神域にて、エヒトは新たな使徒の召喚に加えてある準備をしていた。
「主よ。この魔法陣は何ですか?この前の召喚には使用していなかったと思われますが」
手伝っていた使徒の1人がエヒトに問いかける
「ああ、それは保険だ。万が一またイレギュラーの様に制御出来ない場合はその魔法陣でその物の技能を複製し、貴様らに張り付ける予定だ」
そう説明するエヒト。この糞神、前の過ちから学んでいる。
「なるほど………私達も強くなる段階まで迫ってるのですね。イレギュラーは………」
「これまで惨敗だったからなあ、これであのイレギュラーを排除できる……」
歪な笑顔を浮かべるエヒト。それを尻目に使徒達は召喚の準備を進めていくのだった。
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場所は変わって地球の日本。とある霊園にて、お墓に手を合わせる少女がいた。背丈は150cm程で〝蒼い〟ストレートロングヘアに雲のヘアピンを身に付け、黒いワンピース姿をしていた。
「お婆ちゃん、アレから5ヶ月も経ったけど、にぃにはまだ見つからないって………」
少女は墓の中の人物に報告をするように呟く。遡る事5ヶ月前。世間では、白昼の高校で起きた集団神隠しが近くで起きていた。恐らく少女は神隠しにあった当事者の親族なのだろう。
「でもね。私、信じてる。きっと〝ハーにぃ〟が連れて帰って来てくれる事を。だって、ハーにぃは、にぃにのヒーローなんだよ?」
少女はハーにぃと呼ばれる人物を心底信頼しているように、寂しそうで、それでいて強い微笑みで少女は呟く。
「だから、私も頑張る!にぃに達の帰る場所は私が守る!だからね、待っててお婆ちゃん………」
少女は故人に自身の決意を言い残して立ち上がり、墓から去ろうと一歩を踏み出したその時
それは起きた
「え………?」
少女の足元に浮かぶあの時と同じ純白の魔法陣。その魔法陣は徐々に輝きを増していき、一気に少女を捕らえるほどの大きさに拡大した。
少女が逃げ様としたのと同時だったか、魔法陣の輝きが爆発したようにカッと光った。
あまりの眩しさに両腕で目を隠す少女。数秒か、数分か、輝きが衰え両腕を避けるとそこには──
状況に頭が追い付かない中、少女の前に聖職者らしき人物と黄金の鎧を纏う青年が名乗り出る
「ようこそ、トータスへ。使徒様、歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ。」
「俺は天之河光輝。勇者をしている。もし良かったら君の名前を教えてくれないか?」
2人は優しそうな声色で少女に問いかける。そして少女は問われた名を名乗る。
「私は真空。蒼 真空よ」