫や香織には近寄らないでもらう! そして、そこの彼女達も全員解放してもらう!」
「……イタタタ、やべぇよ。勇者が予想以上にイタイ。何かもう見てられないんだけど」
「何をごちゃごちゃ言っている! 怖気づいたか!」
聖剣を地面に突き立てて素手の勝負にしたのは、きっと剣を抜いた後で、同じようにハジメが武器を使ったら敵わないと考え直したからに違いない。意識的にか無意識的にかはわからないが……ユエ達も香織達も、流石に光輝の言動にドン引きしていた。
しかし、光輝は完全に自分の正義を信じ込んでおり、ハジメに不幸にされている女の子達や幼馴染を救ってみせると息巻き、周囲の空気に気がついていない。元々の思い込みの強さと猪突猛進さ、それに初めて感じた〝嫉妬〟が合わさり、完全に暴走しているようだ。
ハジメの返事も聞かず、猛然と駆け出そうとしたその時、それを制するように一人の執事━━ショウが二人の間に入る。
そして彼は光輝に目もくれずにハジメの前で跪き、頭を垂れた。
「ンッ我が主、恐れ多くも進言の許可を賜りますよう」
「何だ?」
「このような雑魚に、御身を煩わせることはございません。ご命令とあらば、自分が不殺を心がけながら片付けましょう」
「ざっ!……邪魔をするな蒼!コレは俺と南雲の「大奥方を我が主から離す事が出来れば、戦う相手はどちらでもよろしいでしょう?」!?」
ショウの言葉と気迫に、光輝は思わず黙ってしまう。その間にハジメはショウに命じる
「なら好きにしろ」
「御意」
ショウはそのまま立ち上がり、光輝の方を向く
「そう言うことだ。お前の相手は俺だ」
「そうか………お前を倒せば皆が解放されるんだな?」
「別に縛っては無いけどな………」
「黙れ!それなら容赦はしないぞ!」
と、光輝は近くに刺さっていた聖剣を引き抜き、振りかぶりながら駆け出す。
さっき「武器を捨てて素手で勝負だ!」と言っときながら相手が丸腰だったら武器を使う。ご都合主義ここに極まれり。
最早、クラスメイトですら引いている。
ショウはそんな事を気にせずに【フォームチェンジャー】を展開し光輝の攻撃を遮った後、そのまま潜る。
潜り抜けた頃には姿は一変。
メカッチックなイヌミミと白と紺の兵器を組み込んだ鎧を纏う【暴乱狼王】へと姿を変え、両手で身の丈以上ある大型のメイスを大きく振りかぶる。
その一撃が光輝を捉える
「ぐはぁあああ!」
と、骨が折れ、内蔵は潰れ、肺の空気は全て吐き出されながら飛んでいく。
が、彼の攻撃の手は休まらない。両手で握っていたメイスをバスターライフルレールガンに持ち替え、最大出力で狙い撃つ。
腹部に大きな穴を空けて落っこちて来る光輝。だがショウはまだ終わらない!
『再生魔法』で光輝の体を戻しながら落ちてくる場所に陣取ってメイスを構える。
カキーン
と、タイミングを合わせて光輝を再び空へ打ち上げる
「あ”お”い”!ぎざま!」
「うるさいな〜、俺はハジメに言われたんだ。『好きにしろ』ってさ!」
するとショウは『空間魔法』で光輝の上まで転移し、メイスを叩き込む。
光輝はものすごい速度で地面に叩き込まれる。ショウはそのまま光輝に跨がり、小振りのメイスを異空間収納から取り出し、ひたすらに叩き出す。
「殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺さない様に殺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と殺意を抑えて急所を外しながら『再生魔法』で殺さない様に丁寧に叩く。
鮮血が舞い、グシャッ、ベチョと音を立てながらボコボコになっては再生させられる光輝。
無限に続くかと思われるこの悲劇は、光輝の気絶と共に終幕を迎える。
「一応生かしてるけど………殺さない様にって、難しいね」
「ホントに死んでないよね!?」と満場一致で突っ込まれたのは言うまでも無い