……家が金持ちだとか、生まれつき才能があるとか関係ない。動くべき時に動けるか、それが出来る人間は……たとえ泥にまみれても、綺麗だ
俺にはお前に告らせるより、お前と付き合うより、切実で重要な願いがある
それは……お前とずっと一緒にいる事だ
わかるか、四宮……これが俺の気持ちだ
自分とは違い、才能、家柄、頭脳、全てに恵まれた少女に……恋をした男がいた
大勢で歩く時……列から離れて歩く人がいると、ちらりと振り向く横顔が好き。心配になる位眠そうな目元とか、難題にぶつかった時のひきつり笑いとか、嫌味な位実直で、地味に負けず嫌いで……人は頑張れば、何にでもなれるって思わせてくれる姿が好き……前に進もうとする会長が好き
私は……あなたにずっと側に居て欲しくて、あなたに告白してもらいたい
あなたが私に告白してくれれば……成功率100%なのは間違いないのに
……これが私の気持ちです
自分とは違い、誠実で他者に優しく出来る男に……恋をした少女がいた
だが……それに振り回され続ける人間は、たまったものではないのも事実である。
「早坂!! 今すぐ来て!!」ガラッ
「早坂すぐ来て!!」バンッ
「早坂!! すぐ来て!!」ズバーンッ
「いい加減にして下さい!!」ザパァッ
早坂愛……四宮かぐやの
四宮かぐやにとっての早坂愛は、信頼出来る
四宮家にとっての早坂愛は、使用人であり、影に徹するべき存在であり、利用価値のある小娘である。
物事には必ず二面性が有り、どちらも早坂愛を表す言葉としては正しく、それ故に早坂愛の持つ二面性は常人よりも複雑なモノとなった。
しかし、自らの意思で歩む人生に於いて……その様な言葉の羅列は、些細なモノである。誰もが自身が歩む人生の主役であり……我儘を言い、願い、想う権利がある。それは、早坂愛とて例外では無く……
……需要ありますかね?(震え声)